ペナント・レースも佳境に入った日本球界。毎年の事では在るが、此の時期位から、選手の引退報道が目立つ様になる。本人の口から正式に発表はされていないものの、谷繁元信選手(44歳)や和田一浩選手(43歳)、谷佳知選手(42歳)、小笠原道大選手(41歳)と、「今季限りで引退。」と報道された選手にはビッグ・ネームがずらっと並んでいる。
日本プロ野球選手会の発表によれば、(日本球界に於ける)プロ野球選手の平均引退年齢は「約29歳」という事で、其れからすると今回引退報道された彼等は、一回り以上現役を続けた事になる。
なので、年齢面で言えば悔いは無いだろうけれど、2千本安打を達成して名球会入りした谷繁選手、和田選手、そして小笠原選手に対し、2千本安打迄残り「73安打」で引退という事になった谷選手は、内容面で「全く悔いが無い。」とは言えないだろう。2003年、年間「189安打」を放った頃の彼ならば、「73安打」なんて楽に達成出来た数字なので。
大好きな選手の1人だった松岡弘投手。弱い時代のスワローズ(正確に言えばアトムズ~スワローズ)の屋台骨を背負った大エースで、1985年に「191勝190敗」で引退。(名球会入りの条件の1つで在る)200勝迄残り「9勝」だった訳で、若し彼がジャイアンツの選手だったら、又は1990年代の強いスワローズ時代の選手だったら、200勝なんて軽く達成していた筈。ファンの1人として、其の事が悔しくてならないのだけれど、2千本安打迄残り73安打で引退する事になった谷選手に付いても、非常に悔しい思いが残る。
数多くの「記録」と「記憶」を残してくれた谷繁選手、和田選手、谷選手、小笠原選手に、心から感謝したい。一足早いけれど、本当に御疲れ様。