気分はガルパン、、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

ゆるキャン△の聖地を行く23 その6  畑薙湖べりを歩く

2022年02月20日 | ゆるキャン△

 11時8分に沼平ゲートを抜けて、東俣林道と呼ばれる畑薙湖東岸の上図の道を歩きました。かつては奥の赤石ダムや赤石水力発電所などの建設用作業路として機能し、ダンプカーや作業車が行き来したそうですが、現在も中部電力の管轄下の保全用林道として、御覧のように常時メンテナンスがなされて綺麗に保たれています。
 こんな立派な普通の道路なのに、一般車の通行が禁止されている、というのが不思議に思えましたが、歩いていくうちに、通行禁止の理由をまざまざと知ることになります。

 

 林道の左手、西側には畑薙湖の湖面が低くなりつつも北へ続いており、満水期には相当規模のダム湖の景観を呈することが容易に理解出来ました。新緑の頃、または登山シーズンにはあおあおと水をたたえて周囲の赤石山系の緑と重なる美しい景色が見られることでしょう。

 

 しかし、15分も歩かないうちに湖面は次第に灰色のむき出しの湖底に転じました。井川大橋から眺めた井川湖の景観と同じく、畑薙湖も年間最低の水位に達して北側は完全に干上がりつつありました。以前は緩やかな谷間地形であったそうなので、昭和37年(1962)に畑薙第一ダムが竣工してからのダム湖形成後に周囲の山々から流れ込んで堆積した土砂の量が相当なものになっていることがよく理解出来ました。

 

 御覧のように、堆積した土砂が形成した平べったい積層が島のように見え、まだ残っている北からの水流が積層の端を削りつつ流れていました。上図右奥には、向かいの山からの渓谷が完全に干上がった状態で湖底面に繋がっているのが望まれました。

 

 そうした畑薙湖の景色を横目に、ひたすら東俣林道を北へと進みました。二度ほど、中部電力の作業車に追い抜かれた他は、人影を全く見ませんでした。昨日に井川からの帰路にて同道した藤枝の登山客が「道そのものは普通の車道だからね、歩いて行くぶんには何の問題もないよ、でもこの時期は登山シーズンには外れてるんでね、あんまり人に出会わないね」と語っていたのが思い出されました。

 

 途中の電柱に上図の地名表示を見ました。各所にこういった地名表示がありましたが、多くは「沢」の字がつくので、畑薙湖に流れ込む水流の位置も示唆しているのだろう、と解釈しました。

 

 東俣林道には、ところどころ未舗装の箇所があり、ガードレールが未設置の区間もあり、また古い時期の路面状態の箇所も見られて、整備メンテナンスが依然として全域に行き渡っているのではないことが伺えました。原作コミック第11巻44ページ4コマ目でも、荒れたような路面を志摩リンと土岐綾乃が歩いている描写があります。

 

 沼平ゲートから歩き始めて20分になろうとする頃には、左側の畑薙湖は完全に干上がって湖底面が白っぽく浮き上がって見えました。僅かな水流が細く蛇行しているのが見えました。

 

 ちょうど20分に達した11時28分の位置からの景色です。既視感がありました。

 

 このあたりでしょうか。原作コミック第11巻45ページ5コマ目の描写は。志摩リンと土岐綾乃は相変わらず荒れたような路面を歩いていますが、実際には綺麗な路面でした。

 

 ですが、その手前には上図のような路肩崩壊の箇所がありました。まだ路面が真新しくてガードレールも茶色の最新のものでしたが、それらが下の崖面に崩落してしまっていました。向こうの白いガードレールも、路肩の崩落に引きずり込まれてグニャグニャになっていました。

 こうした路肩崩落の箇所が、他にも2ヶ所にあり、いずれも道路が最近に直されたばかりのところでした。大井川流域は地盤が崩れやすい地層が多く、山でも谷でも各所で頻繁に崩れが発生するそうですが、ここ東俣林道をはじめとする各所の林道のなかには崩落多発のせいで廃止になった道も少なくないのだ、と藤枝の登山客に聞きました。
「・・・だから、東俣林道だって崩壊の危険にいつもさらされているの、落石もしょっちゅうだから、一般車の通行はもとから無理なんだ」との言葉が思い出されました。一般車通行止めの意味がよく理解出来ました。

 

 地盤が崩れやすい地層が多い事は、畑薙湖周囲の山々に上図のような崩落面が幾つも見られることからも分かりました。登山客が「ガレ」や「ゴーロ」と呼んでいた、岩だらけの急斜面があちこちに出来ていましたが、赤石山系には特にそれが多いのだそうです。その影響で登山路が壊滅してしまうことも少なくなく、昔からの登山ルートがこういった崩落で変更付け替えを余儀なくされるケースも多いそうです。

 藤枝の登山客も、「基本的に言って木曽赤石山系は登山コースとしては決して初心者向けではないね。中級者以上の、というかもう上級者向けだね、そう、危険が多過ぎるからね・・・」と語っていましたが、確かに危険は身近にありました。なにしろ、落石も多くて路面に大きな石が転がっているだけでなく、私が歩いている最中にも、一度、右手の斜面上にカラカラッと音を響かせての落石を見たのでした。  (続く)

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« (車輌目次表紙)ダイムラー... | トップ | ガルパンの聖地 ・ 大洗を行... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

ゆるキャン△」カテゴリの最新記事