とびきり生きのいい世界一流のショートショート(超短編小説)を網羅した決定版アンソロジーの続編。本書では、英米作家のみならず、南米やヨーロッパ、アジア各国の作家の作品を集めている(日本からは川端康成)。
同じ内容の1つの物語を99パターンのコミックで描く本書は、“ヴィレッジ・ヴォイス”誌「2005年の25冊」に選定された話題作で、ごく日常的な些細な1エピソードを99通りの文体で書いたレーモン・クノーの究極の言語遊戯本『文体練習』にインスパイアされた漫画家が実験的に作ったもの。
視点の変化、形式の再構成、視覚的/言語的なパロディ、パスティーシュ(タンタン風、アメコミ風など)……あらゆる語り口を駆使して驚くほどの多彩な世界が展開する読んで愉しい本でした! 小説家・マンガ家・映画監督・脚本家・グラフィックデザイナー・アニメーターなどクリエイターを目指す人々にとって、創作のヒントが満載です。
視点の変化、形式の再構成、視覚的/言語的なパロディ、パスティーシュ(タンタン風、アメコミ風など)……あらゆる語り口を駆使して驚くほどの多彩な世界が展開する読んで愉しい本でした! 小説家・マンガ家・映画監督・脚本家・グラフィックデザイナー・アニメーターなどクリエイターを目指す人々にとって、創作のヒントが満載です。
私は今年1月からNHKのBSで放送中の「毎日モーツァルト」という10分間番組を欠かさず見ていますが、この番組のガイドブックが今月、やっと発売されました。
天才音楽家と謳われたヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756年~91年)。本書の前半では豊富なカラー写真とともに、35曲の名曲誕生の舞台地を訪ね、ひとりの青年として生き、悩み、恋をした「人間・モーツァルト」を紹介しています。また、番組案内人・山本耕史(俳優)のエッセイをはじめ、モーツァルトファンの著名人たちのメッセージや女性脚本家が書き下ろした四季に分けて綴った「モーツァルト物語」なども併載。番組のエッセンスがたっぷり詰まった、ファンには嬉しい1冊です!
天才音楽家と謳われたヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756年~91年)。本書の前半では豊富なカラー写真とともに、35曲の名曲誕生の舞台地を訪ね、ひとりの青年として生き、悩み、恋をした「人間・モーツァルト」を紹介しています。また、番組案内人・山本耕史(俳優)のエッセイをはじめ、モーツァルトファンの著名人たちのメッセージや女性脚本家が書き下ろした四季に分けて綴った「モーツァルト物語」なども併載。番組のエッセンスがたっぷり詰まった、ファンには嬉しい1冊です!
8月の刊行以来、ベストセラーになっている新書。右翼系の本が氾濫している今、左翼(中立)の立場から護憲の大切さ・平和の尊さを訴えている本です。社会評論学者の中沢新一とお笑い芸人・太田光という異色コンビが「日本国憲法第九条」のすばらしさを長時間にわたって熱く語り合っています。
太田によれば、日本国憲法は、理想社会の具現を目指したアメリカ人と、敗戦からようやく立ち上がって二度と戦争を起こすまいと固く決意した日本人との「奇蹟の合作」。この「奇蹟」をいかにして後世に遺すべきか……?
芸の中でそれを表現しようとする太田と、その方法論を歴史から引き出そうとする中沢が、宮沢賢治を手がかりに議論を展開しているのもユニークで斬新なものでした。
太田によれば、日本国憲法は、理想社会の具現を目指したアメリカ人と、敗戦からようやく立ち上がって二度と戦争を起こすまいと固く決意した日本人との「奇蹟の合作」。この「奇蹟」をいかにして後世に遺すべきか……?
芸の中でそれを表現しようとする太田と、その方法論を歴史から引き出そうとする中沢が、宮沢賢治を手がかりに議論を展開しているのもユニークで斬新なものでした。
私は月に2回、カルチャーセンターの文章・文学講座に通っています。
この本は、先週の講座で先生が使ったテキストで、興味を持った私はさっそく買って読んでみました。
谷川俊太郎や宮沢賢治など著名な詩人から無名の子どもや学生たちまでの「あなたにあいたくて生まれた」珠玉の詩84編を各章に分けて収録、そのすべてに詩の選者・宇左近氏による解説がついています。
収録されている詩は、どれも心に響く「何か」を持っており、何度も声を出して深く味わいました。「詩人」たちの赤ん坊のような裸の心、鋭い感受性に、ギクリとさせられました。
この本は、先週の講座で先生が使ったテキストで、興味を持った私はさっそく買って読んでみました。
谷川俊太郎や宮沢賢治など著名な詩人から無名の子どもや学生たちまでの「あなたにあいたくて生まれた」珠玉の詩84編を各章に分けて収録、そのすべてに詩の選者・宇左近氏による解説がついています。
収録されている詩は、どれも心に響く「何か」を持っており、何度も声を出して深く味わいました。「詩人」たちの赤ん坊のような裸の心、鋭い感受性に、ギクリとさせられました。
パソコン検索の落とし穴、ネット書店とリアル書店、リブロとジュンク堂の違い、客にまつわる話、新店舗オープンの舞台裏、芥川賞と直木賞、出版界の成長と課題、棚レイアウトのやり方、書店員になりたい若者へのメッセージ……。日々奮闘する若い書店員たちの姿を通じて、様々な角度から本と出版の未来を考えている本書「書店繁盛記」は、ウェブマガジン「ポプラビーチ」に連載されていたエッセイをまとめたものです。
本の雑誌社から2003年に刊行された「書店風雲録」の続編となるもので、内容が重複している部分もありますが、本屋さんの内部事情を生き生きとした文体で赤裸々につづられている(ほとんど「暴露」に近い!)ので、読み応えがありました。
ネット書店の売り上げ№1に君臨する「アマゾン」が政治的意図で配本の規制・操作をしていることなど驚くべき事実も多々紹介されており、本好きにとって、今の日本の出版業界の実像を知ることができる嬉しい1冊です!
本の雑誌社から2003年に刊行された「書店風雲録」の続編となるもので、内容が重複している部分もありますが、本屋さんの内部事情を生き生きとした文体で赤裸々につづられている(ほとんど「暴露」に近い!)ので、読み応えがありました。
ネット書店の売り上げ№1に君臨する「アマゾン」が政治的意図で配本の規制・操作をしていることなど驚くべき事実も多々紹介されており、本好きにとって、今の日本の出版業界の実像を知ることができる嬉しい1冊です!