SMEI / ドラベ症候群 / 重症乳児ミオクロニーてんかん について

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ドラベ症候群に対する治療薬の選択について

2018年12月10日 | ドラベ症候群とは(まとめ)

治療薬を選択する際の基本的な考え方

適切な治療薬は、診断、遺伝子変異、症状等、症例によって異なり、ひとつの効果的な治療方法はない。
薬剤を併用する場合には、作用機序が異なるもの、病態に拮抗しないものを選ぶことが基本となる。
最終的には主治医と本人・家族との相談によって、最適と考えられる治療方針を決定する。
治療評価を優先する場合には、評価がしやすくなるように複数の薬剤の変更は原則避ける。
薬剤変更等により血中濃度が変化し、体が順応するまで一過性に病態が増悪することがあることに注意する。

 

ドラベ症候群に対する薬剤の考え方

カルバマゼピン、ラモトリギン、フェニトインについては発作を悪化させる可能性が報告されている。 
カルバマゼピン、ビガバトリン、ラモトリギンはミオクロニー発作を誘発、フェニトインは舞踏病アテトーゼを誘発する可能性がある。
ドラベ症候群に対して治療的価値があることを示している抗けいれん薬は、バルプロ酸、レベチラセタム、ゾニサミド、トピラマートであり、特にスティリペントール単剤での治療効果が十分でない患児に用いられる。
日本においては従来臭化Kを軸としてバルプロ酸、ゾニサマイド、クロナゼパム、クロバザム等を併用していたが、最近、新規抗てんかん薬の導入が進み、欧米で使用されているスチリペントールを軸としてバルプロ酸とクロバザムを併用する治療法が普及してきている他、トピラマートやレベチラセタムなどによる治療も試みられている。

 

遺伝子異常の種類による薬剤反応率の違い

トランスケーション変異のあるドラベ症候群患者における各薬剤への反応(有効)率は、下記の順番で高かった。

  1. スチリペントール(商品名:ディアコミット):反応率が90%強と最も高い
  2. トピラマート(商品名:トピナ):反応率が80%強
  3. 臭化カリウム:反応率が約80%
  4. レベチラセタム(商品名:イーケプラ):反応率が約75%
  5. フェノバルビタール(商品名:フェノバール):反応率が60%強
  6. ゾニサミド(商品名:エクセグラン):反応率が60%弱
  7. バルプロ酸(商品名:イーケプラ:デパケン、セレニカ等):反応率が60%弱
  8. クロナゼパム(商品名:リボトリール、ランドセン):反応率が60%弱
  9. クロバザム(商品名:マイスタン等):反応率50%弱(反応がない割合の方が高い)
 
ミスセンス変異のあるドラベ症候群患者における各薬剤への反応(有効)率は、下記の順番で高かった。
  1. クロナゼパム(商品名:リボトリール、ランドセン):反応率がほぼ100%
  2. 臭化カリウム、レベチラセタム(商品名:イーケプラ):反応率が95%以上
  3. トピラマート(商品名:トピナ):反応率が90%弱
  4. フェノバルビタール(商品名:フェノバール):反応率が70%強
  5. スチリペントール(商品名:ディアコミット):反応率が70%強
  6. レベチラセタム(商品名:イーケプラ):反応率が約65%
  7. バルプロ酸(商品名:イーケプラ:デパケン、セレニカ等):反応率が60%強
  8. クロバザム(商品名:マイスタン等):反応率50%弱(反応がない割合の方が高い)
 
薬剤の作用機序及び症状に合わせた薬剤の選択
 
既存の服用薬剤、臨床経過、年齢、体重、副作用等により異なることを前提に、下記を参考にする
 
強直間代けいれんに対して投与が勧められる薬剤:レベチラセタム、ラモトリギン、バルプロ酸、ゾニサミド、トピラマート
強直間代けいれんに対して投与が勧めらない薬剤:フェノバルビタール、フェニトイン、エトスクシミド、カルバマゼピン、ガバペンチン
 
欠神発作に対して投与が勧められる薬剤:エトスクシミド、バルプロ酸、ラモトリギン
欠神発作に対して投与が勧めらない薬剤:ペランパネル、フェノバルビタール、ラコサミド、フェニトイン、ガバペンチン、カルバマゼピン
 
ミオクロニーに対して投与が勧められる薬剤:バルプロ酸、レベチラセタム、ゾニサミド
ミオクロニーに対して投与が勧められない薬剤:ペランパネル、フェノバルビタール、ラコサミド、エトスクシミド、フェニトイン、ガバペンチン、カルバマゼピン
 
 
新規発症てんかんの選択薬と慎重投与すべき薬剤(日本神経学会『てんかん診療ガイドライン2018』)
 
 
新規抗てんかん薬の特徴と臨床的有用性(日本内科学会雑誌2018)

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