もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

テロの変質

2017年11月03日 | 社会・政治問題

 アメリカで自動車を暴走させるテロが起こった。

 当該テロは、イスラム原理主義のISに感化された犯人によるローンウルフ型のテロであったと伝えられている。武器・爆薬や爆弾製造のための薬剤入手が困難であるとともに、謀議の通信傍受や監視カメラ網等による監視が厳しい西側社会では、銃器・爆薬を使用した大規模かつ組織的ななテロ行為は事前に発覚して失敗に終わる可能性が高い。しかしながら、車を武器にしたローンウルフ型のテロを事前に阻止することは極めて困難であると思う。人混みで車を暴走させることがテロ行為に有効な手段であることを知らしめたのは、秋葉原の暴走事件ではなかろうかと思っている。それ以前にも車を暴走させるテロ行為はあったのかもしれないが、ドイツ・イギリス・アメリカと立て続けに起こったことを考えると、あながち間違っているとも思えない。イスラム圏からの難民が定住していない日本の現状では、短期滞在のイスラム教徒の多くが極めて不当な環境にあるとも思えないが、個人が感じる不公平感は計り知れないものでありISへの共感を引き金にして日本でも起こり得るテロ活動と思う。特に、東京五輪を標的にされた場合、ローンウルフ型テロリストの流入と車の窃盗・レンタルを阻止することは不可能であり、人の多く集まる場所では車が暴走できないような物理的な方法を開発する必要に迫られていると思う。

 テロ等準備罪に基づく捜査が機能し得ないテロを防ぐ方法が無い以上、被害を局限する対策への早期の取り組みが待たれるところである。


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