しばしば、世の中の不条理な出来事に吠えている当ブログだが、不条理という切り口ではなく、民意が割れそうなテーマ、若しくは圧倒的に一つの方向に民意が流れそうなテーマに付いて、”敢えて”民意を問うてみたい。俎上に載せるテーマは、基本的に”私見”が揺れている事柄を抽出して行きたいと思っている。「広く御意見を頂戴する事で、自らの頭の整理を図りたい。」という、実に私的な理由からの試みな訳だが、出来ればシリーズ化して行きたいと思っているので、多くの御意見を頂戴出来れば幸いだ。
因みにタイトル名(シリーズ名)は、今や”あの人は今?”的な存在になってしまった政治評論家の俵孝太郎氏が、ニュースキャスターを務めていた頃に多用されていたフレーズ、「今晩は、俵孝太郎です。私はズバリ聞きます!」を意識して付けたものである(笑)。
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[懲戒解雇は厳し過ぎ?]
「東武鉄道の30歳代の運転士が、長男(3歳)を約4分間、運転室に入れて乗務したとして、同社が懲戒解雇を決めた事に対し、同社に『処分が厳し過ぎる。』等と抗議する電子メールや電話が殺到している。」という。昨夕迄に電子メール約240件、電話約190件が寄せられ、その大半は「けじめが必要なのは判るが、解雇は厳し過ぎるのではないか。」、「子供が成長して、自分の為に父親が職を失ったと知ればショックを受ける。」等、解雇の取り消しを求める意見というのだが、同社は「重大な規則違反で、解雇の方針は変えない。」と主張しているのだそうだ。
実は、先だっても似た様な記事を目にした。「飲酒運転をした教員に対し、横浜市教育委員会が”原則”免職の所を、『指導熱心な先生だった。』という理由で停職三ヶ月の処分に留めた件を巡り、同市の中田宏市長が『甘い。教育委員にも自覚を持ってもらわなくては。』と対応を批判した。」というものだ。同市長は、「何だかんだと理由付けし、原則を捻じ曲げて特例を作り上げて行くと、規律が保てなくなる。」とも述べている。
どちらの件も、「原則を厳格に適用するには厳し過ぎる。」という声が上がるのは理解出来る。先般、或る記事で「郵政民営化関連法案を巡って、『賛成議員は全て正しく、逆に反対議員は全て間違っている。』という捉え方で、反対議員を徹底的に排除する政府の姿勢が支持を集めている様に、昨今は白黒を明確に打ち出す事こそが正しいという風潮を感じる。もう少しファジーな部分が在っても良いのではないかと思うのだが・・・。」といった事が書かれていたが、差し詰め今回取り上げた2件は、そういったファジーさが介在すべきか否かに関わって来る問題だろう。
私見を書きたい。
東武鉄道の運転士に関しては、厳罰を以って処されるべきだろう。と言うのも、多くの命を預かっている身としては、一寸した気の緩みが大事故を誘発し兼ねないからだ。「この程度なら大丈夫だろう。」といった思いが、徐々に規範遵守意識を下げて行き、人為的な事故を起こす事は充分想定出来る。唯、「同社に『どの様な行為が、どの懲戒処分に当たる。』という明確な基準が無い。」という事も考え合わせると、解雇は行き過ぎな気がする。最悪でも、職級降下で良いのではなかろうか。
横浜の教員の件に付いては、中田市長の意見に賛成だ。教育熱心な先生だったかもしれないし、生徒からも愛されていた先生だったのかもしれないが、原則として免職という既定に触れる事項で在れば、例外は認めるべきではないだろう。ましてや、飲酒運転というのは明確な違法行為で在る。情として忍び難い所が在るのは判るが、「涙を揮って馬謖を斬る」の故事も在る様に、原則に則り毅然とした処置を為さなければ組織は崩壊して行くもの。厳しい様だが、こちらの件に関しては免職を言い渡すべきだと思う。
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さて、皆様の御意見は如何だろうか?
