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ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

入れ墨

2012年05月16日 | 時事ネタ関連

旧聞に属する話だが・・・。

 

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「“タトゥー批判”に泣いて反論する小森純。『後悔しないと言えるの?』と冷静な江角マキコ。」(3月23日、Techinsight Japan

 

最近はファッション感覚の軽い気持ちで、タトゥーを入れる女性が多い。だが後に就職や結婚、子育てをする様になるとタトゥーを入れた事を後悔し、病院で除去手術を受ける人が年々増えているそうだ。

 

3月22日放送の「私の何がイケないの? 全国1万人緊急調査!誰にも言えない女性の悩み ワースト20大発表」内で、多かった悩み第10位だったのが“タトゥーを入れた事を後悔している”で在った。

 

実際に番組が取材した或る病院では、『タトゥーを消したい。』と来院する人が多い時で、月に100人位。と答えていた。医師の話によると黒色のタトゥーはレーザー治療で消え易いが、カラフルな色が入っているとタトゥーの場合、其の部分の皮膚を切り取って、縫い合わせなければならない。手術跡も残ってしまう。手術費用も全額自己負担、切除する場合だと10万円以上掛かるそうだ。

 

「今の若い女性の間では“自分を魅せる物”として、タトゥーが受け容れられている。」と熱く語るのは、番組ゲストの小森純(26歳)。彼女も足を始め、身体に数ヶ所、タトゥーを入れている。番組では“タトゥーは悪い物”という内容では無かったのだが、小森は日本社会での“タトゥーに対する風当たりの強さ”に不満を語り始める。

 

「タトゥー自体は全く悪いと思わない。でも批判され過ぎて、嫌になるんです。」と言う小森だが、彼女はファッション性だけでタトゥーを入れたのでは無いらしい。辛い出来事を忘れたい。」、「強くなりたい。」と自分を励ます、弱い自分に負けない為にタトゥーに頼ってしまったと告白した。其の“思い”も否定され、悪く言われるのが凄く嫌なんです。と、悔しそうに大粒の涙を零し、小森は泣き出したのだ。

 

番組の司会で在るある江角マキコ(45歳)は、どんな思いで入れ様とから見れば、同じ“タトゥー”なのよ。と、冷静に小森を諭す。人生を折り返した年齢で在る他の出演者達は、タトゥーを入れた人が後悔している様を多く知っているのだ。大きな痛みに耐え、多額の御金を払ってタトゥーを消すのなら、最初から入れない方が良い。だが、此の様な意見は、若い“タトゥー肯定派”の女性には判って貰えないのだろう。

 

最後に江角は私みたいに40歳を過ぎて、子供を育てる様になって。それでも『後悔しない。』と思えるなら、良いんだけどね。。メイクの様に、簡単に落とす事が出来ないタトゥー。入れる前に少し冷静になって、将来の自分の姿を想像してみては如何だろうか。

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最初に明らかにしておくが、「入れ墨は好きじゃないし、入れたいとも思わない。もし『入れ墨を入入れたいのだが、どう思う?』と聞いてきたならば、『止めた方が良い。』と答える。しかし、それでも入れ墨を入れたい相手が言うので在れば、“身内”で無い限り、其れ以上は“個人の自由”として、何も言わない(言えない)。」というのが自分のスタンス

 

だから此のケースで言えば、自分は江角さんの発言に共感覚える。小森さん自身も認めている様に、彼女は現実逃避の一手段として入れ墨に“頼って”しまった訳だ。我が国に於ける入れ墨に対する“一般的な捉え方”は否定的なのを判った上で、自分の意思で入れた。法律に触れない限り、又、他者に迷惑を掛けない限る、何をしようが個人の自由と考えているので、彼女の意思自体を否定する気は全く無いが、「一般的に否定的な捉え方をされている事柄で、現実逃避をした思い。」というのを肯定して欲しい(「否定され、悪く言われるのが嫌。」と主張するのは、逆に言えばそういう意味だと思うから。)というのは、無理が在ると思うのだ。江角さんが口にした、「どんな思いで入れ様と傍から見れば、同じ“タトゥー”なのよ。」というのは、其の通りだろう。

 

くどい様だが、入れ墨を入れるのは個人の自由。だが、「実際に入れ墨を入れた人達の少なからずが、後になって後悔しているという現実。」も念頭に置いた方が良いと思う。スーパー銭湯を始めとして、肌を露出するの場では、入れ墨(ファッションとしての物も含め。)をした人の立ち入りを禁止している場所は増えており、例え自分自身が問題無く感じていたとしても、一緒に入れない(自身の)子供や孫達等がどう思うかというのも、親や祖父母の立場として考える必要が在るだろう。其れを踏まえても、「何も問題無し。」と考えるならば、其れこそ個人の自由で在る。

