本題に入る前に一言。松井秀喜選手、日米通算2,500安打達成おめでとう!!
先月、「伝える力」という記事を書いた。今回の大震災では閣僚や東京電力関係者等の会見が連日の様に行われて来たが、視聴している側としては「良く判らない。」と感じてしまうケースが少なく無い。そう感じてしまう要因として、「伝える側が受け取る側の事を考えず、自分本位な発表姿勢に固執しているからではないか?」というのを挙げた。「一昔前の『家電製品の取扱説明書』が非常に判り難かったのは、書いている人間(主に技術系の人間と思われるが。)に『自分が知っている事は、当然読む人間も判っている筈。』という思いが心の何処かに在り、だからこそ読み手を無視した様な『小難しいテクニカル・タームの羅列』が多かったから。」とも言われているが、其れと似た感じを受けたのだ。(ジャーナリストの)池上彰氏の説明の上手さを見聞するにつれ、「伝える力」の重要さを痛感させられる自分だった。
そして先日、其の池上彰氏が或る週刊誌に「成る程。」と感じる事を書かれていた。其れを記事にしようと思ったのだが、マラソン・マン様が御自身のブログ「走者の休日(旧名・はし れんたろうの雑記帳)」に「放射性物質よりも怖いもの」という記事を書かれており、其処に要旨が過不足無く纏められていたので、其方を読んで戴けたらと思う。
「理系の発想と文系の発想の違い」というのは、確かに在る様な気がする。「予報区内で一定の時間内に、1mm以上の雨又は雪が降る確率。」を表す「降水確率」は0%から100%迄10%刻みの値で発表されるが、例えば此れが「1%刻みの値」で発表されると仮定しよう。そして或る地域での降水確率が「1%」と発表されたとすると、「1%か。じゃあ雨の心配は全く要らないな。」というのが「文系の発想」とする“ならば”、「1%でも可能性が在るのだから、『雨が降らないとは言えない。』という事だな。」というのが「理系の発想」。(敢えて極端な解釈をしているし、「理系の人間や文系の人間が全て、そういった思考という訳では無い。」というのは言う迄も無い。)だから文系の発想としては「取り敢えず危険では無い。」と解釈するで在ろう状況でも、理系の発想としては「危険な可能性がゼロで無い以上、“厳密な言い方”をしなければいけない。」という事で、 「直ちに影響が出るという事では在りません。」に代表される様な判り難い発表になってしまう訳だ。
「『理系の発想』と『文系の発想』の何方が正しくて、何方が間違っている。」というのでは全く無いのだけれど、唯でさえ不安の最中に在る国民に対して、閣僚や東京電力関係者等がより判り易い言葉で説明する必要が在るというのは確かだろう。
池上さんの解説の巧さについて、ある週刊誌のコラムでは、話し方の技術レベルの高さを指摘していました。話の内容以前に、聴き手の耳にきちんと届く話し方の基本をきちんと習得している事を賞賛していました。
話は少しずれますが、いまどきのお笑い芸人でも、ネタが笑える笑えない以前に、きちんとした話ができない、声そのものに魅力がない人が少なくないのが残念に思います。僕はケンドーコバヤシさんやメッセンジャー黒田さんの声が好きです。
しかしベクレルだのシーベルトだの言われても理系でもわからん人間のほうが絶対多いです(特にK学部)。文系でも屁理屈なやつはそういう考えです。
「他者を慮り、理性的に言動する人間が、老若男女を問わず結構見受けられる。」というのは、今回の大災害の中で得られた「光」だと思っています。唯、どんな組織にも困ったちゃんが居る様に、「自身の憂さを晴らしたいが為に、著名人の問題とも思えない言動に飛び付き、執拗にバッシングを繰り返す輩。」や、「人の不幸を種にして、面白おかしく流言飛語を“作り上げる”輩。」も居る。本当に残念な事です。
今回の大震災は、多くの国民を不幸のどん底に陥らせた。同朋の哀しみに思いを馳せ、助け合う気持ちは非常に重要な事。でも過去を振り返ってばかりいたり、3月11日の時点で気持ちをストップさせていたりでは、何も変わらないのは事実で、今回の大震災での経験を「明るい未来の構築」の為に生かさなければいけないと思うのです。原発の事故も同様で、我々は多くの「事実」を知りました。其れを踏まえて、「未来に向けて、エネルギー政策をどう考えれば良いのか?」を多くが真剣に考えないといけない。
でも未だに農学部あるいは生物資源学部とか海洋生物学部とか聞くと「うらやましい」と思ってしまうのです。
なのでこういうの読むと嵌ってしまいます
http://rms1.agsearch.agropedia.affrc.go.jp/contents/JASI/pdf/JASI/72-4549.pdf
(「わが国の米、小麦および土壌におけるSr-90とCs-137濃度の長期モニタリングと変動解析」)
あまりに広範囲な話なので健康調査まではなされていませんが興味深いです。
あとはただここを見る感じですかね。
http://tnakagawa.exblog.jp/
湘南中部以西や日本海側の魚や川魚まで価格暴落傾向なので毎日魚料理です。
おととい
岡山のひらめで舌平目のムニエル
昨日
長崎のいさきでアクアパッツア
今日は
富士の養殖ニジマスのムニエル(予定)
学生時代の自分は兎に角理数系の科目が苦手で、特に物理なんぞはチンプンカンプン。共通一次試験は取り敢えず受験したものの、案の定理数系の科目が足を引っ張り、足切りされてしまったという苦い思い出が。
唯、社会人になって以降は、意味も無く理数系の事柄を学びたくなり、そういった本をちょこちょこ読んでいます。「そういう事だったのか。」と新鮮な驚きが在ったりと、「試験が無関係だと、勉強って面白いな。」と感じる次第です。
放射能汚染の不安が無いと言えば嘘になるけれど、極力冷静に「数値」を捉えて行き、被災地の生産品を積極的に購入したいと思っております。