因みにタイトル名(シリーズ名)は、今や”あの人は今?”的な存在になってしまった政治評論家の俵孝太郎氏が、ニュースキャスターを務めていた頃に多用されていたフレーズ、「今晩は、俵孝太郎です。私はズバリ聞きます!」を意識して付けたものである(笑)。
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[懲戒解雇は厳し過ぎ?]
「東武鉄道の30歳代の運転士が、長男(3歳)を約4分間、運転室に入れて乗務したとして、同社が懲戒解雇を決めた事に対し、同社に『処分が厳し過ぎる。』等と抗議する電子メールや電話が殺到している。」という。昨夕迄に電子メール約240件、電話約190件が寄せられ、その大半は「けじめが必要なのは判るが、解雇は厳し過ぎるのではないか。」、「子供が成長して、自分の為に父親が職を失ったと知ればショックを受ける。」等、解雇の取り消しを求める意見というのだが、同社は「重大な規則違反で、解雇の方針は変えない。」と主張しているのだそうだ。
実は、先だっても似た様な記事を目にした。「飲酒運転をした教員に対し、横浜市教育委員会が”原則”免職の所を、『指導熱心な先生だった。』という理由で停職三ヶ月の処分に留めた件を巡り、同市の中田宏市長が『甘い。教育委員にも自覚を持ってもらわなくては。』と対応を批判した。」というものだ。同市長は、「何だかんだと理由付けし、原則を捻じ曲げて特例を作り上げて行くと、規律が保てなくなる。」とも述べている。
どちらの件も、「原則を厳格に適用するには厳し過ぎる。」という声が上がるのは理解出来る。先般、或る記事で「郵政民営化関連法案を巡って、『賛成議員は全て正しく、逆に反対議員は全て間違っている。』という捉え方で、反対議員を徹底的に排除する政府の姿勢が支持を集めている様に、昨今は白黒を明確に打ち出す事こそが正しいという風潮を感じる。もう少しファジーな部分が在っても良いのではないかと思うのだが・・・。」といった事が書かれていたが、差し詰め今回取り上げた2件は、そういったファジーさが介在すべきか否かに関わって来る問題だろう。
私見を書きたい。
東武鉄道の運転士に関しては、厳罰を以って処されるべきだろう。と言うのも、多くの命を預かっている身としては、一寸した気の緩みが大事故を誘発し兼ねないからだ。「この程度なら大丈夫だろう。」といった思いが、徐々に規範遵守意識を下げて行き、人為的な事故を起こす事は充分想定出来る。唯、「同社に『どの様な行為が、どの懲戒処分に当たる。』という明確な基準が無い。」という事も考え合わせると、解雇は行き過ぎな気がする。最悪でも、職級降下で良いのではなかろうか。
横浜の教員の件に付いては、中田市長の意見に賛成だ。教育熱心な先生だったかもしれないし、生徒からも愛されていた先生だったのかもしれないが、原則として免職という既定に触れる事項で在れば、例外は認めるべきではないだろう。ましてや、飲酒運転というのは明確な違法行為で在る。情として忍び難い所が在るのは判るが、「涙を揮って馬謖を斬る」の故事も在る様に、原則に則り毅然とした処置を為さなければ組織は崩壊して行くもの。厳しい様だが、こちらの件に関しては免職を言い渡すべきだと思う。
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さて、皆様の御意見は如何だろうか?
