今年1月、「29年間で6回」という記事を書いた。1995年1月17日に発生した「阪神・淡路大震災」は、「最大震度7。死者6,434人、行方不明者3人。」を記録する大地震だったが、以降、我が国で発生した「最大震度7以上の地震」は、「『新潟県中越地震(2004年10月23日発生):最大震度7。死者68人。』、『東日本大震災(2011年3月11日発生):最大震度7。死者15,900人、行方不明者2,523人。』、『熊本地震(2016年4月14日発生):最大震度7。死者276人。』、『北海道胆振東部地震(2018年9月6日発生):最大震度7。死者43人。』、そして『能登半島地震(2024年1月1日発生):最大震度7。死者222人、安否不明者22人。」となっている。29年間で6回という事なので、「約4.83年に1回発生」という計算になる。
「最大震度6弱」と「最大震度7以上」では無かったものの、先月8日は「日向灘地震」が発生。南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会(臨時)が初めて開催され、2019年の運用開始以来初めて「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されたのは、記憶に新しい所だ。そんな感じなので、大地震に対する警戒心が、我が国の中では高まっている状況だろう。
101年前の今日、即ち「1923年9月1日午前11時58分(日本時間)」に関東大震災は発生した。「最大震度6(当時、震度の階級の最大は6迄だった。)で、死者・行方不明者は推定10万5千人。明治以降の日本の地震被害としては、最大規模の被害。」となっている。
そんな関東大震災に関し、新たな事実が明らかとなった。
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「関東大震災死者の平均28歳 10歳以下25%、多い若年層」(8月30日、共同通信)
「1923年に発生した関東大震災で、詳細な記録が残っている死者3万8,332人の平均年齢が約28歳だった。」事が30日、共同通信のデータ分析で判った。死者数は低い年代程多く、10歳以下が全体の25%を占めており、30歳以下は全体の60%。平均寿命が40代前半だった年代構成を反映し、幼い子供や若年層の多くが犠牲になった。
全体で約10万5千人の犠牲者が出た関東大震災から、9月1日で101年。公益財団法人「東京都慰霊協会」が保管していた「震災死亡者調査表」の個別データが、今年になって開示された。
関東大震災では死者・行方不明者の内、約7万人が東京府内(当時)で亡くなった。此の内約3万8千人分の調査表が残っており、慰霊協会が大震災100年に合わせてデータベース化。性別や年齢、本籍地、住所、死亡場所が記された個別のデータを、研究目的等に限って開示した。
調査表の年齢は数え年の人も多いと見られるが、開示データに記された年齢を其の儘集計した。其れによると、10歳以下が9,438人で最多。11~20歳が7,492人。
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「101年前、日本の平均寿命って『40代前半』だったのかあ。」と驚き。厚生労働省の発表によると、「2023年時の日本人の平均寿命:男性は81.09歳、女性は87.14歳」という事なので、当時は「今と比べると、40歳以上短命だった。」訳だ。
そんな時代だからこそ、大震災で亡くなった人に若年層が多いのは当然なのだろうけれど、其れにしても「10歳以下の震災死者数が、全体の4分の1を占めていた。」という事実は、驚くべき物が在るし、痛ましい思いを強くさせる。