7月4日付けの東京新聞(夕刊)のコラム「放射線」で、作家の星野智幸氏が「嫌がらせの連鎖」という記事を書いていた。星野氏には大学で教鞭を執っている友人が居り、彼から聞いた話が元になっている。
友人の教え子(4年生)2人が母校で教育実習に臨み、その期間が終わる頃に彼は教え子達の授業を見学。なかなか良い授業をしており、担当の指導教諭は「自主的に遅く迄仕事してくれているんですよ。」と評価してくれたので、安心して引き揚げた。しかし実習を終えた学生達は、顔を合わせるなり悔し涙を流して、次の様な報告をしたと言う。
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先生(=星野氏の友人)が挨拶に来た途端、指導教諭の態度が豹変して優しくなった。それ迄は一人は全く放置され、授業もろくに見て貰えなかった。もう一人は理不尽な事を言われ続けた。例えば、ノルマを終えたので夜7時に帰宅した所、翌日には「勝手に早く帰るな。どうせ教師になるつもりも無い癖に、もう来るな。」等と罵倒された。
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この手の指導教諭による実習生へのハラスメントが、近年は増加の一方だとか。親からのクレームや上からの管理、生徒のトラブル等、教師達に過重な負担が掛かっている現実が在り、そのストレスがより弱い立場の実習生に向かってしまっているのではないかと、星野氏は指摘している。
何でもかんでも手取り足取り教えるのが良い事では無く、時には突き放して接する事も重要だが、全くの放置だったとしたらそれは問題だろう。又、挨拶も無しに帰ってしまったというのならばどうかと思うが、そうで無ければノルマを終えて帰宅するのをどうこう言われる筋合いでは無い。
前にも書いた事だが、「近年は、自分より弱い立場の人間を徹底的に叩く風潮。」が在る。違法な形で生活保護を受給している者へのバッシングは別だが、必死で働き乍らも受給せざるを得ない者達に対して、侮蔑的なバッシングをする連中が少なからず居るのは残念でならない。
友人の教え子(4年生)2人が母校で教育実習に臨み、その期間が終わる頃に彼は教え子達の授業を見学。なかなか良い授業をしており、担当の指導教諭は「自主的に遅く迄仕事してくれているんですよ。」と評価してくれたので、安心して引き揚げた。しかし実習を終えた学生達は、顔を合わせるなり悔し涙を流して、次の様な報告をしたと言う。
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先生(=星野氏の友人)が挨拶に来た途端、指導教諭の態度が豹変して優しくなった。それ迄は一人は全く放置され、授業もろくに見て貰えなかった。もう一人は理不尽な事を言われ続けた。例えば、ノルマを終えたので夜7時に帰宅した所、翌日には「勝手に早く帰るな。どうせ教師になるつもりも無い癖に、もう来るな。」等と罵倒された。
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この手の指導教諭による実習生へのハラスメントが、近年は増加の一方だとか。親からのクレームや上からの管理、生徒のトラブル等、教師達に過重な負担が掛かっている現実が在り、そのストレスがより弱い立場の実習生に向かってしまっているのではないかと、星野氏は指摘している。
何でもかんでも手取り足取り教えるのが良い事では無く、時には突き放して接する事も重要だが、全くの放置だったとしたらそれは問題だろう。又、挨拶も無しに帰ってしまったというのならばどうかと思うが、そうで無ければノルマを終えて帰宅するのをどうこう言われる筋合いでは無い。
前にも書いた事だが、「近年は、自分より弱い立場の人間を徹底的に叩く風潮。」が在る。違法な形で生活保護を受給している者へのバッシングは別だが、必死で働き乍らも受給せざるを得ない者達に対して、侮蔑的なバッシングをする連中が少なからず居るのは残念でならない。
自分より弱い立場の人間を徹底的に叩く風潮は近年にはじまった事ではなく、ずっと昔からあったんだと思います。ただそれが今までとは違ったシチュエーションで起こっている事が表面化してきているんだなと理解しております。
つまりこの場合、昔はモンスターペアレントなるものは無かったので、教育現場にはこのようなハラスメントは無かったが、近年状況が変わってきて起こってきたと思います。
