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ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

ストーカー

2007年11月23日 | 時事ネタ関連
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「何が在っても、愛して愛して愛し抜いてね。」

「MOMOとDaiの赤ちゃんは五輪に間に合うかな。」

「結婚して~。」
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シドニーオリンピックトランポリン日本代表の中田大輔選手(33歳)に対して、ストーカー行為を働いていた41歳の女性が逮捕された。容疑者の女性は2000年にTV番組で中田選手の事を知り、それからストーカー行為が始まったという。7年間で合計3千通以上のメールを送り付け、その一部が上記した内容。若井小づえ・みどりのギャグ「嫁にもろぉてぇ~!」じゃ在るまいし、一方的に「結婚して~。」とメールするのは如何なものか。それだけに留まらず「中田選手が出場する試合会場に派手なピンクの服で頻繁に登場し、ジャンプの頂点の真正面となる高さ8m程の席からアイ・コンタクトを送り続ける。」、「中田選手が車に轢き逃げされて頚椎損傷の重症で入院した2004年5月には、面会謝絶の病室に無断で入り込み、彼の手を握って見詰めていた。」等、ストーカー行為はエスカレートの一方だったとか。

昨日の東京新聞(朝刊)に「40~50代女性 ストーカー増」という記事が載っていた。10年前から年間約70件のストーカー被害の相談に乗って来たカウンセラーの小早川明子さんは「女性のストーカー、しかも40~50代が増えて来ている。」と証言している。彼女によると(昔は)男性が殆どだったが、5、6年前から女性の方が多くなった。しかも女性の方が過激。男性は職場迄行かないが、女性は関係無く行く。仕事を辞めてでも命懸けでしてしまう事が多い。そうだ。そう言えば、元ジャニーズJr.の男性にストーカー行為を続けていた女性が昨年逮捕されたが、彼女も43歳だったっけ。

「ストーカー」という言葉を初めて目にしたのは、1990年代初めの頃だったろうか。特定の人物を執拗に追い回す人間が海外では増加しており、社会問題化しているという事だったが、対岸の火事という認識だった。芸能界で言えばそれ以前にも「美空ひばりさんが硫酸を掛けられた事件」、「こまどり姉妹の妹が刺された事件」、「岡田奈々さん監禁事件」等、熱狂的なファンによる犯罪は在った。ストーカー行為を続けた挙句に暴力に打って出た形だが、それでも社会問題化する程ストーカー行為が一般的では無かった様に思う。

ストーカー行為を働く人物が増えているというのは理解出来る。と言うのも、三枚目の面相の自分ですら、嘗て一人の女性にストーカー行為を続けられた事が在るからだ。幸いにも軽いレベルの物だったが、それでも精神的にはかなり辛かった。だから中田選手の苦悩の程は想像するに難くない。40~50代の女性のストーカーが実際に増えているかどうかは別にしても、老若男女を問わずストカーカー予備軍は間違いなく増えているのだろう。

作家で心理カウンセラーの荒木創造氏は大人になるにつれて現実を把握する力が付くが、未発達のままで現実と空想が区別されずに一緒になり、無いの関係を妄想してしまう。と、成熟し切れない幼児性をストーカー行為の一因として挙げている。人と会わずとも仕事を得られたり、ネットカフェで生活出来たり。実際に人と心の接点を失った『孤独』に生きている人が大勢居るのではないか。自分のみの世界で生きられる事は妄想に走り易くなるし、周りが止めるチェックも減る。とネットや携帯で人間関係を余り持たずとも生きられる様になった事を指摘し、皆で妄想を作り上げている所が在る。会った事が無いのに、気味が悪い位友達の様な事を書く。だが現実には孤立している。『ストーカー予備軍』は沢山居る。とネット特有の仮想世界もストーカーを生み出す温床になっている面が在るのではないかと。

個人的には他者との距離感を掴めない人間『自分がこれだけ一生懸命やっているだから、相手に伝わらない筈が無い。自分に恋愛感情を向けてくれないのは、相手が全て悪いのだ。』といった自己本位な人間第三者の視点から自身を見詰められない人間が増えて来た事が大きい様に思う。特に最後の「第三者の視点で自身を見詰める」というのは大事な要素で、昔はどれだけ相手に熱を上げても或る時点で冷静に自身を見詰めて、「こんなみっともない事をしたら駄目だ。」と自制出来る人間が少なからず居た。これも上記した「成熟し切れない幼児性」と言えるのだろう。

