7月15日、全国の漁師が一斉休漁に踏み切った。燃料の際限無い高騰により、漁に出れば出る程赤字が嵩む漁師が殆どと言うのだから、彼等が抗議の意味も込めて休漁を決断したのも理解出来る。
7月17日付けの東京新聞(朝刊)に「燃料高 漁業に『とどめ』 小売値安定 手取り減」という記事が載っており宇、それによると漁師の手取額は非常に低い様だ。農業では小売価格の約40%が生産者の手取り額と言われているが、漁業の場合は24%に過ぎないと。だからと言って小売り業者が暴利を貪っている訳でも無く、「私達も暴利とは無縁。寧ろ、魚売り場は単体では慢性的な赤字だ。惣菜への加工コストすら上乗せし難い。」という或る全国チェーンのスーパー幹部の証言が紹介されている。「唯でさえ魚離れが進んでいるのに、それで売値を上げたら一層の魚離れが進んでしまう。」という思いから売値がほぼ据え置かれ、結局は小売り業者や漁師達が赤字を背負い込んでいるという構図。「野菜ボックス」の様に、捕れた雑多な魚を消費者に届けるシステムを確立すれば、漁師達の懐も少しは潤うのだろうが、「魚を捌けない。」、「捌く時間が無い。」、
生ゴミが増えるのは嫌。」といった消費者側の抵抗も在って、実現はなかなか難しい状況とか。
魚離れと言えば、先日放送された番組「素敵な宇宙船地球号」で気になる話題が。「『北上する北の悪魔』 ~温暖化と猛毒の恐怖~」という事で、シガテラ中毒を取り上げていた。
昨年6月、大阪府堺市のAさん宅で家族等9人で宴会を開いた。和歌山・南紀でAさん自身が釣り上げたイシガキダイも食卓に上がっていたのだが、それを食した2時間後、9人全員を激しい嘔吐と下痢、激痛が襲い、内2人は緊急入院を余儀無くされたと言う。水を飲むと口が痺れ、コップを持つ手もまるでドライアイスを触った様に電気が走る。痒みが止まらない者も居り、長い人はこの様な症状が1年近くも続いた。日本では馴染みの薄いシガテラ中毒による物で、この中毒の存在を知らない医師も珍しくは無いとか。
自分もこの中毒の事は、今回の放送で初めて知った。世界では毎年2万人以上の患者を出す世界最大規模の食中毒だそうで、原因は有毒渦鞭毛藻のガンビエールディスカスなる藻。毒の在る藻は暖かい海に生息し、それを食べた小魚を更に大きな魚が食べるという食物連鎖により、毒素は益々濃くなって行く。そして毒素が増した魚を食べる事で、人間は中毒を起こすというプロセスだ。15世紀の船乗りの間には「珊瑚礁に船が座礁すると、其処に住む魚が毒を持つ。」という興味深い言い伝えが在るとか。
本来は暖かい海に生息するガンビエールディスカス。温暖化の影響で北上を続け、我が国でも茨城で中毒患者が出た。ガンビエールディスカスは珊瑚が死んだ後に生える海藻に付着して増えると言うが、珊瑚の死滅が進んだ事で急増しているとも。珊瑚の死滅が進んだ原因の一つが、珊瑚を食い散らすオニヒトデの急増。今年、沖縄で目撃されたオニヒトデの数は昨年の7倍とか。では、何故オニヒトデがこんなに増えたのか?その要因の一つが、オニヒトデの天敵で在るホラガイを人間が乱獲した為と言われている。即ち「ホラガイの乱獲→オニヒトデの急増→珊瑚の死滅急増→ガンビエールディスカスの急増→シガテラ中毒の増加」という図式が成立するとも言え、こうなると人間にとっては自業自得の状況と指摘されても仕方ない。
ガンビエールディスカスの毒に冒された魚を、魚の専門家でも外見から判断出来ないし、この毒は煮ても焼いても消滅しないというのが怖い所。ガンビエールディスカスの北上が益々進み、毒素に冒された魚が急増すると、一層の魚離れが進む事も懸念される。嘗ては「水産国家」の名を縦にして来た日本も、今や最大の岐路に立たされているのかもしれない。
7月17日付けの東京新聞(朝刊)に「燃料高 漁業に『とどめ』 小売値安定 手取り減」という記事が載っており宇、それによると漁師の手取額は非常に低い様だ。農業では小売価格の約40%が生産者の手取り額と言われているが、漁業の場合は24%に過ぎないと。だからと言って小売り業者が暴利を貪っている訳でも無く、「私達も暴利とは無縁。寧ろ、魚売り場は単体では慢性的な赤字だ。惣菜への加工コストすら上乗せし難い。」という或る全国チェーンのスーパー幹部の証言が紹介されている。「唯でさえ魚離れが進んでいるのに、それで売値を上げたら一層の魚離れが進んでしまう。」という思いから売値がほぼ据え置かれ、結局は小売り業者や漁師達が赤字を背負い込んでいるという構図。「野菜ボックス」の様に、捕れた雑多な魚を消費者に届けるシステムを確立すれば、漁師達の懐も少しは潤うのだろうが、「魚を捌けない。」、「捌く時間が無い。」、
生ゴミが増えるのは嫌。」といった消費者側の抵抗も在って、実現はなかなか難しい状況とか。
魚離れと言えば、先日放送された番組「素敵な宇宙船地球号」で気になる話題が。「『北上する北の悪魔』 ~温暖化と猛毒の恐怖~」という事で、シガテラ中毒を取り上げていた。