教育現場という各論的な事としては、指導内容がどんどんと画一化し、その通りに教えなければならない風潮やゆとり教育の制度で教師自身がやる気をなくし、本来あった教師としてのモチベーションは消えてしまい、そんなふやけた精神状態が長年続き、平穏であればよいものの、モンスター何やらが鬱陶しい。→イジメ、ハラスメントが出現する。という連鎖に陥っていると思います。
「今迄とは違ったシチュエーションで起こっているのが表面化。」というのと似ている面が在りますが、「プロ意識の希薄化により、従来は自制していた事柄にも自制出来なくなってしまった人が増加。」といった感じが。親や教師の中にプロ意識が欠如した者が散見される様になり、それが「子育ての放棄→モンスター・ペアレント」だったり、「他者を教え諭せない→教育実習生への虐め」だったりするのではないかと。
そして、本来教師が負うべき事柄以外の物迄押し付けられた教師達が、心身共に追い込まれてしまって、結果的に他者虐めに走っているという面も在りましょうね。
80年代までに教員実習を体験した世代には信じられないような話が多く、送り出すほうも戸惑いが多いようです。
「なる気もない」とはパワハラ野郎も言ってやがりますけど、83年辺りを境にグンと教員採用率は下がっていて、コネでもないとなれない、なんて感じだったと思うので、何をいまさらと言う感じです。45歳前後の世代の方以降は「教員になりたいわけではなく資格を取るため」に行くというケース結構多くなったのでは。たぶんパワハラ野郎はその世代に当てはまると思うので、自分の世代のことを考えずなんとも卑怯、と思います(怒)。
モンスターペアレント的なものは昔から見られたと思うのですが(60~80年代のテレビドラマ、アニメ等でやや大げさにではあるが描かれていたことあり)、PTAや地域社会が機能しなくなっているのでしょうね。自分の卒業した旧郡部の小中学校でもPTA役員会はいつも閑古鳥だそうですし。
あとマスコミ、地域社会による教員バッシングも大いに教員の環境を悪くしていそうですね。これも昔からあったとは思いますが、90年代以降酷くなったと思います。
世の中には一流企業グループの役員なのに「不況は教育が悪いからだ」とかなんでも教育のせいにする頭の悪い人がいます。
今回の教育実習生の話とは“無関係”ですが、概して怒られ慣れていない若い人達が増えており、指導する側が配慮した上で怒っても、昔では考えられない受け取り方をしてキレるケースをしばしば見聞します。以前の上司が「遣り難い世の中になった・・・。」と良く嘆いていました。
今回のケースが事実だとすれば、これはパワハラ以外の何物でも無く、当該する教育実習生達は可哀想の一言。「子供達を育てたい。」という思いが強かったとしたら、こんなパワハラ人間の嫌がらせにめげず、立派な教師に成長して見返して遣って欲しいものです。
「不況は教育が悪いから。」というのは、正に頭の悪い言い分ですね。不況と教育がどう関係するのか意味不明ですし、彼等がモラル面の低下を不況と結び付けているの“だとしたら”、それはとんだ御門違い。モラルや常識は学校よりも、家庭で教え込むべき物で在り、駄目な家庭が批判されるのは未だしも、学校に全ての責任をおっ被せるのは妙な話だからです。
昔は「デモシカ教師」なんて言葉が在りましたね。「先生に“でも”なるか。」、「先生に“しか”なれない。」といった、或る意味教職を侮蔑する言葉でも在ったのですが、残念乍ら少数派とは言え、そういった教師が居たのは確かでしょう。唯、昔も今も教職を選ぶ人は、「子供を教え育てる。」事に生き甲斐を感じた者が多数と信じたいです。
取り巻く環境の違いが在るとは言え、自分が子供だった時分に比べると、子供達の願い事はかなり唯物的では在りますね。これだけ世知辛い世の中だと、それも仕方無い事なのかもしれませんが。
「昔は良かった。」と昔を全て是とするつもりは無いものの、昔と今でかなり違いを感じるのは、老若男女を問わず「堪え性」が無い人が増えている事。スピーチを聞いている時にペチャクチャ喋り出す人間は昔も居ましたが、注意をすれば暫くは黙っていたもの。今は注意しても黙らないし、黙ったとしても数分も経たない内にペチャクチャ喋り出してしまう。これは子供達に限った事では無く、良い歳をした大人達にも見受けられますね。