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私もつきまとわれたことがあり、恐ろしかったです (マヌケ)
2007-11-23 12:47:54
高校生くらいだったと思いますが、「ストーカー」というタルコフスキーの映画を見たことがあります。 その頃から言葉だけは知っていました。 「羊達の沈黙」でレクター博士が人間は欲しいものを見つけたとき、まず、見つめることから始まって、次第に欲求が高まっていき、欲望を果たすための行動に出る。 と、クラリス捜査官にヒントを与えていました。 食べたり、皮を剥がして着たりするという極端な行動は映画だけの世界ですが、追いまわしたり、部屋に忍び込んだり、妄想の中では恋人になっていたり、かなわぬと最後は刃物を振り回したりと、現実にも恐ろしい事は起こっていますね。 人間の習性の中に潜む潜在的なものに起因するもので、欲求の一つなのでしょうが、理性によって押さえる事が困難な場合は精神病の一つとも言えるのかもしれません。 執拗に執念を向ける方向が何かの研究や仕事や趣味やペットなどでなくて、他人の世界の中に入り込み、信頼やコミュニケーションの積み重ねもなく突如としてその人との重要な関係になりたいという身勝手な欲求が起こるというのは正常ではないですね。 若者がアイドルに向ける感情もおばさんが韓流スターに入れ込むのも度が過ぎれば似たようなものかもしれません。 あこがれも偏狭なあこがれはヤバイです。 そして、世の中に偏狭なあこがれを助長するような要因が少なからずあるのだと思います。 郵便受けに意味不明な手紙が入っていた時は、本当に恐ろしかったです。
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あら中田君^^;。 (Isolar)
2007-11-23 14:01:35
中田君はまだ彼が北陸地方の大学職員だった頃に実はお会いしたことがあります。本人の名は「なかた」さんですが、まわりの人(その大学の人)は皆「なかだ」君と言っていたのを妙に覚えてます^^;。あれまあ、大変でしたね。

>40~50代

変な話ですが、彼女らは恋愛に際し「純情」とか「貞節」とか「結婚までは不純異性交遊はしない」とかそういう言葉が出てくるほど女子に対しては抑圧が強く、「受身」を常に強いられた時代の最後の世代、と言っていいような。若い頃の鬱屈が今バクハツしたのでは??昔(といっても25年ほど前)の女の子の交換日記とかポエムなんて今の感覚からしたら「うわー(怖)!」かも^^;。「まちぶせ」とか「待つわ」なんて歌が流行る時代ですもん^^;。
そういや前にジャイアンツさんが取り上げたマッチの「タレント本」も気持ちの悪い内容でしたよね^^;。そういうのを本気で受け取れた最後の世代かも。
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>マヌケ様 (giants-55)
2007-11-23 18:27:38
書き込み有難う御座いました。

マヌケ様も被害に遭われた事が在るのですね。自分の場合は軽いレベルの物でしたが、そういうのも含めると被害者は結構居るのかも。

タイトルは失念してしまいましたが(「パピヨン」とか「コレクター」というタイトルだったかと記憶していたのですが、改めて検索したら全く別の作品でした。)、一人の男が自分の好みの女性を次々に誘拐&殺害して、自宅のコレクション・ルームに彼女等を”陳列”するという映画が在りました。これなぞは、身勝手な愛情表現の発露と言えますね。

実際に話してもいない相手から一方的に熱を上げられ、挙句に精神的&肉体的被害を被るというのは、全く理不尽な話だと思います。
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>Isolar様 (giants-55)
2007-11-23 18:34:51
書き込み有難う御座いました。

自分の様な三枚目の人間ですらストーカー被害に遭っているのですから、中田氏の様なイケメンは他にも少なからずストーカー被害に遭っているかもしれませんね。

「常識を弁えた人間」と「非常識な人間」と両極端で、中庸が少ないといった昨今。「ヴァーチャルな社会」と「現実社会」の区別が付かない人間も少なからず居るのかしれず、ヴァーチャルな社会に生きている人はどんどん現実社会から乖離して行ってしまっているのかもしれません。自分なぞは当時からマッチの本的な物を鼻で笑っていましたが、中にはすっかり信じ込んで入れ揚げてしまった人も居るのかも。
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現実を振り返る ((まめ)たぬき)
2007-11-23 21:41:09
という材料が、「生活に追われていない40-50代女性」の日常にはあまりに少ない、こともあるのではないでしょうか。
私など生業を立てている対象が10代の男性中心なので彼らの女性に対する本音を聞くことが多いのですがw。
その一方で若い男性と交際したいという妄想を持つ40代女性が案外いるという現実も知っております。ま、たいてい脳内妄想にとどめてらっしゃいますけどね。