で、標記の件についてです。
東武鉄道の決断には拍手を送りこそすれ、批判をするのは理解できません。JR福知山線の例を出すまでもなく多くの人命を預かる中で、「子供が泣いたからドアを開けてしまった」と話しているようですが、その一瞬がどんな結果をもたらしていたか。何事もなかったのはたまたまだったと考えてはいかがでしょう。
増してや都内で職員のミスによって踏切事故を起こした経験のある会社がもし甘い処分をしていたら、それこそ批判の大合唱だったのではないでしょうか。いまの企業に求められている姿勢は、良い悪いは別にして、端から見たわかりやすさだと感じます。
逆に、本当に子供達がかわいそうだと思うなら、なぜ長男や長女の年齢まで報道する必要があるのか。客観報道というお題目の元、世の中のネガティブな欲求を満たして目を引きたいという気持ちは報道側になかったのか検証すべきだと思います。
横浜の先生に関しては55さんと同意見です。
まず先に飲酒運転のほうですが、
1.飲酒について本人の自覚があること
2.自損のみならず他者を巻き込む事故につながりかねない
こと
を考え、全面的に免職とすべきだという考えを持っています。(ただ、余談ですが、前日に深酒をして十分な睡眠をとったにもかかわらず翌日の出勤時に検知された場合は、ちょっと酌量の余地はあるかも...と思います)
それと、今回の件については、「飲酒運転をしたこと」と「熱心な先生」であることは無関係というか、尺度が違う思いまし、原則・免職であることが周知されていた訳ですし。
東武鉄道の件も、上記2の通り他者を巻き込む大事故につながりかねないわけですから免職...といいたいところなんですけど、厳しすぎるというのが私の考えです。ひとつは、免職の明確な基準がなかったこと。それと、この元記事では、泣き叫ぶ我が子を運転席へ招きいれてしまった訳で、我が子を喜ばせるとか楽しませるとかそういった理由ではなかったようですし、時間に発車させたいという仕事への意識との板ばさみからとってしまった行動でしょうから、多少の酌量の余地はあっても良いのではないでしょうか?(もちろん、行為を正当化するものではありませんけど)停職とか減給とかの処罰でも良かったのでは?
残念なのは、そばに同乗していた母親がなんとか対処できなかったものかなぁと思います。
どっちつかずの意見ですみません。ミスター・ファジーことmiyashiroでした(^_^;)
えーっと、あくまで私的の感想ですが、
東武に対しては「辛い」
横浜市に対しては「妥当」
だと思います。
飲酒運転は一つ間違えれば人を殺しますが子供が運転席内に入ったくらいでは脱線することはないでしょう。
しかも学校の教師の場合、月日がたてば塾講師など、何らかの形での教育界復帰が考えられますが、電車の運転士の場合、一度解雇された運転士を他の鉄道会社が雇用することは考えられません。
まあ、わたくしは今年の6月、ポーランドで運転士に誘われ蒸気機関車の運転室に入って記念撮影をしてますので(笑)今回の東武の事件については「解雇はきついんじゃないの?せめて配置転換で」なんて思ってしまうわけです。
運転手は定刻運行を意識したから今回の問題が起きたわけで、時間が遅れても減俸ですむ規程なんですよね。どこの会社も規程は矛盾だらけですが。。
抗議するのは自由だけど純粋に東武鉄道内部の問題という気がします。ただ踏切事故も東武・列車事故も乗り入れの日比谷線。この路線の運用はアンバランスというか信用ができません。。
東武鉄道の件、幾人かの方が書かれた記事を拝読させて戴きましたが、”情と理”の間で心が揺れ動いているという感が在りました。理の部分で言えば、やはり多くの方が福知山線の大事故を念頭に置かれており、気の緩み(気の緩みという言葉が適切でなければ、運転士として取るべきではなかった行為)が大事故に直結し兼ねない事から、処罰(解雇よりも軽い処分も含めて。)は致し方無かったと判断されている様でした。又、情の部分では運転士の子供の将来を慮って、厳し過ぎるのではないかという判断が多数を占めていました。
自分もこの件に関しては、厳罰は致し方ないものの、解雇は厳し過ぎると書きました。その思いは変わっていないのですが、通りすがり。様の書き込みで気付かされた事が在りました。東武鉄道は、あの踏切事故を起こしていた会社だったんですね。その事は頭から全く抜け落ちていました。そういった経緯が在れば、必要以上に厳しい姿勢を内外に見せるのも判らないではないです。でも、やっぱり厳し過ぎると思えてしまうんですよね・・・。
マスメディアに、「世の中のネガティブな欲求を満たして、目を引きたいという気持ち」は在った様に思いますね。特定の存在(人物)を英雄に仕立て上げて、散々持ち上げた挙句に一転して扱き下ろす。又は、その逆を平然と行うのがマスメディアですから。勿論、そうではないまともなメディアも在りますが、残念ながらごく少数派と言えるでしょうね。
ニュースの記事だけでは、状況がわかりにくいのですが、私の疑問に思っている事です。
処分は当然という意見の方達は、危険性を一番に挙げており、私も何かしらの罰則は当然だとは思いますが、問題はその危険度と処分の重さの比較がされていない様な気がしています。
当時、『危険にさらされた』乗客は何をしていたんでしょうかね。
通報するほどの『正義』をお持ちの方がいて、危険を感じたなら、ちょっと子供の世話ぐらい見てあげれなかったんでしょうか?
