勝沼ぶどう郷駅前公園の鉄橋を渡って旧勝沼駅ホーム跡に入りました。旧勝沼駅のホームおよびスイッチバックの線路跡一帯には約1000本の桜があり、上図のように甚六桜公園と呼ばれます。甚六の名は、公園の桜を管理育成する地元菱山地区の団体「甚六会」の名に因むそうです。
ゆるキャンの聖地スポットは、この甚六桜公園と、その南に隣接する駅前甚六公園の二ヶ所にあります。
甚六桜公園の旧勝沼駅ホームの駅名標です。立川方面の次の駅名が昔のままになっています。志摩リンはここを訪れてこの駅名標も撮っています。原作コミック第13巻72ページ2コマ目のアングルです。
ホームはいまも残されています。昭和43年に廃止されて以来の姿で、線路部分は遊歩道になっています。このホーム横を北端まで進みました。上図奥が、現在の中央本線との合流地点跡です。志摩リンはここまで行って引き返す形で、ホームの両側を回っています。
引き返してホームを北から見ました。ホームの左側の線路跡は現在の駅の斜面下になって幅も狭くなっていました。その幅の狭い線路跡を、志摩リンはスマホで撮影しながら南の公園入口へ戻っています。当然ながら、私も同じように進みました。
この位置が、原作コミック第13巻72ページ3コマ目のアングルです。桜の時期には薄桃色のトンネルになっていることでしょう。この位置で志摩リンがスマホで景色を撮っています。
そのまま鉄橋を戻りました。線路跡に位置することは、橋の下にかつての鉄橋のコンクリート製橋台が白っぽく見えることからも分かります。
線路跡は西側が開けて御覧の眺めです。甲州市の北の丘陵から南の盆地への地形が一望のもとに見渡せます。かつて甲府市の歴史観光団体に参加していた時期、勝沼エリアにおいては武田信玄の叔父にあたる勝沼信友の本拠地であった国史跡の勝沼館跡へ行った事があります。駅からは約2キロほど南にあります。
駅前の広場に戻りました。駅前の道路沿いに時計台があります。原作コミック第13巻72ページ1コマ目のアングルです。志摩リンの散策シーンでこの景色が最初に描かれることから、志摩リンは駅前南側のレンタサイクル駐輪場の奥の駐輪場にビーノを停めたようです。
勝沼ぶどう郷駅の立派な駅舎です。駅舎内部にはコンコースや駅事務室や待合室があるほか、市の観光案内所をかねたコーヒー店と市営のワインショップが併設されており、特産の甲州ワインの販売がなされています。
駅舎の南側の「駅前甚六公園」へ行く遊歩道の脇に、上図の旧勝沼駅の説明板がありました。それによると現在の駅舎は昭和55年に完成しています。
なので、平成の始めに甲府市の歴史観光団体に参加していた時期、ここにも一度来ているので今の駅舎を見た筈なのですが、全然記憶がありません。国史跡の勝沼館跡の見事な構えの姿が、記憶の深海のなかにポツンと浮き上がっているのみです。 (続く)