ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

想定外だったのかもしれないが

2006年12月10日 | 時事ネタ関連
先日の記事「今年のベスト10は未読作品ばかり」で触れたが、「本格ミステリ・ベスト10」では「乱鴉の島」(有栖川有栖氏)が、そして「週刊文春ミステリーベスト10」では「名もなき毒」(宮部みゆき女史)が今年の国内ミステリーで1位の座を獲得。残る興味は「『このミステリーがすごい!』にて、国内ミステリーの1位に輝く作品は何だろうか?」という点に在った。

昨日、結果が載っている雑誌が発売され、生憎現物を見てはいないのだが、ネット情報等によると「独白するユニバーサル横メルカトル」(平山夢明氏)が1位の座を獲得した様だ。申し訳無いのだが、この作品も作家も全く存じ上げなかった。毎年、ミステリー・ベスト10の上位に入った作品は極力読破する事にしているのだが、この作品は個人的に敬遠しがちなホラー系、それも結構グロ系との書評を目にしているので、どうしようかと迷っている所。

兎にも角にも、ベスト10の1位が3種類とも異なっているというのは、今年のミステリー界では突出した傑作が無かったという事になるのだろうか。

ところで昨日、住民基本台帳ネットワークシステムに関するニュースが報じられていた。「大阪府吹田守口及び箕面の3市の住民4人が、住基ネットからの個人離脱を求めていた裁判」で、先だって大阪高裁が個人離脱を認め、それに対して箕面市が上告を断念したのだが、箕面市が実際に原告住民の住民票コードを削除する検討を行なった所、ネット上に情報やサービスを提供するサーバーがダウンする危険性が在るばかりか、削除出来ても1人当り最大で3,500万円の経費が掛かる事が判明した。これじゃあ担当者も、「キビシィ~!!」と叫んだ事だろう。

住基ネットに対して強制登録させられる可きか否かは別にして、このニュースで思うのは「一旦登録された住民を外す」という事が想定外で在ったにせよ、全く在り得ない話では無い以上、外すのにこれ程迄の経費が掛かってしまうシステムを構築してしまった役人達の感覚がどうにも不思議。ETCシステムも、「何故ああもごちゃごちゃと複雑で、高価な機械を使用しなければならない形にしたのだろうか?」と疑問を感じたのは、アジア圏で類似システムを見て来たが無料か、高くてもせいぜい数千円レベルの極めてシンプルな機械だったからだ。「役人達の天下り組織を肥やす為。」というのも理由の一つに在るのだろうが、ユーザーの側に立ったシステム作りをしていない。先を見通したコスト意識の概念が希薄。というのも在るのではないだろうか。それとも、セキュリティー面を重要視したが為に、外すのに3,500万円も掛かってしまうシステムになってしまった好意的に捉えるべきなのだろうか。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
« 真っ赤な林檎を頬張る♪ | トップ | 「永遠の夫婦」 »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
国防の想定外 (マヌケ)
2006-12-10 11:23:34
とある研修が陸上自衛隊富士学校で行われ90式戦車にも乗りました。 楽しかったです。 90式戦車はわが国の最新主力戦車ですが、1両が約9億円します。 アメリカの主力のM1のおよそ4倍という価格は純国産だからだそうですが、海外の競合他社とのすり合わせがあったのかなかったのか、いくら金をかけてもよいということだったのか、メーカーによる価格の吊り上げがあったのか・・・全ては税金なのでその使い道に甘さがあったのではないかと思えてなりません。 M1を敵にすると4両以上破壊しなくては経済的には負けです。 ついでに砲弾が1発で10万円するそうで、1両の戦車が10発撃てば100万円が爽快に消し飛びます。 で、装備や機能が開発時点では最新であったのが完成して納品されたころにはすでに一部時代遅れとなっていたこと、仮想敵国がソビエトでなくなってしかも国と国とのぶつかり合いはなくなりテロとの戦いという戦車があったところでどうにもならないような想定外が発生していたのです。 戦車砲を自動装填して連射できる機能や砲弾に羽根をつけてライフリングが施されていない方針から長距離まで滑空させる技術もテロ攻撃に対してはなんら有効ではありません。 必要ないものに莫大なお金をかけすぎて維持しつづけることにいいかげんストップをかけねばなりませんね。
返信する
>マヌケ様 (giants-55)
2006-12-11 00:51:30
これ又興味深い書き込みを有難うございました。

「M1を敵にすると、4両以上破壊しなくては”経済的に”負け。」という発想、とても面白いと感じました。確かにそうですよね。

防衛もそうですが、国家として必須の物に対してはきちんと費用を充当させる可きというのは言う迄も在りませんが、日本の場合は得てして理想が先行してしまい、コスト意識が後追いになってしまうケースがまま在る様な気がします。特に国費を充当させる場合は、それが顕著。国民は国費を当てる事柄に対してもっと注意深くならなければならないと思うし、マスメディアもおかしな事柄をおざなりに取り上げるのでは無く、徹底的に追及する姿勢が欲しいものです。
返信する
戦争は人間の愚かさの証明 (マヌケ)
2006-12-14 10:40:56
陸上自衛隊武器課の友人の話では輸出できないわが国と違って他国は大量生産が可能なため兵器の価格がコストダウンできるということでした。 ただし、戦略として高くして売るという措置がとられるケースも多々あり、アメリカはM1戦車をわざと10億円でサウジやクゥエートに売っているそうです。 かなりアコギです。 政治が介入し軍産一体となったアメリカの戦略だそうです。 今はそこに切り込みをかけている中国の動きが活発なようで低価格で商談をまとめ石油そのものと油田地帯での利権獲得を狙っているということです。 ただし、想定外は戦車やミサイルでテロを防ぐことができないということがイラクで証明されたことです。 やむなくサウジは国境にフェンスを作ろうとしていますが、自分たちが批難したイスラエルの壁と同じことをやろうとしていますね。
返信する
>マヌケ様 (giants-55)
2006-12-15 00:02:52
書き込み有難うございました。

どの時代にも数の多少は在るにせよ、武器を売り捌いて懐を満たしている所謂”死の商人”は存在しています。しかし、他国に高く武器を売り付け暴利を貪っているつもりが、廻り回ってその武器が自国民を苦しめる手段として使われているケースも少なくないというのも何か皮肉なものです。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。