もう一人の2歳児の子の世話で運転士の奥さんが手が離せる状況では無かったとしてですが、、。
黙ってみていて、後から会社に文句を言うという事から考えて、そんなに危険な状況では無かったのではないかと想像してしまいます。
また、東武電車の構造ですが、貫通型という車両です。
件のドアを開けた部分は、中間車に連結される時は、単なる通路になる部分です。
通常乗客が通る場所なので、危険な機器はありません。
もちろん運転席と仕切りは無くなる場合があります(ドアの開ける方向によって異なる。)が、その描写が記事には書かれていません。
通路になる場所に座り込んでいただけとしたら、確かに先頭車では乗務員室のエリアですが、目くじらを立てて危険だ!という場所ではありません。深夜では、酔っ払いが小便をするような部分で、その方がよっぽど危険です。
子供の騒ぎ方というのも描写がありませんが、父親の姿をみて『パニック的』に騒いだとしたら、その方が、お客様の迷惑になるという判断が運転士にあったのかもしれません。
乗客の数が少ない区間、時間帯だったという事らしいので、他の乗客が押されて入ってくるという事も考えられませんし。
大体、田舎の路線ですから、運転士の気の緩みというのもあるとは思いますが、処分の内容が懲戒免職というのは、私も異論があるところです。
以上は、ニュース記事に無い部分を運転士側に寄った状況の想像ですが、逆に運転士が笑いながら子供を中に入れたのだとしたら、ある程度の厳罰もやむを得ないと思います。
当時の乗客に状況を聞いてみたいものです。
通報した乗客も、その家族にそれほどの罰を与える事を要求する状況だったと思っているのでしょうか。
しかし今回の東武鉄道の処分がまずいと感じたのは、恣意的に見えた事です。前後の事件への対応のまずさがあり、また「世間」から叩かれるのを恐れた上層部がそれを防ぐ事を目的として、今回の処罰がなされたのではないでしょうか?それを感じました。
社内の人間ではないので、具体的な処罰規定がどうなっているのかはわかりませんが、同じ監督官庁を持つ、全日空では減給処分、バランスが欠けているなと感じました。「罰』は、罰則規定の元で、動機、行為の不適性の程度、そしてその結果生じた損害状況を総合的に勘案して行われるべきだと思います。つまり人を罰するという事は、それなりに慎重に行い、「世間』だけでなく、「社員」の納得感も必要だと思います。
「罰』をする事が東武鉄道の事業目的ではなく、安全に快適に運行する事が目的のはず。他の社員が納得できない様な「罰」をすれば、いずれ我が身と思えば、萎縮して、スムーズなコミュニケーションはとれなくなると思います。今回の処罰は長い目で見れば、東武鉄道の管理コストを上げるだけという気がします。
教師の件は、確かに学校側に必要な人材だったんでしょうが、やはりそこは毅然と免職にすべきだと思いますね。
東武線の件ですが、懲戒解雇は仕方ないと思います。
どんな理由があっても、関係ない人間を運転席に入れることは間違っています。
一つ間違えれば、大きな事故にも繋がりかねませんから。
それより、長男と一緒に居た母親に一番問題があると思います!!
ただ、時期を踏まえなければいけないことってありますよね。
恐らく鉄道会社各社ではJR事故以降、綱紀粛正の徹底を社員全員に通達していることでしょう。にもかかわらず覚せい剤を打ちながら貨物を運転するわ、携帯で話しながら運転するわ、何件かの不祥事が続きました。そんな状況の中起こった今回の件ですから、会社側としては強い対応をせざるを得ないのではないでしょうか。
もちろん内外に対するアピール的な意味も含めて。