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「天然痘やエボラウイルス保管施設で爆発・・・露は全容明らかにせず」(9月22日、読売新聞)
ロシアで国の重要施設の爆発事案が相次いでいる。8月に軍のミサイル実験場で爆発が起きた他、16日には天然痘やエボラ出血熱等、重篤な感染症を引き起こすウイルスや細菌株を保管する西シベリアの研究施設で爆発が起きた。爆発に関する情報は機密を理由に、充分開示されていない。
16日の爆発は、ノヴォシビルスク郊外に在る国立ウイルス学バイオテクノロジー研究センターで起きた。世界有数の感染症研究施設で、天然痘ウイルスが保管されている世界2施設の内の1つでも在る。
研究センターは16日、6階建ての建物の5階に在る検査室の改修工事中にガスボンベが爆発し、約30平方メートルを焼いて、1人が負傷したと発表した。爆発現場で「生物学的な作業は行われていなかった。」と説明している。研究施設が保管する試料の安全確保に付いては言及しなかった。
露有力紙「コメルサント」によると、此の研究施設の起源はソ連時代の1974年に遡り、1970~1980年代には秘密裏に生物兵器の研究もされていた。
8月に北部アルハンゲリスク付近の露海軍ミサイル実験場で起きた爆発では、国営原子力企業の従業員5人が死亡し、放射線量の一時的な上昇も確認された。「軍事機密」を理由に、全容は明らかにされていない。
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どんな国でも大なり小なり、隠蔽体質というのは在るもの。我が国も其の例外では無いが、社会主義国や独裁政治国の隠蔽体質は相当なレヴェルと言って良い。ロシアもソ連時代から重要事案に関する隠蔽が横行しており、「ツングースカ大爆発」、「カティンの森事件」、「アシガバート地震」、「ニェジェーリンの大惨事」、「ルジニキの惨事」、「チェルノブイリ原子力発電所事故」等々、権力者にとって不都合な事実が覆い隠され、結果として被害を受けなくて済んだ人達迄もが被害者になった事も。
此の数年、日本も隠蔽体質が進んだ様に感じる。“最低限のルールは守る国”だった筈なのに、「権力者にとって不都合な事実に関する書類が、法で定められた保管期間内で在っても、御役人達が平然と廃棄する国に成り下がってしまった。」感が在る。権力者の顔色を窺い、隠蔽に走る国に明るい未来は無い。