世の中には結構”不思議な店”が在るものだ。以前にも触れた話だが、知り合いの近所には「土日しか開店していない飲食店。」や「客を見掛けるのが稀有な花屋。」等が在り、これが何故か潰れずにかなりの年数”持ち応えている”という。その手の「不思議な店の謎」を取り扱った番組が在るという事で、知り合いから録画したDVDを借りたのだが、これが実に面白かった。
「週刊オリラジ経済白書」という番組の一コーナーで、「あの店は何故潰れない?」という非常にストレート且つ失礼な名称。視聴者から寄せられた「客が殆ど見掛けられないのに、何故か潰れない店。」を直撃取材する内容で、外部に定点観測カメラを設置して3日間客の入りをチェックしても、数人レベルの客しか来ない店ばかりが登場する。
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① 潰れない茶店の理由(詳細はこちら。)
・ 葬式の返礼品としての需要が多い。
・ 海外に輸出している。
・ オフィス等に設置されている給茶器の原料の茶粉販売が好調。
年間売り上げは約8千万円。
② 潰れない古書店の理由(詳細はこちら。)
・ 在庫リストを全国の常連に郵送して古書の販売をする、所謂「目録販売」を行っている。
・ 古書店同士が本の売買を行う市場で、仕入れ及び不要な本の循環を行っている。
・ 出張買取で古書を安く買い取り、それを高値で売る。
年間売り上げは約600~800万円。
③ 潰れない果物屋の理由(詳細はこちら。)
・ 葬式や法事、見舞い用としての「カゴ盛り」の販売。スーパーマーケット等では殆どやっていない為、良い商売になるのだとか。
・ 中元や歳暮等の電話注文が結構在り。の数入るらしい。
・ 近所の寺や葬儀屋と提携しており、高価な果物の注文が定期的に入る。
年間売り上げは約1,200万円。
④ 潰れない瀬戸物屋の理由(詳細はこちら。)
・ 大昔に仕入れたものの売れ残っていた商品が、時代を経て貴重な骨董品と化し、それを業者やコレクターが大量に購入。
・ 役所や学校と取り引きしている為、一定量が定期的に売れる。
・ 調理器具等も扱っており、それ等を含めて街の飲食店が常連として購入してくれる。
年間売り上げは約1,800万円。
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この他にも「潰れないクリーニング屋」(特殊な溶剤を使ったクリーニングという事で、他のクリーニング屋から手に負えな商品が回されたりするのだとか。客からの持ち込みよりも車での引き取りが殆どで、年間売り上げは確か数千万円と紹介されていた様に記憶している。)や「潰れない写真屋」(ピアノ発表会や近所の寺社&学校の出張撮影、写真データをバッチ等に加工してインターネットで販売する等で、年間売り上げは数百万円。)等が紹介されていた。勿論、こういった上手く行っている店ばかりでは無いのだろうが、「来客だけを当てにしない商売。(引き取りやインターネットの活用。)」、「定期的に商品を買ってくれる大口の客(寺社や学校等。)を押さえている。」というのが、”不思議な店”のメインの絡繰りと言えよう。
ところで客商売という繋がりで言えば、以前「マックの新戦略は、吉凶どちらの目が出るか?」という記事で「マクドナルドの地域別料金制度導入」を取り上げたのだが、この”マクドナルド方式”の追随を検討するチェーン店がチラホラ出て来ている様だ。昨日の東京新聞(朝刊)に「広がる地域『価格』差」という記事によると、導入検討を表明しているのはコンビニ大手のローソンと牛丼大手の吉野家。
ローソンはパンや即席麺等メーカー側の値上げ発表を受け、「世界相場が上がり、受け容れないと(賞味期限切れ商品の使用等)歪みが出る。」(新浪剛史社長)と値上げ容認の立場を採るものの、厳しい実情の地方では単純な値上げは難しいと判断。そこで「地方向けに価格を抑えた新商品をメーカーと共に開発。」を推し進める事に。同社は嘗て、都市部で牛肉弁当の肉を増量して高くし、地方では肉をやや少なくして安く販売して成功した経験が在るのだとか。この方式を他の商品にも応用し、購買力の低い地域では値頃感の在る商品を販売。その代わり、全国共通の商品は共通価格にするというハイブリッド型。
