THE BOOKハンター!

~〈本の虫〉の痛快読書日誌~

「かなしみの名前 中原中也の言葉」(斎藤孝/だいわ文庫)

2007年05月09日 | Weblog
 先月30日、夭折の詩人・中原中也は生誕100を迎えました。
 同書は「声を出して代みたい日本語」の斎藤孝氏が中也の作品の中から代表作をテーマに分けてセレクトし、詩の世界がイメージをしやすいように写真が組み合わせた画期的な本。中也の足跡も各章のはじめに解説しているので、彼を知らない若者や文学初心者にもオススメできる1冊です。
 30歳という若さで逝った喪失と憧憬の詩人・中原中也。彼の詩から1世紀がたっていますが、彼の作品は今も生き生きとした文体で、古臭さをまったく感じさせません。いつまでも「生きる」ことに慣れず、詩にすべてをかけた中也の言葉は、今に生きる私たちの心にしみ入ります。


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