 

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橋下市長『組織として異常、免職も』入れ墨職員」(5月14日、読売新聞

 

大阪市環境局の職員約3,200人の内約50人が、同局の調査に「入れ墨をしている。」と回答したことを巡り、橋下徹市長は14日、市役所で報道陣に、組織として異常だ。直ぐ懲戒免職は難しいが、分限(免職)は在り得る。と述べ、人目に触れる部位に入れ墨をしている職員の分限免職を検討する考えを示した。

 

大阪市では、橋下市長の指示で、全職員を対象に入れ墨の有無を調査中。橋下市長は、「(民間企業でも)大方は入れ墨を許していない、というのが僕の感覚。身分保障に甘えた公務員の世界だから、横行している。」と指摘。「市民の目に触れる公の職員が入れ墨をして、市民サーヴィス遣るというのはおかしい。」と主張した。

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入れ墨を入れ様が入れまいが、其れは個人の自由だけれど、一般的に入れ墨に対して「恐怖心」や「嫌悪感」を持つ人が少なくない現実を考えると、公的な職務に就いていて入れ墨をしている人は、“少なくとも職務中は”、其の入れ墨が人目に触れない様にする必要は在るだろう。

 

3,200人中約50人が入れ墨をしていると答えたそうだが、そうなると入れ墨をしている割合は約1.6%。此の数字を高いとみるか、それとも低いとみるかは人によって異なるだろう。中には、ファッションとしての(小さな)入れ墨も存在するかもしれない。

 

上で記した様に、自分は入れ墨が好きじゃない。でも、だからと言って、入れ墨をしているだけで免職というのはどうかと思う。「入れ墨を入れていても、必死で市民の為に働いている職員。」が居るかもしれない。逆に、「入れ墨をしていないけれど、職務に怠慢な職員。」も居る事だろう。「入れ墨をしている。→職務怠慢。→免職。」という単純思考で、果たして良い物だろうか?

 

入れ墨に対する考え方というのは、国によって異なる。日本の様に、マイナス・イメージで捉えない国も在ると聞く。、正確に言えば、日本の中でも入れ墨を文化として継承して来た所だって在るのだから、「入れ墨=悪」という思考を全てに押し付けてしまうのは、決して良くないだろう。

 

「人目に触れる部位に入れ墨をしている職員の分限免職を検討する。」と橋下市長は口にした様だが、例えば「人目に触れる部位に入れ墨をしていたとしても、常に長袖を着たりして人目に触れない様にしているケース。」なんぞは、どう判断するのだろうか?

 

怠慢な職員は、入れ墨の有無に拘らず、バシバシと首にして良いと思う。しかし入れ墨をしているからという理由だけで、必死で市民の為に働いている職員をも免職にする事が在れば、其れは問題だ。そういった人達の中で自らが「入れ墨を消したい。」と思っている人が居るならば、其の手術費を“貸与”という形で支給する・・・そんなの深さが在っても、良いのではないだろうか。

 

「職務中は入れ墨を、人目に触れない様にする。」という事を徹底させ、其れでも従わなければ、其の時は其の時で厳しい処置が採られるのは仕方無いだろうけれど。


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Unknown (ぷりな)
2012-05-16 21:09:56
「辛い気持ちから逃れたい」あるいは「強くなりたい」という思いが、あまり望ましくない方向性で発揮されて、自分自身の身体に傷をつけたり刺青を入れたりする人というのは結構いるようです。私としては、辛い気持ちを振り切って強くなるための方向性として、これらの行為は正直肯定できません。これから入れたいという人が身近にいたら止めます。

しかし、若気の至りや精神的な苦しみから傷や刺青を既に入れてしまった人に関しては、これらの行為があったおかげ(?)で他人の身体に傷をつけたり、自分自身の命を絶ったり(もしくはそれにつながるような無謀な行動を)せずに済んだのかもしれないとも思うのです。

大阪市職員の場合は、採用後に入れたケースもあるらしく、それは問題だと思います。公務員は性別・年齢・職業も様々なあらゆる層と接するという立場上、どの層にも不快感を与えないよう、外見に配慮する必要があります。また、「これじゃ採用されない」と思って自主規制したであろうスタイル、それもネガティブなイメージが強く、半永久的に残るものを採用後にやるというのが姑息です。

