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ゆるキャンから始めたNゲージ その27  大井川鐡道の井川駅を作る その一

2024年07月24日 | ゆるキャン△

 2023年6月からはじめた、鉄道模型Nゲージに関する取り組みは、9月に千頭駅をフルスクラッチで完成させたことで一段落していた。次なるステップへ進むには知識も情報も不足していたため、11月下旬に二泊三日の行程で大井川鐡道の全線に乗って井川駅まで行き、未訪だった大代川側線も含めて全域を踏破、多くの現地記録と写真画像を持ち帰った。その行程は既に「ゆるキャンに登場しない大井川鐡道を巡る」と題してレポートしている。

 その見学取材のメインが井川線であり、終点の井川駅を最も時間をかけて念入りに見学したため、鉄道模型Nゲージに関する取り組みの続きは、井川駅の製作と決まった。大井川鐡道の旅から帰って三日後の11月25日から制作にとりかかり、二週間を経て12月3日に一応の完成をみた。

 今回のレポートは、その井川駅の製作工程を五回に分けて綴り、個人的には初めてのNゲージジオラマの製作となった取り組みの忘備録を兼ねるものである。

 

 上図の二つの描図は、2023年11月22日に井川駅を隅から隅まで歩き回って見学し、撮影しつつ、大まかにスケッチした平面概念図である。

 右の黄色い紙には井川駅の全域を鉛筆で描き、それをベースにして、ジオラマ製作の範囲になると想定される駅の中心域を赤ボールペンで描いた。いずれも、帰りの列車の時刻までに駅内のあちこちを回りつつ描いているので、大まかな概念図ではあるが、現地の様子を細部まできちんと捉えており、写真と合わせれば井川駅の様子が分かる。

 左の赤ボールペン図の下に記した30は、ジオラマのベースの横寸法を30センチとした場合を示しており、縦寸法は書いていないが20センチ×3の60センチである。最初はこのサイズでジオラマ化しようと考えていて、現地で周りの景色を1/150スケールに換算しながら概念図を描いたわけである。

 

 しかし、大井川鐡道の旅から帰って三日後の11月25日から設計図の作成にとりかかり、Nゲージのレールを井川駅内のレイアウトに合わせて繋いでみたところ、実際のレイアウトを忠実に再現することは不可能であることが判明した。井川駅内の緩やかなカーブに一致するレールが、手持ちのトミックスのレールには無かったからである。
 そこで、再現出来ないカーブ部分は直線にして妥協しておくことにした。

 同時に、井川駅内のホームと本線と側線2本を八割ぐらいでジオラマにおさめようとする場合、ベースのサイズも最初の30センチ×60センチでは短くて収まらないことにも気付いた。もう少し長いベースが必要であった。

 それでトミックスのレールを井川駅内のレイアウトに近い形で繋いだうえで、それに見合うベースのサイズを計測してみたところ、20センチ×65センチが最低限であることが分かった。上図はその20センチ×65センチの範囲で設計し直したレイアウト案である。

 この図の左下には、現在は撤去されているガーター橋が描き加えてあり、2023年までは繋がっていた堂平までの線路も今後はモジュール化することを一応の選択肢に入れている。それで、実際には撤去されてしまった駅ホーム横の分岐ポイントも再現して描いてある。

 

 ベースの基本サイズが決まったので、材料を買い出しに出かけた。私の初めてのジオラマ製作は、材料を出来るだけ100均の品で揃え、かつ収納が楽に出来るように分割式で取り組んでみようと考えていたので、とりあえずは近所のダイソーへ出かけた。

 上図はダイソーで見つけたコルクボードの一種であり、サイズは22センチ×33センチであった。これを2枚繋げると22センチ×66センチの長いベースが作れるので、最低限で20センチ×65センチとしたベース案には最適であった。

 

 ダイソーでは、上図のスポンジシートも2枚購入した。これは千頭駅の製作でも使った品で、厚さは2.5ミリでカットしやすい。これをコルクボートの上に貼って地面にしようと考えた。

 

 このように、スポンジシートをコルクボートの上に貼ってベースを作った。同じようにもう1枚を作った。

 

 出来上がって繋いだベースの上に、トミックスのレールをさきのレイアウト案に沿ってセットしてみた。実際には線路が3本ともゆるやかにカーブしているが、そのまま忠実にカーブレールで繋ぐとベースからはみ出してしまうため、直線レールで妥協した。それでもギリギリであった。

 

 セットした線路を定規代わりにして上図のようにトレースしておき、線路を外した。

 

