バスケ青春の詩

平成25年12月22日をもって33年9か月ほど勤務した仕事を定年退職をしました。これを機会にまた想いを綴ります。

意識すること…練習試合の意味

2012-05-16 05:30:53 | やっぱりミニバス!
平成24年5月16日 水曜日
 
「意識すること…練習試合の意味」


先日の市内大会の予選リーグ…子供達の気持ちが、勝った試合も、負けた試合も、焦りで空回りしていました。

私は、悔しい思いでいっぱいでした。

そんな子供達の気持ちの弱さを練っていくのは、子供達自身です。


そしてコーチである私は、子供達自身が練り上げるために必要な栄養を、技術という形と、言葉という魂で振り掛けていきます。



さて、その気持ちを練り上げるひとつが、練習試合です。

数年前の、以前の私は、練習試合というと、気持ちは試合モードでした。

子供達にも、コーチの昂(タカ)ぶりが伝わっていたのでしょうね。

「今日は試合だ!
 頑張るぞ~!」
この意気込みは間違いないでしょう。

違うのは、その目的とするところだと思います。

練習試合は、試合という形式の練習です。

それは総合予行です。

今の私が思っている、他チームと行う練習試合とは…

現在チーム内の練習として行っている、5対5のスクリメイジの延長だと捉(トラ)えています。

今回も試合前に、子供達には…

『今日は練習試合だよ。でも、試合ではないんだ。試合という形の練習なんだ。

だから、あくまで練習なんだ…

自分達だけで行うゲームではなく、

他の相手と試合形式の練習をすることで…

自分達チームの出来上がりを確認し、課題を見つけて、それを修正して、チーム力を上げることが目的なんだ。

そして、次の公式戦という本番で、全力プレーができるようにすることが、この練習試合の目的なんだよ。


今まで練習でやってきたことが、実際に他のチームを相手にしてやること、

そして、やるきること、

失敗をしてもいいから、焦ることなく、弱気にならずチャレンジすること、

相手チームのプレーに対応できる、自分達のプレーをすること…

それを意識して全力でプレーすることが目的なんだ。

相手を怖れてはいけないし、相手をナメてはいけない。

一番やってはいけないことは、相手を侮(アナド)ることだ。

これは、相手に対して失礼だし、

特に、試合中に笑顔を見せてプレーすることなど、言語道断だからな!

そんな気持ちでやっていたら、逆に相手は、必死の思いでぶつかってくるから、足元をすくわれて悔やむことになるだろうな…。

要は、自分達が為すべきプレーをやること!

まず、DFから…攻めるDFと、しつこいほどのあきらめないDFからブレイクを仕掛ける!

ブレイクは走りきること!

ブレイクで攻めきれないときは、ハーフコートのエントリープレーからはいること。

リバウンドは必ず取ること…そのためには、チェック・BOX!をきっちり意識して、やること!…いいね!』

…で練習試合開始です。

今は、チーム力も付いてきていると思います。


問題は、それを出し切ることができて、自分達のゲームにできるか否か!?にあります。


さて、練習試合です。

途中、ベンチの子供達から、「あと何点で(うちの)ダブルスコアだ。」という声が聞こえました。

ハーフタイムで言いました。
『点数を気にしている。ダブルスコアだろうとなんだろうと…

お前達は練習でやったことを出し切っているのか?

何故、スクリーンアウトが出来ていない?

何故、チームファウルが重なる?

何故、OFの流れが出来ていない?

何故、パッシングゲームが出来ない?

何故、ドリブルで運ぼうとする?


(ドリブルはパスコースを作るためと、ゴール下からの1対1を仕掛ける時に使うプレーだと指導しています。


高校や大学のガードが、速いドリブルでボールを運べるのは、

それだけのスキルと、筋力、バネ、バランス、視野、それをやりきる身体能力があるからだと思います。

といって、ミニバスにドリブルのスキルは必要ないとは思っていません。

将来に繋げるために、いかなるサイズの子供もドリブルのスキルは大事です。

そのファンダメンタルを造りながら、ゲームにおけるドリブルプレーは、パスコースを作る、1対1を仕掛ける時に使うと指導しています。)



とにかく、点数は関係ない!

練習でやったことを、この試合という形のなかでできるかどうか、

それをやろうとする意識を持ち、失敗してもいいからやろうとすることが大事なんだ!』

そのあと、ベンチからは、「そこは、縦(パス)は無理だろう…逆サイド! スペース!」

「ディフェンス!攻めろ!」

「スクリーンアウト!」

「練習どおり!」
という声が出始めました。


しかし、また焦り始めます。


特に、ガードが、ドリブルで運ぶことにこだわり、ディフェンスに詰められて、スティールされてターンオーバー…

そのプレーを繰り返して、ターンオーバー…

そして、そのガードと子供達を一喝しました。

「練習でやったことをやろうとしないなら、

お前たちが勝手に考えてプレーすればいいんだ!」

私は、自分の考えたプレーを押し付けているわけではありません。

そのプレーの成り立ちを説明し、だからこのプレーで攻めるんだ…と語り、理解させて、プレーできるように練習を創造しています。

それが、肝心の5対5で抜けているときに、

また、そのプレーが仲間の意思と違う時は、一喝して叱りつけます。

そのプレーが、練習のプレーを基本として、

さらに、子供達自身で考えて発展させて、仲間の意思が共有されているならば、

私は、そこにアドバイスを入れて、彼らの自発的なプレーを見守っています。


いろいろな指導方法があります。

私が育みたい心は…
「全力! 集中! 
 仲間のために!」
なのです。