私は(中学生の頃すでに)アイドル歌手に熱を上げる同級生のことを
「ん?あいつらは別に熱を上げようがどうしようが、こっちのために何かしてくれるわけじゃないのに・・・。いくら格好悪かろうがなんだろうが、身近な男性のほうが、何か行動したらそれに対して応えてくれるからずっとイイのに、変な奴。」
という醒めた目で見ておりましたからgiants-55様と同類ですね。
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Unknown (破壊王子)
2007-11-23 23:03:59
自身は自らがストーキングをしている意識はないんですよね。
だから自分も含めて誰もがなり得る可能性がある。ゼロとはいえない気がする。

自分は冷静だ、醒めた目線があるからという人こそ、俺は気をつけたいですな。こういう上から目線の輩がストーカーになったら怖そうだもんね。
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「嘆きの天使」 (Spa supernova)
2007-11-23 23:16:27
超古典映画ですが、「中年の教師が踊り子なんぞ(おそらく娼婦まがいの踊り子)に夢中になり破滅する」というドイツ映画があります。遥か昔にNHKで見たので記憶が曖昧(NHK、昔はこういう大昔の映画を祝日に放映していましたね)。
なんだか40~50代女性が増えたというのは当該女性たちの良くも悪くも自由度と孤独度が増しているように思えます。

横レスですが確かに「上から目線」の人のストーカーは怖いと思います。ある意味、「貢ぐ人(女性・男性に関わらず」の心理は「自分がいなければこの人はダメだ」と思い込むことで成り立っているように思うからです。
先日テレ朝の深夜ドラマ「モップガール」の内容がまさにそれ。だまされているのに、彼女を守ってくれた人はそのだましているあくどい男に殺されたのに、それでも(バカ)女は「それでも彼を守り続けたい」とそのバカ男が刑務所から出てくるまで待つと示唆するシーンがありました。
でもこういう心理、美化されがちなんですよね…。
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>Spa supernova様 (giants-55)
2007-11-24 00:10:49
書き込み有難う御座いました。

「嘆きの天使」と言えばマレーネ・ディートリッヒさん。「モロッコ」も良いのですが、晩年に歌手として「リリーマルレーン」を歌っていたのも有名ですよね。

抑制度が高い場合には、一旦箍が外れると180度真逆に行ってしまう事もまま在り、その意味では上から目線の人物がいざストーカーに走ってしまうと、徹底的に攻撃に走るという面が在り得るのかも。
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こういうものも男女差があるような (青空百景)
2007-11-24 17:21:51
男性のストーカーは、「正気の人間」であるように見えます。
「自分が振られるなんてありえない」という痛い奴だったり、「憎悪や嫌悪でいいから彼女の意識にのぼっていたい、忘れられたくない」という身勝手極まりない奴だったり、妻子に暴力をふるっておきながら、逃げられると追いかける甘ったれだったりと、どうしようもない連中ではあるものの、とにかく、かろうじて正気は保っているんじゃないかと。
しかし女性のストーカーには、病的な人が多いような気がしますね。今回捕まったこの人なども、警察よりはむしろ医者の領分であるように思えます。
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>青空百景様 (giants-55)
2007-11-24 22:57:04
書き込み有難う御座いました。

今朝の報道番組で、今回の加害者(女性)の母親へのインタビューが流されていました。もしかしたらTV局によって”意図的に”カットされた部分が在るのかもしれませんが、少なくとも報道された部分は「あの子は兎に角純粋な子なんです。純粋さからこそ、『此処迄私が一生懸命思っているのだから、相手も応えてくれる筈。』という思い込みが強くなってしまったのだと思います。可哀想な子なんです・・・。」といった様に、加害者で在る我が子を庇う言葉ばかりで、被害者への謝罪が全く在りませんでした。「この親にしてあの子在り。」という感じが正直してしまいましたね。

ストーカーは男女を問わず、やはり「病」と捉えるべきではないかなあという気がします。肉体的な病では無く、「社会性の欠如」というメンタル面の病の様に思うんです。性犯罪者の再犯率が非常に高いと言われますが、ストーカーの再犯率はどうなんでしょうね。
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