「一生、食いっ逸れが無い。」と迄言われていた様だが

最近、ニュース番組にその言動がやたらと取り上げられているトヨタの豊田章男社長。顔がアップになる度に思うのは、「（香川照之氏が演じている）岩崎弥太郎みたいな歯を治せば良いのに・・・。」という事。余計な御世話なのは重々承知しているのだが・・・。

話はガラッと変わるが、伊集院光氏の著書「のはなし　に」の中に、算盤塾に関する文章が載っていた。嘗て（昭和５０年代位迄か？）は「子供の習い事の定番」とされた算盤塾も、近年では習っている子供が非常に少なくなっている。昔は街中で算盤塾の看板を普通に見掛けたものだが、今はその機会が激減。伊集院氏曰く「英語塾が、昔の算盤塾に取って代わらた様な感じ。」というのも、言い得ているかもしれない。暗算力を高める等、算盤の重要性を認めない訳では無いけれど、電卓が普及してしまった御時世では、算盤塾が少なくなっているのも時代の流れと言わざるを得ないだろう。

昔は、「算盤が或る程度出来れば、一生食いっ逸れが無い。」と迄言われていた様だ。（「伝聞調」で記したのは、自分が幼少の頃には既に、日常生活の中で算盤を使っている光景を目にする事が余り無かったので。）或る時期（昭和４０年代半ば位？）迄は一般企業を例に挙げると、社員の給料計算を総務部の社員が算盤で行ったり、営業部の社員が売り上げ計算等を算盤で行ったりと、算盤は大活躍していたと。だから「算盤が或る程度出来れば、一生食いっ逸れが無い。」と迄言われたのだろうし、その事に疑問を感じず受け容れた人も少なくなかった訳だ。

この様に「嘗ては『絶対的』と信じられていた事柄が、時代の変化と共に絶対的で無くなる。」という事が、この世の中では普通に在ったりする。職業にもそれは言える事で、「この職業に就けば、大金持ちになれる。」と多くの人が思っていたで在ろう弁護士や医師等も、今は「余剰＆淘汰の時代」に入って来ているとも言われ、中には普通のサラリーマンよりも低所得の人が居たりもするとか。そういう話を見聞すると時代の変化を感じる訳だが、どんな世界でも発想力や企画力、営業力等が研ぎ澄まされた人はそれなりに成功を収めているのも事実。良くないと言われている業種ですら、未だに成功し続けている人も居たりするのだから。