採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

さつまいも

2008-02-25 | +野菜
この前の秋から、近くの農産物直売所で見慣れない品種のサツマイモが出てきました。
これまでは、ベニアズマ、タマユタカ(干し芋用)、にんじん芋(果肉がオレンジで水っぽい)、つくば小町(とても粉っぽい)程度だったのですが。

干し芋に向くしっとり蒸し上がるお芋はないかな、と食べ比べてみました。勿論タマユタカで作ってもいいのだけれど、やっぱり食べて甘いお芋で作った方が当然甘い干し芋が出来上がるのです(タマユタカはしっとり蒸し上がるのはいいけれど、そのままでは味がなくておいしくない)。

母が家庭菜園で作っているのはベニアズマ。秋に掘って実家で保存しておくと保存環境のせいか丁度しっとり蒸し上がります。なので不足は感じていないとは思うけれど、もしおいしい品種があったら来年はそれも植えてもらおうかな、とも思って。

今回手に入ったのは6種類。
ネットなどで調べた品種説明を書いてみます。主に参考にしたのはこちらのページ。検索しても出てこないものもあって、それはブランド名なのかもしれません。

2008/1/19
生のイモ(左から1,2,3,4,5)

1.はちみつ
インターネットではヒットしなかったのですが、売り場の説明には、しっとり蒸し上がってはちみつのような甘さ、とありました。

2.きぬ美人
調べてみたけれど、ベニアズマのブランド名の一種のようです。

3.おとめ
「オトメ」がつく品種にはタマオトメとベニオトメがあるのだが、どちらか分からなくなってしまいました・・・。
タマオトメだとすると、加工食品(干し芋)用。蒸切干の糖化は「タマユタカ」と同程度、加工適性は繊維が少なく、剥きやすく、色上がりが良いことなどから「タマユタカ」より総合的に優れる。蒸しいもの食味は「やや上」で「高系14号」より優れ、蒸しいもの肉色は黄色が濃くペーストの加工用にも適する。
ベニオトメだとすると、焼きイモなどに適する。蒸しいもの肉色は黄白色で粉質、繊維の多少は中程度。食味は高系14号よりすぐれる。

4.愛娘
千葉県が栽培に力を入れている品種のようです。
「高系14号」という品種から食味に優れたものを選抜したサツマイモ。
やさしい甘さが、口の中いっぱいに広がる、しっとりとしたその新食感。
果肉のきめが細かいので、念入りな裏ごしが不要。また、熱が通りやすく、調理時間が短縮できて、冷めてもクリーム色の果肉が変色しにくいので料理にも。

5.クィックスィート
蒸しいもの肉色は「淡黄色」であるが、肉質は「中」、繊維も「中」である。食味は「やや上」で「高系14号」に優り、「ベニアズマ」並からやや劣る。澱粉粒は亀裂の入った特異な形態を示し、「ベニアズマ」等一般的な品種に含まれる澱粉の糊化温度より20℃程度糊化温度が低い。「ベニアズマ」に比べ半分程度の時間で、蒸しいもの糖度が最高値に達する。このため、電子レンジ調理でも食味が落ちない。また、早堀りでも食味がよい。

6.実家のベニアズマ
お店などでも一番一般的な品種ですよね。
説明によると、肉質は粉質で繊維少なく、食味はきわめてよい。

2008/1/19

2008/1/19
蒸したところ。横に置いてあるのが6


色や質感が随分違いますよね!

1.はちみつ
まさにはちみつ色でしっとりして蜜がしたたりそう。今回の6種類の中では水分が一番多い。サツマイモは長く保存すると水っぽく、糖度が低くなっていくと思うので、時期的にもっと前に食べたらより甘かったかも。
干し芋向きだと思う。

2.きぬ美人
ベニアズマに似ている。実家のものよりやや筋っぽかった。

3.おとめ
蒸した場合のタマオトメの色は黄色が濃く、ベニオトメの色は黄白色。
ということは、これはベニオトメではないかと思われます。
ホクホクとしっとりの中間程度でみっしり詰まった感じ。干し芋に最適、という程でもないかな。

4.愛娘
説明通り、果肉がとてもきめ細かいのにはびっくり!甘さも十分。
干し芋にするには密度が濃すぎるかな?
でもきんとんなどには丁度よさそう。
これは育ててみてもいいかも、というおいしいサツマイモです。
(お母さんへ:苗入手してみましょうか?)

