映画感想(ネタバレもあったり)

映画コラム/映画イラスト

映画『花束みたいな恋をした』 『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 』とのヒロインの共通点!

2021-03-01 | 映画イラスト
花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
上映日:2021年01月29日製作国:日本上映時間:124分
監督/土井裕泰 脚本/坂元裕二 出演者 菅田将暉/有村架純/清原果耶/細田佳央太/韓英恵/中崎敏/小久保寿人/瀧内公美/森優作/古川琴音

観てしまった

今となっては『花束みたいな恋をした』は傑作映画として周知されて、大ヒット中なのですが、映画館で予告編が流れていた時点では「またこれ系?しかも今更なんでこの2人が…」と思ってませんでした?

僕も100パー面白くない映画、と予測していたけれども、公開近くなってきてからどうやら傑作らしいという噂がSNSに。

そこでやっと脚本の坂元裕二が『それでも、生きてゆく』『カルテット』『Mother』『最高の離婚』の人だと知り、どれも激ハマりした大好きドラマなので、ってことなら傑作ってのもウソじゃないのかも、

あと菅田将暉の役がイラストレーターを目指す若者役という情報も入ってきたので、

結構公開してすぐに観に行きました。











無理です

星1億5つです。採点、星、1億5個です。

この映画について冷静に落ち着いて何かを語る、ということができない状態なのです。。。

この映画について何か言葉にしたりイラスト描いてみたりなんかしてみても、、「違う違うこんなんじゃない。こんなんじゃ足りない。いや多すぎる。いや薄すぎる。濃すぎる。」と逡巡した結果、さらに自分を追い詰めることになってしまいそうで、

むしろこの映画を観なかったことにして楽に生きていきたいと望んだ日もあった。

もちろんそんなことはできないので、、、ずっと体の中に『花束みたいな恋をした』が残っている状態で、どうしたもんかと思いながら生きていました。。

諦めてんじゃねえよ

一点、力強く言い切れるポイントがありますので、それのみ、力強く書きますわ。

一応プロのイラストレーターとして業界の末端で生きている者としては、
麦のイラストがあまりにもうますぎて、、オシャレ過ぎて、売れ売れすぎて、あんなにも素晴らしいイラスト描けるくせに、あの程度のっっっっっ!!!!!壁(あんなもんが壁か?壁か????壁だったか!!!?は!??ただクソ編集者が1人現れただけでは!!!!!???)にぶつかったくらいで、諦めてんじゃねえよ!偉そうに!!!はぁ!!!
と思いました。

あのイラストは人気実力共にみなぎっているあるプロイラストレーターさんの作品です。
すんばらしいイラストです。
シンプルで力が抜けていて繊細でオシャレで可愛過ぎなくて素敵で見る人を疲れさせない素晴らしいイラストです。

LINEで「1点3000円??だったら、いらすとや使うわ(笑)」って言われて、ガーンって来て、イラストレーターの夢諦めちゃうんだけど。

(もちろんこのシーンのエグさはわかりますよ。映画見ててうわあああって思ったもん。)

でもさぁ、あのイラストに対して「じゃ、いらすとや使うわ」って言ってくるヤツなんていないのさ。いないよ。

I N A I Y O。

あんなにも素晴らしいイラストを描くイラストレーターさんはこんな低レベルな戦いしないの。

低レベルぶってんじゃありませんよ。
底辺でもがいてる感出してんじゃありませんよ。
それやる資格、君にないから。

イラストレーター諦める資格、君にないのさ。舐めんなよ。
全然リアリティーないのよ。

星1億個減点してやるわ!

つまり星5つです!!!五つ星です!!!☆☆☆☆☆!!!おめでとう!

****



虚しい。。



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そしたらヒロインの小明(シャオメイ)ちゃんと絹ちゃんが意外と似たキャラであることがわかりましたよ。

絹ちゃんは「わたしはやりたくないことはしたくない!」と言います。

社会のネジの一つになることが大人として生きることだ、と考えるようになった麦くんからすると絹ちゃんの姿勢は「いつまで学生気分でいるんだろ」と感じられるものでした。

クーリンチェでは、徒党を組んで群がってるクセにギスギスしてる男子たちを横目に、スイスイと軽やかに生きている小翠というキャラがいるんですが、

彼女は男子に言い寄られた(実はセックスしたいだけ)時、

「私を軽蔑していたわよね。私を変えようとしてる?私は毎日自由に生きてる。私は変わらなければならないの?」

と言います。

男は「君は社会構造を知らないんだよ。僕が教えてあげよう」みたいな顔でで女を見下す。

小明も「私を変えようとしてるのね。結局は他の人と同じ。あなたは違うと思ってた。この社会と同じ。変わらないのよ。何様なの?」と言います。

「何様なの?」という言葉が端的ですね。

絹と麦も同い年。
小明も小四も同い年。
同等の人間。
なのに男は「なんでこんなにふわふわと無責任な生き方をしているんだろう」と女を見下して「助言」してくる。


『花束みたいな恋をした』の中でクーリンチェの話が出るのは一瞬です。

絹の「そろそろクーリンチェ終わっちゃうよ」的なセリフ。

その頃麦は就職して忙しくてクーリンチェのことなんて忘れてたし、上映時間4時間弱の映画を観る気力体力も失っていた。

もしもこの2人がクーリンチェを観て、麦が小明と絹とを重ねることができていたら、、、、絹の生き方を受け入れるきっかけになったかも知れない。。。








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