バスケ青春の詩

平成25年12月22日をもって33年9か月ほど勤務した仕事を定年退職をしました。これを機会にまた想いを綴ります。

ムードメーカー…2012

2012-05-07 05:53:39 | やっぱりミニバス!
平成24年5月7日 月曜日
 
「ムードメーカー…2012」


「ムードメーカー」というのは和製英語です。

それは、チームにおけるあるひとりの個人です。

どんな個人かというと…

「その場にいるだけで、その場の空気・雰囲気を好転させることができる力を持っている人」でしょうか。

これは立派な能力ですね。

そしてこの能力は、価値観が固まってしまった大人には、教育などで育成しようとしても難しいというか…無理なものだと思います。
しかし、ミニバスのコーチをやっていて思うのは、

心が育まれている過程の子供達であれば、指導の仕方によって、ムードメーカー的な存在になれるのではないかと思っています。

基本的には、ムードメーカーの能力は、持って生まれた資質、

その資質が、成人になるまでの環境で育てられ、ムードメーカーらしい性格になっていくのだと思います。

資質は、親のDNAから受け継いだものを言います。

性格は、家庭の環境や生活の環境の中で、資質をベースにして創られていくものだと思います。

例えば、「明るさ、暗さ、人見知り」などは資質でしょう。

これが、成長する自分の周囲の環境で、「明朗、温厚、闊達、周到、社交的」などの性格を形成していくのだと思います。

さて、ムードメーカーと言われる人は、チームの雰囲気を大きく左右します。

今まで沈んでいたチームが、一人のムードメーカーによって、全体の雰囲気を変えます。
その逆に、ムードメーカーがいなくなった途端にチームの雰囲気が盛り上がらない、冷めた状態に陥いります。

ところが、ムードメーカーという個人は、チームの雰囲気を左右するキーパースンですが、

その雰囲気を創らせるのは、そのチームの指導者の責任です。

ムードメーカーがいないから…チームの雰囲気、つまり士気を沈滞させることなく、旺盛にするのは、指導者の言葉なり、行動なのです。

それによって、チーム自体が、ムードメーカーになるのでしょう。

その鍵は指導者が握っているのです。


よく言いますよね…

何か緊急事態があって、チームが対応しているとき、行き詰まった瞬間に…そのチーム員は、指揮官の顔をかえりみます。

そのとき指揮官が不安な表情であったり、茫然自失な表情であったりすると…

その表情から感じる雰囲気が、チーム全体にまん延すると言いますね。

その場面におけるムードメーカーは、指揮官たる指導者自身なのでしょう。

そんなときに、どう対応すべきなのか…それはふたつあります。


ひとつは「笑顔」です。

ひとつは「前向きな言葉」です。

指揮官も人の子ですから、不安も動揺もあります。

しかし、部下をして目的を達成する責任が指揮官にあるからには、

常日頃から、そういう場面におけることを考え…

そのようにあろうと努め、そのように実行して、

指導者自身が、ムードメーカーにならなくてはならないのでしょう。

そうするためには、指導者は、プレーヤーと同じ目線に立つことなく、

プレーヤーと同じ興奮状態に陥ることなく、

全体を俯瞰(フカン)するように、自分自身の心を座らせることが大切です。

これは、言うは易く行うは難しことです。

そのために、そうあろうと意識することです。

さて、ミニバスの子供達です。

指導者自身がムードメーカーでなくてはならないと言いました。

指導者がムードメーカーであれば、

子供達もムードメーカーになれるのです。

私は常にキャプテンや、副キャプテンに指示し、

チーム全体が弛緩(シカン)しているときには、キャプテンをチーム全体の代表として叱るようにしています。

そうすると、キャプテンも学びますが…他の子供達も学びます。

チーム全体として雰囲気を作ろうと意識していきます。

子供達という仲間達が、ひとつになるときです。

こうして、キャプテンはチームのムードメーカーになり、

子供達全体、つまりチーム全体がその昂ぶるムードを作ろうとし…

チーム全体がムードメーカーになります。

そんなチームでプレーができることに、子供達は喜びや、楽しさを感じていくのだと思うのです。

私は、ミニバスのコーチとして、「笑顔」と
「前向きな言葉」を忘れずに…子供達と向き合っていこうと思います。