どんな思いから入れようと、はたから見れば同じ刺青であり、一般的に刺青に対して恐怖感や嫌悪感を持つ人が多いという状況が現実としてあることをしっかり認識し、人目につかないようにする等の配慮をする必要があると思います。それらの配慮をしたうえで、居直るのではなく乗り越えた人として「この傷あっての自分」と捉え、乗り越えた自分を公益のために役立てていってほしいと願います。
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>ぷりな様 (giants-55)
2012-05-17 00:41:09
書き込み有り難う御座いました。

可成り強靭な精神を持つ人で無い限り、人間は精神的な脆さを有した生き物。辛さに苛まされ、現実逃避を図ってしまうというのは判らないでも無いけれど、其れが自傷行為的な形というのは、自分も好きじゃないです。

大阪市職員の入れ墨問題、採用後に入れたケースというのは、又、話は違うでしょうね。公の仕事に従事している以上、市民が不快に感じるで在ろう事は控えるべき。一般的に入れ墨に対して不快さを感じる人が少なくないで在ろう事を考えると、採用後に入れ墨を入れるというのは、「市民なんか知ったこっちゃ無い。」という意思表示“とも”言え、そういった職員に関しては「処罰」(行き成り免職というのは、其れでもどうかと思いますが。)というのは致し方無いでしょうね。

「入れ墨=免職」という余りに単一思考な処罰が“当然視”されてしまうと、「弁当を包んでいた新聞紙の裏面に、天皇の写真が載っていたので、此れは不敬罪に当たる!」といった戦時中の様な“異常さ”をも看過されてしまう怖さを感じるんです。
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Unknown (nana)
2012-05-17 08:43:32
はじめまして。
大阪市の刺青アンケートのことを調べていてたどり着きました。
私も入れています。
ノリで…とかではなく、もっと強くなりたいと思い入れました。
生半可な気持ちではありません。
ウエディングドレスは着れません。
ですが、消してまで着ようとは思いません。
それぐらい気持ちがこもっています。
管理人様の書いている
。「入れ墨を入れていても、必死で市民の為に働いている職員。」が居るかもしれない。逆に、「入れ墨をしていないけれど、職務に怠慢な職員。」も居る事だろう。
この文章、とても心が打たれました。
確かに良いイメージはないです。
親にも泣かれてしまいました。
現実から逃げるように入れたかもしれません。
でも、刺青があってこその自分だと思っています。
仕事は一生懸命しています。
刺青というものだけで人を判断してほしくありません。
橋本市長の言いたい事は分かります。
ですが、私はこの社会の事実にやるせない思いで過ごしています。
管理人様に思いをぶちまけても何も変わりませんが…
誰かに聞いて欲しかったです
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>nana様 (giants-55)
2012-05-17 12:49:17
初めまして。書き込み有り難う御座いました。

記事内でも書きました様に、自分個人としては「入れ墨は好きじゃないし、入れたいとも思わない。」という考えです。「古臭い考え。」と言われてしまうかもしれないけれど、「親から貰った身体には、出来るだけ傷を付けたくない。」という思いも在ります。

でも、自分の考えはそうで在っても、他者が入れ墨を入れる事を完全否定する気も無いんです。何事もそうですが、「明々白々に法に反する事」や「他者に迷惑を掛ける事」で“無い限り”、何をしようが個人の勝手というスタンスだからです。又、「1つの在り様だけが正しく、其の他は一切認めない。(乃至は一切排除する。)」という「多様性を一切認めない思考。」というのは「社会から潤いを奪う事。」で在り、不気味で在るとも考えるから。

「人を見た目だけで判断する。」というのは、世の中で良く在る事。斯く言う自分も例外では無い。入れ墨を入れている人を見て、マイナス・イメージが頭に過った事も、正直在ります。でも見た目がきちんとしている人達の中にも「不埒な人間」が存在する様に、一見マイナス・イメージが持たれてしまう人達の中に「真摯に生きる人間」が存在する。「特別な範疇に居る。」という“だけ”で完全排除するのが許されるなら、ヒットラーのユダヤ人抹殺も許されてしまう事になる。此れは恐ろしい事です。

くどい様ですが、自分は入れ墨に対して肯定的な考えは持っていません。だからnana様が入れ墨を入れられた事に対して、「其れは良い事ですね。」みたいな社交辞令を言う事は出来ない。でも、nana様が深い考えを持った上で入れられ、そして今現在も「消したいとは思わない。」と考えておられるならば、「入れ墨という物に対しての深い思い」は尊重したい。要らぬバッシングを受ける事も多いでしょうが、心を折られる事が在りません様に。

今後とも何卒宜しく御願い致します。
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