千頭駅には9時11分に着きました。予定時刻より10分遅れでしたが、私の巡礼計画にはさほどの支障も無く、予定通りに次のミッションに移ることにしました。駅内にトーマスファミリーに扮した数輌の機関車が見えましたが、前回の訪問時には無かった車輌群なので、やっぱり今日はトーマス関連のイベントがあるのだろう、と察しました。
千頭駅の駅名標です。
ホームに停まった旧近鉄特急車輌です。今回も1番線ホームに入りましたが、原作コミック第10巻126ページ4コマ目では3番線に停まっています。
たまたまホームに居合わせた駅員さんに、この列車が3番線に入る事はあまり無いのですか、と聞きましたら、「3番線は金谷行きのホームです、折り返してすぐに出る列車が入ります」との事でした。
それで、この旧近鉄特急車輌は千頭駅にてしばらく駐機になるのか、次の運行まで間があるのだろうな、と受け止めました。
9時13分、千頭駅の前の広場に出て、駅舎に「トーマスフェア会場」の垂れ幕がかけられているのを見、やっぱりトーマスのイベントがあるのだな、と悟りました。駅内の案内を探すと、10時からの開幕となっていました。同じ列車で乗ってきた乗客の多くは既にトーマス機関車展示エリアに集まっていて、開幕を待っている様子でした。その数がざっとみても100人余りなので、開幕後はさらに増えるだろうな、と予想出来ました。
そうなると、私の計画も若干の変更を必要としました。予定では昼過ぎに千頭駅に戻って前回と同じ「カフェうえまる」で昼食をいただくことにしていましたが、この日はたぶんトーマスフェアの参加客で駅前の飲食店は満席、行列になるだろうな、と思いました。
そこで弁当にしよう、と駅内の売店へ向かいました。弁当なら、いつでもどこでも好きなタイミングでいただけます。
弁当と飲み物を確保した後、駅の向かいの奥大井観光案内所に行きました。ネット上ではあまり詳細な情報が得られなかった、今回の巡礼エリアおよび大井川鉄道井川線関連の観光情報などについて教えて貰い、関連の資料を色々いただきました。
奥大井観光案内所内のゆるキャン△コーナーです。上図左下の「ゆるキャン△大井川MAP」も目当てでしたので2部いただきました。1部は今回の巡礼で使用し、1部は保存用とします。
次に、駅からの通りを北へ50メートルほど進んで右側、「カフェうえまる」の斜め向かいに位置する上図の「カーケア中原」に行きました。ゆるキャン仕様の原付バイクのレンタルサービスをやっているお店です。
この日は定休日でしたが、あらかじめ予約しておいたので、レンタルサービスは利用可でした。この日はここのレンタルバイクを利用して、作中の志摩リン、土岐綾乃の吊橋巡りのコースの半分ぐらいを回ってみる予定でした。
店先に展示してあった、レンタルバイクの2種、志摩リンのヤマハビーノ(右)と土岐綾乃のホンダエイブです。
この志摩リンビーノは感動ものです。なぜかというと、身延各所に展示してあったビーノは現行型で、実はホンダ製でジョルノをベースに生産されたものなので、アニメのビーノとは全然別のバイクです。
これに対して「カーケア中原」のビーノは完全な旧型で、志摩リンの愛車と全く同じグレードです。私自身が同型ビーノに乗っていますから、見ればすぐに分かります。いまでは滅多に見られなくなっている、ズバリの志摩リン仕様ビーノです。ファンとしては感動せずにはいられませんでした。
「カーケア中原」社長さんのお話によれば、息子さんの友人がゆるキャンファンで、旧型ビーノの中古品やパーツを取り寄せてレストアし、塗装もきっちりとアニメ仕様に合わせて再現したのだそうです。ただ、中古の寄せ集めなので、新車のようなスペックは期待出来ない、との事でした。
ですが、スピードが落ちていても、走り、曲り、止まってくれれば充分です。完全に志摩リンモードで楽しめるなら、それで良いじゃないか、と思いました。
この土岐綾乃エイブはアニメの劇中車が100ccであるのと異なって原付です。これも中古品やパーツを取り寄せてレストアし、塗装もきっちりとアニメ仕様に合わせて再現したのだそうです。よくやるなあ、とレストアされた方の限りないゆるキャン△愛に魂を揺さぶられる心地がしました。
このエイブは、ミッション操作に慣れた方向けです。私自身は長らくホンダのMBX50Fに乗っていましたから、ミッション操作も出来ます。だからエイブにも乗ろうと思えば乗れます。実は今回のレンタルサービスを利用するにあたり、まずはエイブでゆくのもいいかな、と考えて相当迷いました。
ですが、ゆるキャン△のバイクといえば、志摩リンビーノのほうなので、今回はオーソドックスにビーノをレンタル利用することに決めました。手続きをして、6時間3500円にてレンタルサービスを利用しました。
「カーケア中原」のゆるキャン△原付バイクレンタルサービスについて改めて紹介しておきましょう。7月22日時点にて、ヤマハビーノ、ホンダエイブの2種が利用可能です。ビーノ、エイブとも原付ですが、エイブはギアチェンジに慣れた方向けです。
荷物の多い方には、ビーノ用の志摩リンサイドバッグの貸し出しも有ります。ヘルメットはリン、綾乃の2種があり、お好みで選べます。利用料金は、いずれも6時間で3500円、12時間で3800円です。
「カーケア中原」は千頭駅から北へ約50メートル右側に位置します。踏切のすぐ横です。定休日は土日祝ですが、あらかじめ予約すればレンタルが可能な場合もあるそうです。
利用予約はホームページからでも出来ますが、電話が早くておすすめです。0547-59-3181です。 ガソリンスタンドは千頭駅付近には無く、大井川の対岸の県道77号線沿いにコスモと出光の2軒があります。あとは井川の県道60号線沿いにエネオスがあるだけなので、燃料と燃費を計算してガス欠にならないように気をつけましょう。
今回は日帰りでしたので、作中の志摩リン、土岐綾乃の吊橋巡りのコースの半分ぐらいを回ってみる予定でした。作中では畑薙湖まで行っていますが、千頭からは50キロぐらいあるそうで、寄り道せずにずっと走っても片道2時間ぐらいかかるとのことでした。これは暑さの中では体力的にも気力的にも相当キツイものがあります。
それで今回は畑薙湖までのデスロードは外して次回の機会に回し、約1時間で行ける接岨峡の八橋小道エリアまでの往復コースとしました。これなら昼過ぎに千頭駅に戻って、予定している14時42分発の金谷行き列車に乗れるだろう、と考えました。
かくして9時42分、志摩リンビーノにまたがって出発しました。 (続く)