映画感想(ネタバレもあったり)

映画コラム/映画イラスト

〝存在しない映画〟映画『リア・デ・メイは書くのをやめない』(2023)

2024-06-15 | 映画イラスト

リア・デ・メイは書くのをやめない(2024年製作の映画) The pen is mightier than the sword.
上映日:2023年11月25日
製作国:コロンビア
上映時間:84分

監督 フアン・ビジョーロ
出演者 ミシェル・オーモンド アルム・ランドルフ ガス・C・ポッツ クリス・ライト


あらすじ


政情不安が続く某国。市民の声を代弁する女性作家のリア・デ・メイが謎の失踪。
担当の編集者たちが彼女を心配して、リアの著作をめくっていると何とじわじわと文字が現れてきた。どうやら本の中に入り込んでしまったリアが、暗闇の中から書いた文字らしい。
本の中に入ってしまって絶望していたリアだったが、逆に自分の思い通りの世界が書けると開き直り、自分を資産家にして島でのバカンスを楽しむ日々を送る。
その〝連載〟を読んだ編集者たちは、苦しむ市民をよそに気楽に楽しんでいる彼女を憎むようになり、ある編集者が勝手に彼女が没落していく様子を本に書き込んでしまう!
それに怒ったリアは本の中から復讐を図るが…。



ほぼ密室劇なんですよね。

メインの登場人物も3人しかいない。リアも写真だけだし…。
原作は舞台『La pluma es más fuerte que la espada』(2016)で、これを書いた劇作家のフアン・ビジョーロ自身が映画用に脚本を書いた、と。

正直もうちょっと社会情勢とかリアルな外の世界の様子も映して欲しかったんですけど、まぁこれは敢えてなのかな…。

編集者3人の一方的なセリフからしか政治状況がわからないんだけど、おそらくそうやってわざと〝閉じた世界〟を作って、作家が〝書くこと〟でその閉じた界を壊していこうとする構造を作ったのでしょう。

後半は結構なグロ描写が続くんですが…、
編集はリズミカルですしラストの切れ味も僕は好きです。





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