 トレースした線に沿って上図のようにカットし、線路部分を切り抜いた。トミックスのレールは5ミリの高さの道床部分に載っている形であるが、井川線の線路は周知のようにもとはダム建設用の臨時的な工事用軌道であったために道床を築かずに地面に直接レールを敷いている所が殆どであり、これに合わせることにした。

 すなわち、5ミリ厚のスポンジシートを切り抜いたあとへトミックスのレールをはめ込めば、ちょうどレールの高さが地面と同じになる。加えて、収納時にレールも外してしまえるようにしたかったので、レールは着脱自在とした。

 

 上図が、スポンジシートを切り抜いたあとへトミックスのレールをはめ込んだ状態である。この方法でモジュールを作れば、線路は着脱自在で収納も楽に出来ると気付いたので、今後のモジュール製作は基本的にこの方法でゆこうと決めた。

 問題は、レールに電気を送るフィーダー線をどうセットするか、であった。上図のように線路をセットしてもフィーダー線だけはレールに横からはめ込む関係で、ベースの上に配線が位置するのが避けられない。何らかの形で隠すか、カトーのレールのように内側から配線を繋ぐ方式に改造するか、と色々思案したが、妙案は浮かばず、モジュールとモジュールの間の隙間でフィーダー線をはめ込むしかない、と考え着いた。

 

 ベースにはめこんだトミックスのレールをローアングルで見た。ベースの地面の高さにレールがあって、実際の井川駅内の様子と大して違わない感じになった。仮に線路をこのまま接着固定した場合、両側の隙間にもバラストや砂を入れてゆけば、よりリアルな地面上のレールの景色が再現出来る。

 だが、私の製作ではレールは着脱自在とするので、両側の隙間にバラストや砂を入れることは無い。ペースの地面のほうをレール下のグレーに合わせて着彩したうえで大まかにバラストを撒こうかと考えた。

 

 続いて駅のホームをスチレンボードで作ることにし、試しに井川線の車輌を置いて高さをチェックした。井川線のホームは普通の鉄道のホームより低いので、車輛の台車部分もホームからよく見える。上図のような感じでいいだろう、と考えてホーム部分はダイソーの5ミリ厚のスチレンボードで構成することにした。

 

 続いて、井川駅の駅舎と付属の施設の配置平面図を描いて上図のようにベース上に置いて、建物の位置を決めた。駅舎とそれに繋がる事務棟、駅舎の向かいの売店跡、である。この範囲でギリギリだったので、例えば駅舎の南にあるお手洗いや休憩所スペース、下の車道への連絡階段は割愛した。

 

 駅舎の平面配置図の作成と並行して、売店跡のすぐ横に位置する井川線の第61号トンネルの出口もスチレンボードで上図のように作った。

 周知のように井川線の車輌は小さいので、駅ホームは低いしトンネルも小さい。それで市販のストラクチャー類がほとんどオーバースケールとなってしまうため、今回のジオラマはほとんど全てが手作りとなった。駅舎も紙に描画して組み立てる予定であった。

 

 トンネルの出口をセットした。一度、井川線の車輌を線路上に走らせてトンネルの高さをチェックした。実際と同じようにギリギリにしたが、その場合は本線の電車やかわね路号の列車はトンネルに入れなくなる。実際にはあり得ない、井川駅へのかわね路号の運行を楽しんでみたい気もするので、このトンネルのサイズに関しては、いずれ再検討することにした。

 なお、トンネル本体については、機会があれば別にモジュールでトンネルと山だけを作って繋ごうか、と思案している。

 

 続いて、トンネルからつながっている山裾の部分を作るべく、セリアで上図のホビー用ポリスチレンフォームを購入した。鉄道模型界隈で一般的に言われるスタイロフォームと同質の素材である。

 

 上図のように山裾部分を作った。細長くカットして二段に積み、切れ端も殆どくっつけてなるべく活用した。

 

 ベースの塗装にとりかかった。手元にあった上図の水性絵具、クサカベのアキーラで試しに塗ってみることにした。

 

 このように、グリサイユグレーとミキシングホワイトをポンポンと適当にベースの上に散らしておいて・・・。

 

 筆でかき混ぜつつ薄く塗り伸ばした。かつて京都造形芸術大学の絵画実習で学んだ、渦巻き塗りの手法。

 

 ベースの場所ごとに色調を変えて、地面、ホーム、駅敷地の三ヶ所を塗った。これらはプラモデルでいうと塗装の下地色に該当する。これらの上に、必要に応じて各色の粉などを振りかけていくわけである。  (続く)

 

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