登録している某アンケート・サイトに、「餃子を手作りしますか?」というアンケートが届いていた。自分は「いいえ。」と回答したのだけれど、「餃子を手作りした事が在りますか?」という質問だったなら、「はい。」と回答しただろう。今は冷凍餃子を購入し、そして食べるのが普通だが、子供の頃は母が餃子を作るのを手伝う事が良く在ったので。
「昔は当たり前の様に家で手作りしていたのに、今では購入している。」という物が、結構在る。コロッケや御節料理の一部、餅、パンなんかもそうだが、中学の頃は趣味でプリンやマドレーヌ等の洋菓子を大量に作っていたっけ。
服やズボンは多少破れても、縫ったりして着ていた。家電製品が故障しても、修理を繰り返して、完全に“駄目”になる迄使っていた。そういう事が昔は“当たり前の時代”だったけれど、「繕いや修理に要する時間や手間と、同じ様な物を新しく購入する費用を考え合わせると、新しく購入した方が楽。」という事で、繕いや修理という選択がをする人が激減。「資本主義経済の発展により、経営の大規模化が推し進められ、其の結果として物を繕ったり修理する事無く、大量消費するのが当たり前。」という時代になってしまったとはいえ、昔を知る人間としては非常に複雑な思いが在る。
「食べ物を手作りする時間や手間を考えると、店で購入した方が楽。」というのは、物の繕いや修理をしなくなったのと“同じ流れ”と言えるだろう。そう言えば、子供の頃、我が家ではハウス食品の「ほんとうふ」という商品を良く購入していた。「『ほんとうふ』の素に水を加えて煮込み、別売りの“プラスチック製の型”に流し込んで冷やすと豆腐が出来る。」という物で、大豆の味がしっかりとした美味しい豆腐で、家族は皆好きだった。
昔は普通にスーパー等で売られていたけれど、何時の頃からか余り見掛けなくなった。稀に見付けても、棚の片隅にポツンと置かれている有様で、「需要が無いんだなあ。」と寂しく思った物。でも、其の後になって「海外に長期滞在する人が、『本格的な豆腐を彼の地で食べたい。』と『ほんとうふ』を大量に購入し、持って行っている。」という話を聞き、色々調べてみたら、ネット販売で「ほんとうふ」が販売された事を知った。
然し、今回の記事を書くに当たって改めて調べてみた所、残念な事に「今年6月30日で販売終了した。」様だ。