一方吉野家は「導入時期も含め、具体的なプランは無い。」とするものの、安部修仁社長が「『価格は全国一律でなければならない。』という考え方からは既に転換した。」と明言している。同社のアルバイト料を比較した場合、大都市部では昼間でも時給千円を超えるのが当たり前だが、地方は深夜でも8百円を下回る事がざら。牛丼に地域別価格が登場する下地は結構在りそうだ。
日本ケンタッキー・フライド・チキンやモスフードサービス等の様に静観の構えを見せるチェーン店も在るが、地域別価格導入の流れが広まって行くのかどうか興味深い所だ。
「週刊オリラジ経済白書」という番組の一コーナーで、「あの店は何故潰れない?」という非常にストレート且つ失礼な名称。視聴者から寄せられた「客が殆ど見掛けられないのに、何故か潰れない店。」を直撃取材する内容で、外部に定点観測カメラを設置して3日間客の入りをチェックしても、数人レベルの客しか来ない店ばかりが登場する。
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① 潰れない茶店の理由(詳細はこちら。)
・ 葬式の返礼品としての需要が多い。
・ 海外に輸出している。
・ オフィス等に設置されている給茶器の原料の茶粉販売が好調。
年間売り上げは約8千万円。
② 潰れない古書店の理由(詳細はこちら。)
・ 在庫リストを全国の常連に郵送して古書の販売をする、所謂「目録販売」を行っている。
・ 古書店同士が本の売買を行う市場で、仕入れ及び不要な本の循環を行っている。
・ 出張買取で古書を安く買い取り、それを高値で売る。
年間売り上げは約600~800万円。
③ 潰れない果物屋の理由(詳細はこちら。)
・ 葬式や法事、見舞い用としての「カゴ盛り」の販売。スーパーマーケット等では殆どやっていない為、良い商売になるのだとか。
・ 中元や歳暮等の電話注文が結構在り。の数入るらしい。
・ 近所の寺や葬儀屋と提携しており、高価な果物の注文が定期的に入る。
年間売り上げは約1,200万円。
④ 潰れない瀬戸物屋の理由(詳細はこちら。)
・ 大昔に仕入れたものの売れ残っていた商品が、時代を経て貴重な骨董品と化し、それを業者やコレクターが大量に購入。
・ 役所や学校と取り引きしている為、一定量が定期的に売れる。
・ 調理器具等も扱っており、それ等を含めて街の飲食店が常連として購入してくれる。
年間売り上げは約1,800万円。
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この他にも「潰れないクリーニング屋」(特殊な溶剤を使ったクリーニングという事で、他のクリーニング屋から手に負えな商品が回されたりするのだとか。客からの持ち込みよりも車での引き取りが殆どで、年間売り上げは確か数千万円と紹介されていた様に記憶している。)や「潰れない写真屋」(ピアノ発表会や近所の寺社&学校の出張撮影、写真データをバッチ等に加工してインターネットで販売する等で、年間売り上げは数百万円。)等が紹介されていた。勿論、こういった上手く行っている店ばかりでは無いのだろうが、「来客だけを当てにしない商売。(引き取りやインターネットの活用。)」、「定期的に商品を買ってくれる大口の客(寺社や学校等。)を押さえている。」というのが、”不思議な店”のメインの絡繰りと言えよう。
ところで客商売という繋がりで言えば、以前「マックの新戦略は、吉凶どちらの目が出るか?」という記事で「マクドナルドの地域別料金制度導入」を取り上げたのだが、この”マクドナルド方式”の追随を検討するチェーン店がチラホラ出て来ている様だ。昨日の東京新聞(朝刊)に「広がる地域『価格』差」という記事によると、導入検討を表明しているのはコンビニ大手のローソンと牛丼大手の吉野家。