5.クィックスィート
これも甘くておいしいサツマイモだけれど、愛娘に比べると筋を感じてしまう。

6.実家のベニアズマ
私にとってはベースの味がこれ。
黄色が濃くてまさにサツマ芋らしい。この時期(1月中旬)ともなるとしっとり蒸し上がり、甘みも十分でとてもおいしい。はちみつ芋よりは水分が少ない。


ところで、干し芋に向いた品種はどれかと研究した割には、干しあがりを食べ比べるのを忘れたのでした。
だって皮をむいたらどれがどれだか分からなくなってしまったのですもの・・・・(皮にマジックで番号を書いたので)。
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8 コメント

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たぶんベニアズマ。 (min-cafe)
2008-02-25 22:08:41
今日おやつにさつま芋を焼きました。
ホイルに包み、魚焼きグリルで弱火で30分程焼きました!
(長かったですが、待った甲斐がありました。)
この時期のさつま芋って、本当に甘くておいしいのですね。
おいしい時期を気にするようになったのはFujikaさんのおかげです♪
おいもの品種は気にしたことがなかったので、こんなにたくさんの種類があるとは驚きです!
干しいも作りは今頃なのでしょうか?
都内で作るのは無理ですが、焼き芋のおいしさを知ってしまったので、今年はたくさん食べようと思っています☆
すごい! (かず)
2008-02-26 08:17:56
さつまいももこれだけ並ぶと壮観ですねぇ。
それにしても種類の多い事!
こちらでは鳴門金時や白芋、ベニアズマくらいしかみませんので、
大変参考になりました。
愛娘は写真を見ただけで、その緻密さが見てとれますね。
美味しそうです。
干し芋は12~1月 (●min-cafeさま~Fujika)
2008-02-26 20:32:01
時間をかけて焼き芋にすると本当に甘くておいしいですよね!
干し芋作りは12~1月ごろが天候も安定してちょうどよいのではないでしょうか。今頃だと風が強くてほこりっぽくなったりしますよね。
干し芋はカビの心配も少ないし都内でも作れると思いますよ。秋(10月ごろ)においもを買って新聞に包んで涼しめの部屋においておくとよいと思います。
サツマイモはビタミンもたっぷりだし美容食ですよね☆
コガネセンガンだったか (●かずさま~Fujika)
2008-02-26 20:45:08
白い皮のおいも、こちらにもありますよ。
品種の特徴に加えて保存状態(期間)もかなり味に影響すると思いますが、なかなかそこまで調査するのは難しいですね。
サツマイモのような甘いお芋はイタリア料理には使われないのでしょうね。ドルチェにはいいけれど。
ほしいも (melocoton)
2008-02-27 15:36:05
干しいもって私の永遠のおやつです。
日本に行くと必ず買うものの一つ♪
ニンジン芋はこちらで買える一番一般的なサツマイモです。 ズルズルであんまりおいしくないんですよ~。

最近日本のおサツマイモのような種類を買えるようになりました(主に中東系のスーパーで)。 でも見かけは同じでも水っぽかったりしてがっかりすることが多いです! 昨日も時間をかけて焼き芋にした挙句ズルズルで泣きそうになりました(笑)。
干し芋向きかも! (●melocotonさま~Fujika)
2008-02-28 13:31:19
自分で作るので買うことはあまりないのですが、こちらは干し芋の産地なんですよ~。
小さいサツマイモを丸ごと干した丸干し芋もおいしいですよね!

ズルズルのお芋は、上の写真の一番左よりさらに水っぽいですか?そちらの気候(湿度)がよく分かりませんが、水っぽい系統のお芋ならば干し芋にすると抜群においしくなりそうな予感。
屋外または低温オーブンで試してみては如何でしょうか?? 厚めに切ってザルにおいて、時々ひっくり返すだけですよ~。
Unknown (miriyun)
2008-03-01 08:23:51
これだけ並べて、比べてくださるとよ~くわかります。こんなに違うんですね!これからは紅あずまを買います。
 fujikaさんの採集と自然のおいしさを逃さない生活ステキです。刺激されて、先日もらい物の夏みかん・・・いつもは皮を捨てていたのですが初めてマーマレードを作ってみました。自然の恵みを無駄にしなかったこととほろ苦い味がとても嬉しいものとして残りました。
 事後になりますが、リンクさせていただきました。
私も夏みかん買ってこなきゃ (●miriyunさま~Fujika)
2008-03-03 20:15:42
紅あずまは一番一般的だし間違いがない、というかおいしいおいもですよね。もし見かけたら愛娘も一度お試し下さい。好みもあるかと思いますが、かなり違ったテクスチャーでびっくりなのです。
夏みかん、酸味があるのでママレードには最適、といいますよね。自分で作ると皮をスライスする厚さなど好みに出来るのもよいですよね。

リンクありがとうございます。
私も(だいぶ前から)リンクさせて頂いているのですが、ちゃんとお知らせしたかしら!?まだだとしたらご挨拶遅れましてすみません!

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