風色明媚

     ふうしょくめいび : 「二木一郎 日本画 ウェブサイトギャラリー」付属ブログ

小下図 その12 アッシジ (3)

2021年12月18日 | 仕事場
◆ 小下図 分かれ道の祠 4号大 ( 30 × 21 cm )


イタリア・ウンブリア州アッシジ郊外。
国鉄アッシジ駅から旧市街に向かう途中の
バス通りから左に少し逸れた道端に小さな祠(礼拝所)が建っています。
畑の中の分かれ道の、数本の大きな糸杉の根元に。

周囲に民家や林などはほとんど無く、360度の眺望が開けています。
祠の前には5〜6台の車が停められる空き地があり
旧市街を望む、知る人ぞ知るビュースポットでもあります。

本番では10〜20号で描く予定です。





ドローイングペンで形の描き起こし。
グレー・トーンは構想画像のもの。

グーグルのストリートビューで確認してみたところ
私が取材した30年前と、周囲の風景も含めて、ほとんど変わっていません。
建物や樹木が増えるでもなく、当時の面影をそのまま残しています。

ただ、祠自体は修理されて綺麗になっており
何もなかった内部には聖母像や花が供えられ
格子状の扉が設置されていました。








彩色後。

私が訪れたのは12月の夕方近くで逆光でした。
そこで、それを生かし、黄色い光で逆光を強調することにしました。

ただ、逆光の暗さは出来る限り抑え、なるべく明るくするようにしていますが
このくらいの暗さで良いのかどうか、まだ決めかねています。
それは本番での検討課題とします。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

本日のおまけ

クラシックギターの名曲「アルハンブラの思い出」を耳にしたことのない人は、おそらくいないでしょう。
作曲者のフランシスコ・タレガはスペインの作曲家・ギタリスト。

タレガの作品の中で「アルハンブラの思い出」に次いで親しまれているのは
おそらく「アラビア風奇想曲」ではないかと思います。

それを、やはりスペインの作曲家・ギタリストのナルシソ・イエペス(ナルシソ・ジェペス)が奏でます。


ナルシソ・イエペス/アラビア風奇想曲



------------- Ichiro Futatsugi.■


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2 コメント

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Unknown (shinkai)
2021-12-30 00:35:15
3番、アッシジ郊外の祠。 懐かしい!ですねぇ。
そうなんですよ、あの周囲の畑や背後の太い糸杉も同じだと思うのですが、
祠には像が入り、がっちりと格子が嵌っておりました。
そして、糸杉の背後に工事現場用の幕が張ってあったので、何か出来るのかな、と思った事でした。

町からも望遠で覗くと見える辻の角で、かっての昔には旅人たちが前を通りすがりに、無事を祈った事でしょうね。


懐かしいナルシソ・イエペスのギター。 この奇想曲も知っている、という程度ですが、どうしてこう「アルハンブラ」にしても、懐かしい思いに浸って聞き惚れるのでしょうね?
昔々にこういう音楽も、ずっとシルクロードを通って来ていたのかなぁ。
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Unknown (二木一郎)
2021-12-30 14:07:48
Shinkaiさん、こんにちは!

私の故郷安曇野は道祖神の名所でもありますが
そういう風土で育った身ですので、やはりこういう道端の祠には自然と目が向きます。
記事には、思わず小さな祠と書いてしまいましたが
よく思い出してみると、高さ2mくらいはありますね。

グーグルマップで見ると、この祠の前は「Assisi di notte」と表記されています。
なるほど、ここから街の夜景を眺めたら、さぞや素敵だろうなぁと納得できます。

アッシジの祠と言えば、街の壁の中にも、あちこちに立派なのがありますね。
現在、サンタ・マリーア・マッジョーレ聖堂の近くの祠を構想中です。
Shinkaiさんも撮影されている、壁画の残る有名な祠です。

アッシジは、どこを取っても素敵な街で、見飽きることがありません。
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