本書は、ジャン・コクトーや吉岡実など古今東西の6編の詩をモチーフに、作家の皆川博子とイラストレーターの宇野亞喜良が互いの想像力をかき立て「独特の世界」を作り出したコラボレーション・ブックです。新聞広告に目がとまり、さっそく買って読んでみましたが、この本に納められた小説(物語)と画は、なんとも不思議で奇妙なものでした…。「不気味さ」といった方がいいでしょう。
収録作品では、苦学して開業医となった暴君的な父、令嬢育ちで冷淡な母、家庭内の不協和音を敏感に察し萎縮し夢想の世界に逃げ道を探す幼い「私」といった皆川の自伝的モチーフが繰り返し用いられています(「赤い蝋燭と」「塔」「キャラバン・サライ」「あれ」)。
私はこの本に出会うまで、「皆川博子」という作家を知りませんでしたが、いつか彼女の他の作品も読んでみようと思っています。
収録作品では、苦学して開業医となった暴君的な父、令嬢育ちで冷淡な母、家庭内の不協和音を敏感に察し萎縮し夢想の世界に逃げ道を探す幼い「私」といった皆川の自伝的モチーフが繰り返し用いられています(「赤い蝋燭と」「塔」「キャラバン・サライ」「あれ」)。
私はこの本に出会うまで、「皆川博子」という作家を知りませんでしたが、いつか彼女の他の作品も読んでみようと思っています。