*****************************************************************たった3ヶ月のトレーニング期間で、人気アイドル・大峰颯太(おおみね そうた)がボディービル大会の上位入賞を果たした。SNS上では「そんな短期間で、彼の筋肉が出来る訳が無い。彼は、偽りの筋肉だ。」と、ドーピングを指摘する声が持ち上がり、炎上状態と成ってしまう。当の大峰は疑 . . . 本文を読む
「1980年生まれの現役外科医で、37歳の年に病院長にも成った。」という経歴を持つ中山祐次郎氏は、"医師で在り作家でも在るという異能の人"。そんな彼にはTVドラマ化された「泣くな研修医シリーズ」の他に、「『俺たちは神じゃない』シリーズ」というのが在る。第1弾「俺たちは神じゃない 麻布中央病院外科」(総合評価:星4つ)に続き、今回は第2弾「救いたくない命 俺たちは神じゃない2」を読んだ。****** . . . 本文を読む
小説家、弁護士、そして元プロ雀士と、多才な人・新川帆立さん。デビュー作「元彼の遺言状」(総合評価:星2.5個)以降、次々とミステリーを生み出して来ており、ミステリー作家というイメージが強いけれど、本人は「ミステリー作家と分類される事を、好んでいない。」そうだ。今回読んだ「ひまわり」は、彼女の作品を読み続けて来た自分には"異色作"と感じてしまうものの、「ミステリー作家と分類される事を、好んでいない。 . . . 本文を読む
*****************************************************************佐藤玲(さとう れい)は、31歳の女性外科医。恋人と会うより手術の腕を上げる事に夢中で、激務の日々も辛く無い。そんな中、玲は或る男性患者の主治医を命ぜられる。彼は、玲が新人時代に憧れた辣腕外科医・東凱慎之助(とうがい しんのすけ)、病名は直腸癌、ステージ4だった。*** . . . 本文を読む
*****************************************************************高明なゲーテ学者、博把統一(ひろば とういち)は、一家団欒のディナーで、彼の知らないゲーテの名言と出会う。ティー・バッグのタグに書かれた其の言葉を求めて、膨大な原典を読み漁り、長年の研究生活の記憶を辿るが・・・。1つの言葉を巡る統一の旅は、「創作とは何か?」、「学問とは . . . 本文を読む
*****************************************************************数百年先に、帰って来るかも知れない。懐かしい、此の浜辺に・・・。徳島の海辺の小さな町で、何とか海亀の卵を孵化させ、自分1人の力で育て様とする、祖父と2人暮らしの中学生の女の子。(「藍を継ぐ海」)年老いた父親の為に、隕石を拾った場所を偽ろうとする北海道の身重の女性。(「星 . . . 本文を読む
*****************************************************************・自宅にて、絞殺死体で発見された資産家の老人。現場には何故、割れた大皿が散らばっていたのか?(第1話「笠原邸の殺人」)・アイドルの撮影中に、スタジオで芸能事務所の社長が殺された。ダイイング・メッセージらしき血文字"アキラ"の意味は?(第2話「灰色の血文字」・別荘の在る島 . . . 本文を読む
1966年に公開されたアメリカのSF映画「ミクロの決死圏」【動画】「脳に障害を起した要人を救うべく、ミクロ・サイズに縮小された科学者グループが、特殊潜水艇に乗り込み、其の体内に入り込む。」というストーリー。余談に成るが、「似通った設定の漫画『吸血魔団』を、18年前の1948年に手塚治虫氏が発表しているので、『ミクロの決死圏』は『吸血魔団』のパクリで在る。」と言われたりしている。(1994年に公開さ . . . 本文を読む
*****************************************************************大規模停電、強毒性ウィルスの蔓延、飛行機墜落事故等が立て続けに発生し、世界は急速に混乱に陥った。此れ等全ての原因は、謎の人工知能「天軸」の暴走と考えられた。五十九彦(ごじゅくひこ)、三瑚嬢(さんごじょう)、蝶八隗(ちょうはっかい)の選ばれし3人は、人工知能の開発者が残し . . . 本文を読む
"出版不況"という言葉が使われる様に成って久しい。具体的に言えば、「日本での紙の出版物の売り上げは、1996年の2兆6,564億円をピークに、2023年には1兆612億円に迄落ち込んだ。」とか。27年間で約60.0%も売り上げが減ったというのだから、"激減"と言って良いだろう。"本大好き人間"の自分としては、とても悲しい現実だ。そんな一方で、「2014年には290億円だった絵本市場が、9年後の20 . . . 本文を読む
*****************************************************************40歳の三文ライター・猪名川健人(いながわ けんと)は、婚活事業を営む「ドリーム・ハピネス・プランニング」の紹介記事を書く仕事を引き受ける。安っぽいホームページ、雑居ビルの中の小さな事務所・・・どう考えても怪しい。手作り感溢れる地味なパーティーに現れたのは、やけに姿勢の . . . 本文を読む
*****************************************************************或る日、暴漢に襲われた"僕"を救ってくれた風変りな人々。彼等は「文章に関する依頼で在れば、何でも引き受けます。」という変わった看板を掲げる会社、其の名も「売文社」の人達だった。更に社長の堺利彦さんを始め、此の会社の人間は皆が皆、世間が極悪人と呼ぶ社会主義者だと言う。そん . . . 本文を読む
*****************************************************************こう成る事を知っていたら、私は探偵を辞めていただろうか。森田みどり(もりた みどり)は、高校時代に探偵の真似事をして以来、人の"本性"を暴く事に執着して生きて来た。気付けば二児の母と成り、探偵社では部下を育てる立場に。時計職人の父を亡くした少年(「時の子」)、千里眼を持 . . . 本文を読む
*****************************************************************1997年10月、神田明神下の路地で起こった轢き逃げ事案。被害者は秋葉原【アキバ】に根を下ろす、一族経営の電器店の常務・江間和則(えま かずのり)だった。未解決の儘だった此の事案に、2024年11月、"殺し"の可能性が浮上する。警視庁捜査一課特命捜査対策室の刑事・水戸部 . . . 本文を読む
*****************************************************************幕末日本。幼い頃から綺麗な石にしか興味の無い町娘・伊佐(いさ)の下へ、父・繁蔵(しげぞう)の訃報が伝えられた。更に、真面目一筋だった木挽き職人の父の遺骸には、横浜・港崎遊廓(通称:遊廓島)の遊女屋・岩亀楼と、其処の遊女と思しき「潮騒」という名の書かれた鑑札が添えられ、挙 . . . 本文を読む