YouTube 民主主義

2009-01-03 11:23:53 | Books
 
本書はタイトルに YouTube という名前を冠しているものの、内容は YouTube にあらず。2007年初頭、ニューヨークはマンハッタンに滞在した著者がアメリカという国の現代そして未来を政治・経済の観点から綴ったエッセイである。YouTube という単語はネット時代の代名詞として何度か出てくるに過ぎず、それを期待していると見事に肩透かしを喰らう。読者の気を引きたいのはわかるが、やっぱり書籍のタイトルは内容を端的に表すものであって欲しい。ときに斬新あるいは奇抜なタイトルはそれ自体が強力な宣伝となり得るが、単に流行語をくっつけるという安易な発想は、せっかくの読者に対して陳腐なイメージを与えるだけだと思う。

とはいえせっかく借りた本だから読んでみた。エッセイという読みやすい形式であったこともあり、最初の悪印象に反して結構楽しめた。ああだこうだと分析が先行する内容だったら、さぞかし詰まらないものになっていただろう。それだけに著者の体験談は固くなりがちな話題に程よく柔らかさを与えている。

読み終えて益々タイトルの選択を誤っていると感じた。これはサブタイトルに用いられている "メディア革命" という言葉にも当て嵌まる。本書では殊更 IT に関して紙面を割いているわけではないからである。オリジナルのコラムは「世界の街角から」だったそう。それに倣って「ニューヨークの街角から」あるいは「マンハッタンの街角から」でも良かったのではないだろうか。そのほうが余程等身大で本書を表していると思う。ただ自分自身 "YouTube" というキーワードで見つけたのも事実。今の時代、ネット検索に迎合したタイトルの付け方が大事ということか? 何となく出版社側の思惑が見え隠れしていて後味の悪さを感じずにはいられなかった。勿体ない・・・。



明けましておめでとうございます!

2009-01-03 00:11:36 | Diary
 
明けましておめでとうございます。

去年の後半からより一層混沌を極めた時代に突入してしまいましたね。2009年はそれにめげず、何とか自分というものを保ちながら勇往邁進していきたいと思っております。

ghostwind としての今年の目標はもう少しブログの更新頻度を上げたいですね。草稿を書く時間が中々取れないのが一番の要因なんですが、これに関してはちょっとした時間の合間を縫って文章をまとめていけるような便利ツールはないかと色々調査中です。ネット環境のない場所で書く機会も増えるでしょうから電子辞書も欲しいなぁ(外出先で本を読んでいて読めない漢字に出会ったときもこれを感じます)。

昨年末は駆け込みリリースのような形になりましたが自作のプログラムをアップできました。昔のようにガリガリとプログラミングに打ち込むスタイルからは離れてしまいましたが、結構楽しみながらの二ヶ月でした。これだけスローにやっていると精神的な消耗もほとんどなく知的好奇心だけを原動力にできるのがいいですね。アイデアも枯渇せずに沸いてきましたし、九割方満足のいく仕上がりになりました。あとは幾つか手付かずのネタを残しているので、気が向いたらチョコチョコとアップデートしていきたいと思っています。

肝心の音楽に関しては iPod classic でジャンル無視の完全シャッフルで聴くことが多く、非常に雑駁でしたね(苦笑)。特定のアルバムに入れ込む心の余裕があまりなかった一年だったかもしれません。今年は CD Baby あたりで面白いバンドを色々と発掘してみたいと思っています(去年は Candlewyck が収穫でした。近いうち紹介しますね!)。

正月ボケで頭の回転もイマイチです。月並みな挨拶になってしまいますが、今年も変わらぬご愛顧をよろしくお願い申し上げます。また皆さまにおかれましても良い年でありますように・・・。


ghostwind