広岡氏は激怒するかもしれないが・・・

「リブジー新コーチだまされた！」という記事が載っていた。日南秋季キャンプを行っているカープだが、１０日に合流したジェフ・リブジー新打撃コーチを、首脳陣及びナインが口裏を合わせてまんまと騙したのだとか。

背番号２５を付け、新井貴浩選手に成り済ました芦沢打撃投手が、リプジーコーチが見守る中フリー打撃を延々と行った。未だ選手の名前と顔が一致しないリプジーコーチは、新井選手の打撃フォームを真似て打ち込む芹沢打撃投手を、全く疑う事無く熱い視線で見守っていた。しかし、一向に打球が外野に飛ばないし、内角攻めに真顔で激怒する姿に、「コンディションでも悪いのだろうか？」と首を捻りつつ、打撃練習は終了した。その後、ブルペンに移動したリプジーコーチに事実が伝えられ、「凄い冗談だよ。最後迄判らなかったけど、でも皆が笑っていたので楽しかった。」と笑顔を浮かべて語ったという。

広岡達朗氏や張本勲氏辺りならば、「神聖な練習の場で何をふざけているんだ！喝！」とマジ切れしそうな話だが、暗い話ばかりの御時世に在って、こういう話は微笑ましくて良いなあと思う。メジャーでは歓迎の意を込めて、新加入選手のロッカーから衣服を持ち去り、代わりに奇抜な衣装を入れて置き、それを着て当該選手がマスメディアの前に現れるというシーンが良く見られるが、それに似たホンワカする話。

勿論、キャンプ中ずっとこんな事をしているのは問題だが（笑）、厳しい練習の合間に”onとoff”のメリハリを付ける意味でも、自分は肯定的に捉えている。

某夕刊紙の記事によると、マリーンズ選手の中には、日本シリーズ直前にも合コンに参加していた猛者が居たのだとか。厳しい練習を行ない、そして適度に緩める。このメリハリが大事だと思うし、結果を出せば官軍というのが勝負の世界。血反吐を吐く様な猛練習も時には必要だろうが、厳しさの中にも明るさを見出せるキャンプは悪くないと思う。