◆ 小下図 ランスの聖母子 4号大 ( 30 × 22 cm )
フランス東北部、シャンパンの産地として名高いシャンパーニュ地方の古都ランス。
その中央教会たる、ゴシック様式のノートルダム大聖堂(通称ランス大聖堂)は
歴代フランス国王の戴冠式が執り行われたことで知られています。
12世紀、パリ郊外のサン・ドニ大修道院付属礼拝堂の改修から始まったゴシック建築。
パリ大聖堂をはじめとして、シャルトル大聖堂、アミアン大聖堂、ストラスブール大聖堂など
優れた教会建築が、フランスを中心に各地に点在しています。
ランス大聖堂には数多くの彫刻が配置されており、特に「微笑みの天使」が有名です。
石膏デッサン経験者でしたら「セント・ジョセフ像」が思い浮かぶかもしれません。
その正面入口中央の柱に設えられているのが、この聖母子像です。
本番では、20号で描く予定です。
ドローイングペンでの描き起こし。
ここまでの3点の下図でずっとペンによる線描を続け、ペンには慣れてきましたが
本番ではペン以外に鉛筆や毛筆を併用すべきか、まだ決めかねています。
やはり実際に描いてみないと分からないと思います。
彩色が一段落。
下図の彩色はガッシュを主体にしていますが、思わぬ収穫が一つありました。
白が使いやすい!
私にとって使いやすい白というのは、白さの調節がしやすいという意味です。
特に、仕上がり間近で淡く柔らかく白をかけたい場合です。
私は日本画では白亜(石灰岩の粉末)を使っていますが
白亜にせよ、一般的な胡粉にせよ、あるいは岩絵具の白番でも、意図に反して硬くて強い白になりやすく
何か使いやすい白はないものかと、長いこと悩みのタネとなっていました。
膠を使った場合、淡く発色させるために絵の具を水で薄めても
特に白は予想以上に強く発色し過ぎることがあり、微調整に手間がかかるのです。
ガッシュは展色剤(接着剤)にアラビアガム(アカシア系の植物樹脂)が使われていますが
薄めれば、水の量に比例して白さが弱くなり、とても自然な使い心地に感じます。
ガッシュの白は私との相性が良いようで、本番でも使えそうです。
パキッとした明確な白には、膠で溶いた絵の具を。
最終的に薄っすらと白をかけたい場合にはガッシュの白を。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
本日のおまけ
今回は、動物の動画を2つ。
ワンコやニャンコも良いですが、最近は子ヤギにハマっています。
ヤギの放牧場の中にドテッと横になった大型犬グレート・ピレニーズ。
怖いもの知らずの子ヤギたちにとっては、単なる白い塊、格好のオモチャ。
それにしても、なぜ子ヤギはああいう飛び跳ね方をするのでしょう。
The Z-Team: Kids Playing on Lil Z
飼い主の手に向かって滑空するフクロモモンガ。
顔の半分もあろうかという円らな瞳が超キュート。
Cute white sugar glider flying down into owner hand video
------------- Ichiro Futatsugi.■
フランス東北部、シャンパンの産地として名高いシャンパーニュ地方の古都ランス。
その中央教会たる、ゴシック様式のノートルダム大聖堂(通称ランス大聖堂)は
歴代フランス国王の戴冠式が執り行われたことで知られています。
12世紀、パリ郊外のサン・ドニ大修道院付属礼拝堂の改修から始まったゴシック建築。
パリ大聖堂をはじめとして、シャルトル大聖堂、アミアン大聖堂、ストラスブール大聖堂など
優れた教会建築が、フランスを中心に各地に点在しています。
ランス大聖堂には数多くの彫刻が配置されており、特に「微笑みの天使」が有名です。
石膏デッサン経験者でしたら「セント・ジョセフ像」が思い浮かぶかもしれません。
その正面入口中央の柱に設えられているのが、この聖母子像です。
本番では、20号で描く予定です。
ドローイングペンでの描き起こし。
ここまでの3点の下図でずっとペンによる線描を続け、ペンには慣れてきましたが
本番ではペン以外に鉛筆や毛筆を併用すべきか、まだ決めかねています。
やはり実際に描いてみないと分からないと思います。
彩色が一段落。
下図の彩色はガッシュを主体にしていますが、思わぬ収穫が一つありました。
白が使いやすい!
