人指し指の短い男は暴力的！？

「人指し指、短い男性は暴力的？」という記事が載っていた。カナダのアルバータ大学の研究チームが、男女約３００人の学生の指の長さを計測し、人指し指と薬指の比率を計算した上で発表した研究結果だという。「胎児が母親の子宮内で浴びる男性ホルモン（テストステロン）の量が多い程、人指し指が薬指に対して短くなる傾向」にあるというのが最近の研究で明らかになっているとの事で、男性ホルモンの多い”男性”、即ち人指し指の短い男性程「暴力の攻撃性」が強い傾向に在ったとしている。この傾向は、女性に関しては見られなかったそうだ。

同チームでは、「指の長さで推測出来るのは性格のごく一部に過ぎない。指の長さで人を選別しない様に。」ともしているが、それはその通りだろう。試料数の３００人というのが統計学的にどれ程根拠を持たせ得るものなのかは、門外漢の自分には皆目見当が付かないが、この結果が”絶対的”であるとするのは、ナチスが「ユダヤ人＝劣等民族」として排除しようとしたのと同じ流れになってしまうだろう。

科学的根拠を持たない「血液型に因る性格判断」が、さも事実であるかの様に流布されている現状。又、「ハゲの人間は癌になり難い。」とか「男性の中指の長さは、男性器の長さに比例する」といった信憑性がかなり怪しげな研究結果”もどき”も幅を利かしている。

以前、トリック様のブログ「おもトピ」に「変質者の見分け方」という記事が載っていた。昭和３８年の少女フレンド（少女向け漫画雑誌）に載っていた記事を紹介されていたのだが、この内容が今では考えられない程の酷さ。肉体的形状や言動だけで変質者と決め付け、最も危険な特徴として「顔色が黄色っぽいか、どす黒い。」、「笑顔がとても嫌な感じ。」、「身体の何処かが不自由な人。」とする等、偏見に満ち溢れ、コメントするのもアホらしくなる内容。

今回の研究結果も、そういった傾向が”一部”で見られた程度に考えておかないと、この少女フレンドの記事が生み出したであろう差別意識を、又候生み出し兼ねないと思う。