昨年6月、大阪府堺市のAさん宅で家族等9人で宴会を開いた。和歌山・南紀でAさん自身が釣り上げたイシガキダイも食卓に上がっていたのだが、それを食した2時間後、9人全員を激しい嘔吐と下痢、激痛が襲い、内2人は緊急入院を余儀無くされたと言う。水を飲むと口が痺れ、コップを持つ手もまるでドライアイスを触った様に電気が走る。痒みが止まらない者も居り、長い人はこの様な症状が1年近くも続いた。日本では馴染みの薄いシガテラ中毒による物で、この中毒の存在を知らない医師も珍しくは無いとか。
自分もこの中毒の事は、今回の放送で初めて知った。世界では毎年2万人以上の患者を出す世界最大規模の食中毒だそうで、原因は有毒渦鞭毛藻のガンビエールディスカスなる藻。毒の在る藻は暖かい海に生息し、それを食べた小魚を更に大きな魚が食べるという食物連鎖により、毒素は益々濃くなって行く。そして毒素が増した魚を食べる事で、人間は中毒を起こすというプロセスだ。15世紀の船乗りの間には「珊瑚礁に船が座礁すると、其処に住む魚が毒を持つ。」という興味深い言い伝えが在るとか。
本来は暖かい海に生息するガンビエールディスカス。温暖化の影響で北上を続け、我が国でも茨城で中毒患者が出た。ガンビエールディスカスは珊瑚が死んだ後に生える海藻に付着して増えると言うが、珊瑚の死滅が進んだ事で急増しているとも。珊瑚の死滅が進んだ原因の一つが、珊瑚を食い散らすオニヒトデの急増。今年、沖縄で目撃されたオニヒトデの数は昨年の7倍とか。では、何故オニヒトデがこんなに増えたのか?その要因の一つが、オニヒトデの天敵で在るホラガイを人間が乱獲した為と言われている。即ち「ホラガイの乱獲→オニヒトデの急増→珊瑚の死滅急増→ガンビエールディスカスの急増→シガテラ中毒の増加」という図式が成立するとも言え、こうなると人間にとっては自業自得の状況と指摘されても仕方ない。
ガンビエールディスカスの毒に冒された魚を、魚の専門家でも外見から判断出来ないし、この毒は煮ても焼いても消滅しないというのが怖い所。ガンビエールディスカスの北上が益々進み、毒素に冒された魚が急増すると、一層の魚離れが進む事も懸念される。嘗ては「水産国家」の名を縦にして来た日本も、今や最大の岐路に立たされているのかもしれない。
幼い頃は魚が苦手だったのですが大人になって酒を飲みだしてから刺身やらタタキが好きになりました。
最近みつけた職場の近所の定食屋の白身魚のフライ定食が超美味しいんですよ。まったく生臭くない。
まったく関係ない話でゴメンなさいね。
でも地元の人は肉のほうがいいみたいでしたね。もったいないなーと思いました。当時、首都圏の3分の一の値段で首都圏では高級魚にされている魚を食べられましたから。
今は魚高いので蛋白源は豆腐ばかりです。肉はいまいち好きではないのです^^;。
不器用さに関してはかなり自信が在り(?)、焼き魚を箸で解すのが非常に苦手。焼き魚を食べ終えた後、他の人は骨だけといった感じで綺麗に“片付いて”いるのに、自分の場合は皮や身が汚く散乱している有り様で、自身の恥部を見られている様な恥ずかしさを感じる事も多々。そんな事も在り、食べ物としての魚は嫌いじゃないけれども、魚を食べる過程が苦手といった状態です。刺身なんかは良いんですけどね。
幼少時には「下魚」と言われていた秋刀魚や鰯が、今では高級魚の仲間入りをしているのですから時代は変わった物です。ヘルシーな食べ物として知られる魚ですが、種類によっては海中で水銀を多量に蓄積された魚も居り、多量に摂取しない方が良いとも言われていますね。
自分はイカが高くなっているのがショックでした。
私もテレビ見ました。藻の話は怖いですね。
この番組みるとECOに関して真剣に考えさせられます。
魚介類、本当に高いですよね。唯、燃料代がこれ程高騰する一方、漁獲高が落ちている現状を考えると、漁業に携わっている人達が如何にカスカスの状況に在るか理解出来ます。少しでも経費を抑える為、獲れたばかりの魚介類を船上でネット中継&競りに掛けるという手法も登場していると、先だってテレビ番組で取り上げていました。
「素敵な宇宙船地球号」、iorin様も見ておられたのですね。人間自らが蒔いた種とは言え、ガンビエールディスカス増殖の話は怖かったです。
いわゆる国策(アメリカ食化)もあったのでしょうが、米は長生きせん、魚はストロンチウム(こんな名前だったかな?)が溜まっている、とよく言われました。
魚と水銀の関係、昔も言われていましたが、近年はその含有率が更に酷くなっているという指摘も在りますね。特に鮪が酷いとか。鮪大好きなので、非常に困った話です。
回転寿司は結構繁盛していますから、それだけ見ると魚離れというのは余り感じないのですが、自分の周りを見ると「焼き魚や煮魚は好きじゃない。」という若い子はまま見受けられますね。昔に比べると食べ物の選択肢が格段に増えた分、魚離れは進んでいるとも言えますよね。
以前聞いた話ですが、料理学校で先生が「では、魚を下ろして下さい。」と指示した所、真顔で魚の載った俎板を床に“下ろした”おねえちゃんが居たとか。