私にとって使いやすい白というのは、白さの調節がしやすいという意味です。
特に、仕上がり間近で淡く柔らかく白をかけたい場合です。
私は日本画では白亜(石灰岩の粉末)を使っていますが
白亜にせよ、一般的な胡粉にせよ、あるいは岩絵具の白番でも、意図に反して硬くて強い白になりやすく
何か使いやすい白はないものかと、長いこと悩みのタネとなっていました。
膠を使った場合、淡く発色させるために絵の具を水で薄めても
特に白は予想以上に強く発色し過ぎることがあり、微調整に手間がかかるのです。
ガッシュは展色剤(接着剤)にアラビアガム(アカシア系の植物樹脂)が使われていますが
薄めれば、水の量に比例して白さが弱くなり、とても自然な使い心地に感じます。
ガッシュの白は私との相性が良いようで、本番でも使えそうです。
パキッとした明確な白には、膠で溶いた絵の具を。
最終的に薄っすらと白をかけたい場合にはガッシュの白を。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
本日のおまけ
今回は、動物の動画を2つ。
ワンコやニャンコも良いですが、最近は子ヤギにハマっています。
ヤギの放牧場の中にドテッと横になった大型犬グレート・ピレニーズ。
怖いもの知らずの子ヤギたちにとっては、単なる白い塊、格好のオモチャ。
それにしても、なぜ子ヤギはああいう飛び跳ね方をするのでしょう。
The Z-Team: Kids Playing on Lil Z
飼い主の手に向かって滑空するフクロモモンガ。
顔の半分もあろうかという円らな瞳が超キュート。
Cute white sugar glider flying down into owner hand video
------------- Ichiro Futatsugi.■
実は昨夕この聖母子像を見て、あれ、私も良く似た構図の聖母子をプロヴァンスで見たけどどこだったっけ? と自分の撮ってきた写真を探しに戻り、
エクスサン・プロヴァンス、はい、あのセザンヌのアトリエがある、あそこの大聖堂の入り口扉に同じような形で聖母子像があったのを思い出したのでした。
フランスの聖母子像の顔は、イタリアの聖母の顔とはやはり少し印象が違い、フランスの聖母のほうが、上瞼が少し腫れた感じ、があるのが、やはりこのランスの聖母様もですね。
そう、あの「微笑みの天使」の顔は、ず~~っと昔に写真を見て、なんとなぁ、素敵な、と思ったのでしたが、
いつかランスの聖堂に行ってお目にかかれることがあるでしょうか?!
で、記事にあった「サント・ジョセフ石膏像」から、えっ、どんな顔? 知らないなぁ、と調べましたら、大変興味深いサイト記事に出会い、
きょうの石膏像
https://ameblo.jp/sekkouya/entry-11018130175.html
かって受験に出た石膏像、というお話もあり、そうか、そういう事だったか、と笑ったのでしたが、
その辺りから、なぜか舟越桂さんの作品に出合い、昔から好きだったのでしたが、探しつつ、暫く出会うチャンスがなかったのが大変に新鮮で、その作品の含みの深さに「驚愕する」、という言葉が当てはまる程の嬉しさ、素晴らしさに、
また続いてYoutubeの対談、作品つくりの映像にも出会い、昨夜はついつい夜更かしを。
そして、そんなチャンスを下さったランスの聖母子様、ヨゼフ様、そして我が師の二木さんにも大感謝を!!
いや、本当にここ暫くは、ご縁で新しい出会いが、というのが無く、自分の中にのみ囚われていたのが思い起こされる程の、昨夜の嬉しい衝撃でした。
自分の事ばかり書いて申し訳ないです。メールでまた書きますが、今朝起きてのまずはご報告を。
この聖母子像は、広島でshinkaiさんから頂いた本に載っていたのを見て気に入ったのです。
ランス大聖堂は知っていましたが、詳細はほとんど知らず。
それから調べまくって、描きたいモチーフをいくつか見つけています。
入り口上部の破風の彫刻とバラ窓の取り合わせとか、屋根とか。
あの本がなかったら、この聖母子像のことも知らずにいたかもしれないので感謝しています。
セント・ジョセフの石膏像は、確か私が受験生の頃に出回り始めたもので
私の在籍した予備校には無くて描く機会はありませんでした。
当時は、妙な形だなと思ったものでした。
「微笑みの天使」も「セント・ジョセフ」も、この聖母子像も
ランスの彫刻群は、前時代のマンガチックなロマネスクとはだいぶ異なり
端正ですが、独特の癖っぽさがあって好きですね。
この記事をきっかけに、充実したひと時を過ごされたようで、私としても嬉しいです。
思わぬところから視野が広がり、意外な発見があったりしますね。
私もそういうのを見逃さないように日々眼を光らせています。
何かが見つかった時は、まさに至福の瞬間です!