ローソンはパンや即席麺等メーカー側の値上げ発表を受け、「世界相場が上がり、受け容れないと(賞味期限切れ商品の使用等)歪みが出る。」(新浪剛史社長)と値上げ容認の立場を採るものの、厳しい実情の地方では単純な値上げは難しいと判断。そこで「地方向けに価格を抑えた新商品をメーカーと共に開発。」を推し進める事に。同社は嘗て、都市部で牛肉弁当の肉を増量して高くし、地方では肉をやや少なくして安く販売して成功した経験が在るのだとか。この方式を他の商品にも応用し、購買力の低い地域では値頃感の在る商品を販売。その代わり、全国共通の商品は共通価格にするというハイブリッド型。
一方吉野家は「導入時期も含め、具体的なプランは無い。」とするものの、安部修仁社長が「『価格は全国一律でなければならない。』という考え方からは既に転換した。」と明言している。同社のアルバイト料を比較した場合、大都市部では昼間でも時給千円を超えるのが当たり前だが、地方は深夜でも8百円を下回る事がざら。牛丼に地域別価格が登場する下地は結構在りそうだ。
日本ケンタッキー・フライド・チキンやモスフードサービス等の様に静観の構えを見せるチェーン店も在るが、地域別価格導入の流れが広まって行くのかどうか興味深い所だ。
地域別価格導入に付いて静観の構えを見せているチェーン店として記事の中で紹介したモスフードサービスでは、その理由を「賃料や人件費等経費は企業努力に関わる部分で、それを売価に反映するのはチェーン店としては疑問。他の企業は追い駆けない。」としています。これ等はマヌケ様が書かれておられる様に、”企業努力”で何とかしようという考え方ですよね。消費者の立場からすれば、こういうスタンスのチェーン店にシンパシーを感じるのではないでしょうか。
又、日本ケンタッキー・フライド・チキンは「何処の店に行っても同一価格という安心感は大きい。」とした上で「ハンバーガーは競合他社が多いが、うちは唯一のブランドですから・・・。」と独自商品の強みへの自信をチラリと見せたとか。以前、「吉野家に券売機が置かれていない理由」に付いて記事(http://blog.goo.ne.jp/giants-55/e/42b16023b74466a96093f64fccf2b7bb)で取り上げましたが、企業毎に様々な考え方が在って興味深いです。
値段の地域間格差、私はやむを得ない部分があるかと思います。やはり人件費等のコストが地域によってまったく違いますから。しかし、「どこでも同じ味で同じ値段」が良くも悪くもチェーン店の特徴な訳ですし、それを考えると納得がいかない部分もある、という意見もあるのでしょうね。giants-55さんが仰るように、企業によって考えが異なるのが面白い所ですね。
ところで、以前私が書き込んだ「インターネットが当たり前の時代だからこそ」についてのコメントで、もしやgiants-55さんに不愉快な思いをさせてしまったのでしょうか。そうであれば、謹んでお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。
higu様の最後の文章を拝見し、「一体何の事だろう?」と首を捻り乍ら当該記事のコメント欄をチェックしました(笑)。完璧に見落としてしまっていた事、そして結果的に不快の念を与えてしまった事を併せて謝罪させて貰います。申し訳在りませんでした。遅ればせ乍らコメント欄にレスを付けさせて貰いましたので、目を通して戴けると幸いです。
で、higu様もあの番組を見られているんですね。御笑い好きの自分としてはどうしてもオリラジの芸風が相容れない部分が在り、知人が紹介してくれなければ恐らくずっと見る事は無かった番組だと思います(笑)。オリラジの芸風は相変わらずアレな訳ですが、この番組のコンセプト自体は非常に面白いですね。普段「何でだろう?」と疑問に思っている御金に纏る事柄を、面白い切り口で取り上げている番組だと思います。
今後の収益を見守って行かなければ最終的な成否は判らないものの、肌で感じる限りではマックの地域別価格導入はそれ程反発を食らっていない感じがしますね。これも又、時代の流れなのかもしれません。一つの事柄を取り上げてみても企業毎にスタンスが違い、又その理由もバラバラで面白いなあと感じます。