FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<レッスン日誌>レベルアップレッスン@pump2

2014-05-02 16:00:34 | クライミングレッスン報告
3月26日(水)
メンバー:たけくん(小4)

春休み中なので、いつもは平日のこの時間にレッスンに来ることの出来ない子もレッスンを受けに来ることができる。
たけくんはこういうチャンスを逃さずにレッスンを受けに来る子の一人だ。

一人なので、準備体操はレッスン前に済ませたたけくん。
すぐに基本の動きを身につける「基本練習」に入る。
たけくんはかなりきれいな動きで正確にこなすことができる

ビッグロックの「ちびっこクラブ」出身のたけくん。
年長さんで習い始めたばかりの頃は、壁の中で全く動くことができなかった。
他にメンバーはいなかったため、レッスンはいつも一人。
楽しいのかな?すぐにやめちゃうんじゃないかな?と危惧しつつレッスンをしていたのを覚えている。
でも、「お猿さんみたいに腕を伸ばして・・・」などと説明すると、「おさるさーん」とうれしそうに真似していたものだ。

そのたけくんも今ではロープなどの荷物を背負い、1時間半かけてパンプに来るようになった。

ボルダーで4級を1本落とした後ルートに移動。
レッスン前の目標発表で、「ツナミの10c、白×がやりたいです」と言ったたけくん。
ちょっと緊張した面持ちだ

このツナミの10cは恐がりのたけくんにとって因縁のルート。
最後の一手が大人でも遠めのこのルート、たけくんはどうしても思い切って取りに行けない。
過去にテンションを入れた後、一度だけゴールが取れたことがあるが、それ以降はテンションの後でも取れていない。
何度もトライを中断しては戻ってやってみるのだが、メンタルな部分がものをいうせいか、いつも同じ結果で進歩がなかった
このジムにある10cのうち、この1本だけが登れずに残ってしまっているのだ。

1便目。
やはりゴール取りでアウト。
でも、怖いかもしれないけれど、身体をもう少しひねって伸ばせば届きそうだ。
それを伝えると、何度もその動きをシュミレーション。

たけくんのタイミングで次の便を出して良いよ、と告げて彼の準備を待つ。

「お願いします」と言うのでビレイに近づくと、たけくんはロープを結んで正座し、目を閉じて待っていた
その姿を観て「おっ!?これは登れるかも」と直感でそう思った。

2便目、たけくんはひるむことなく体を目いっぱい伸ばすことができ、技術もしっかり使えて見事ゴールを掴んだ

おめでとう、たけくん
降りて来たたけくんにお祝いの言葉を伝えると、
「今日は絶対にこれを登る、と自分に誓って来たので、登れて良かったです」と言った。

子どもたちは急にとてつもなく大人びることがあるものだね