アメリカの文豪アーネスト・ヘミングウェイの死から100年を迎えた1999年、国内外では彼に関するさまざまな本が刊行されました。その頃、大学で英文学を学んでいた私はヘミングウェイの「老人と海」にまつわる卒業論文を執筆中で、彼に関する参考文献を集中的に買い集めて読んでいました。しかし、時間の都合で読むことができずに家の本箱の中に長く眠っている本もいくつかあります。同書はこの中の1冊で、今回ようやく読むことができました!
文豪へのオマージュと挽歌を込めた長編サスペンス・ロマン。物語は、アメリカ文学を専攻する大学教授・藤森のもとにヘミングウェイの未発表作品と思われる2編の原稿が舞い込んでくることから始まります。テレビ番組のプロデューサに裏付けを頼まれた藤森教授は、原稿の出所を尋ねるためにスペインへと旅立ち、現地でテレビ局のコーディネーターをしている教え子のユリエと調査に奮闘していきます……。
調査を進めていくうちに、次々と明らかになる「これまで誰も知らなかったヘミングウェイの横顔」。結局、2編の原稿がヘミングウェイの未発表作品であるという確証をつかむことはできませんでしたが、ヘミングウェイの知られざる姿を多く知ることができ、たいへん興味深い内容、完成度の高いサスペンス小説でした。卒論の執筆時に読んでいたらば……悔やんでいます。
文豪へのオマージュと挽歌を込めた長編サスペンス・ロマン。物語は、アメリカ文学を専攻する大学教授・藤森のもとにヘミングウェイの未発表作品と思われる2編の原稿が舞い込んでくることから始まります。テレビ番組のプロデューサに裏付けを頼まれた藤森教授は、原稿の出所を尋ねるためにスペインへと旅立ち、現地でテレビ局のコーディネーターをしている教え子のユリエと調査に奮闘していきます……。
調査を進めていくうちに、次々と明らかになる「これまで誰も知らなかったヘミングウェイの横顔」。結局、2編の原稿がヘミングウェイの未発表作品であるという確証をつかむことはできませんでしたが、ヘミングウェイの知られざる姿を多く知ることができ、たいへん興味深い内容、完成度の高いサスペンス小説でした。卒論の執筆時に読んでいたらば……悔やんでいます。