採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

パラッパム(インドの米粉パンケーキ)

2010-10-26 | +お菓子(各国)

最近インド料理に・・・というよりインド料理レシピサイトに凝っています。
きっかけは、インド菓子ソーン・パプディの記事を書いた際にYouTubeの動画を見付けたことでした。関連動画をどんどん辿っていくと、冬瓜のハルワ(おかゆ状のお菓子)Bottle Gourd Halwa 、冬瓜と豆のカレーLauki Chana Dal、冬瓜のコフタ(揚げたお団子)Lauki (bottlegourd) Koftas、などなど、目から鱗のレシピが沢山!
(この頃巨大な冬瓜の処理に困っていた)

動画のひとつから、http://www.vahrehvah.com/というサイトを発見。
レシピ以外の部分はよく分かりませんが、インドの南の方出身の(おそらくムスリムの)、アメリカ在住の(?)インド料理シェフが作っているサイトのようです。
webサイトにはレシピ検索機能等もあり、とっても便利。日本のインド料理屋さんで見かけたことのないレシピが沢山出てきます。
個々のレシピページには材料と作り方が表示され、同じ画面にYouTubeの動画がはめ込まれている、という構造です。
そしてこのシェフは、作り終わったあとにすごく美味しそうに、もりもり試食するので、見ていて楽しくなります(ハリウッド映画の俳優さんたちって、食べ方が変ですよね?大きい口を開ける割にはちょっとしか口に入れない)

最近、飽食のローマ人貴族みたいに、普通の料理では物足りなくなってしまったワタクシ(笑うとこですよー)、全く未知のお料理の名前を見るだけで、なんだか興奮してきます。
読むことすら出来ないお料理でも、動画があればほぼ想像がつくので、謎の名前のものからクリックしまくりです。

ネットだけでは飽きたらず、本まで買ってしまいました。
『10分でできる南インド料理』(べーガム・アクタル著ネコ・パブリッシング)
その中に、これは絶対私好み、というものをみつけたので、ご紹介します。
本ではパラッパムという名前の、米粉とココナツミルクを使った、発酵パンケーキです。インドのケララ地方(最南端西海岸側)で朝ごはんに好まれているものだそうです。アッパムやホッパーとも呼ばれるようです。

折角なのでネットでも検索してみると、名前や材料、作り方に大変なバリエーションが。
総合的に判断し、えー、適当に作ってみました。

■■パラッパム(アッパムappam, palappam, pal appam, vellayappam, ホッパーhopper)
■材料
うるち米粉   300g
(もしくは生のお米 2カップ)
セモリナ粉75gと水1.5カップ
(もしくは炊いたごはん 1/2カップと水0.5カップ)
インスタントドライイースト 小さじ1
砂糖  小さじ3 (白さが美しいパンケーキなので、白いお砂糖がいいかも)

ココナツミルク 400ml
(もしくはココナツフレーク)
塩 ひとつまみ

■作り方
(1)生のお米を使う場合は6時間程水に浸し、ザルにあげ、フードプロセッサで粉状にする。本来はケララ地方のお米(Kerala Matta rice, Rosematta rice)といううるち米を使うようです。
米粉を使う場合は乾いたフライパンで軽く(色がつかない程度に)乾煎りする。
今回は台湾産長粒米米粉を使いました。
(2)炊いたご飯、砂糖、イースト、水適量を同じフードプロセッサーに入れ、更にかき混ぜ、どろっとした生地をつくる。
今回は炊いたカンジッカ(ブラジルの白いトウモロコシ)を使いました(看過出来ない逸脱ではありますが、冷凍庫整理強化中なもので・・・)。
セモリナ粉を使う場合は、米粉と同様乾煎りする。水1.5カップを沸かして、かき混ぜながらセモリナ粉を入れ、ダマにならないようにして数分煮てのり状のものを作る。これを冷まして米粉、砂糖、イーストと混ぜる。
なお、水は少なめにしておき、様子を見て足りなければ足すくらいの方がよいようです。
(3)ココナツフレークを使う場合はここで米粉と一緒にフードプロセッサーにかける。
(今回はココナツミルクを使用したので翌日混ぜました)
生地の仕上がりの段階で、どろりとした濃いめの状態。
(4)大きめの容器に移し、温かい場所におき、一晩発酵させる。
かさは約2倍になるが、念のためあふれてもよいようにボウルなどで受けられるようにしておく。
(5)翌朝、ココナツミルク、塩ひとつまみを加えて、クレープのようなゆるさの生地をつくる。
前日にココナツフレークを混ぜた場合は、ここで水を足してゆるく調節する。
(発酵がイマイチであれば、ここで重曹少々を混ぜるという手もある)
(6)テフロン加工の小さめの中華鍋に適量を流し、鍋をくるりと手早く回して生地を広げる。ゆるいので、余った生地は中心に集まる。焼くと、発酵のせいでぽつぽつと小さな穴があく。
蓋をして、周辺がうっすら茶色に色づくまで焼く。
カーブした鍋で焼き、周辺はごく薄く仕上げて裏返さないことのほうが多いようだが、(やや濃いめの生地を使い)平らなフライパンでやや厚めに焼いて、裏返してもよい。
焼き上がったものはくっつくので上下に重ねないようにする。温かいうちが、周辺のパリパリ感があって美味しい。


材料欄や作り方欄が煩雑ですみません。
一種類の作り方だけ書いた方がいいかな?ご希望があれば書き直しますのでコメント下さいませ。


さてさて、出来ました!
片面しか焼かなくていいので、結構早いです。

2010/10/24パラッパムもしくはホッパー


今回は底の平らなフライパンを使ったため、あまりヘリが薄くなりませんでしたが。ポツポツと穴があいて、まあまあの出来では☆

2010/10/24パラッパムもしくはホッパー

ノンスティックが効いていれば、油を敷かなくてもくっつかないです。
ヘリの極薄のところはサクサクのパリパリ、厚いところはほんのりココナツの甘さがあってもっちり、ものすごく好み!!
ヘリがパリパリなうちに、とつい沢山食べてしまいました(冷めたものは再度焼くとパリパリが蘇ります)。



これは簡単で、すごく美味しいです!
もちもちしたもの、ココナツミルクが好きな方にはとってもお勧めです。油脂もお砂糖も少ないし、ヘルシーだと思います。
前夜に仕込んで、休日の朝ごはんに丁度よいです。
本来は、スパイシーなカレーやソースと一緒に食べるようですが、私はこれ単体でもOKだと思います。

その後更に調べて、名前やレシピについて解説してあるページをみつけました。
http://recipes.malayali.me/menu/easy-recipes/easy-appam
筆者はケララ地方のコタヤムのキリスト教家庭出身で、お母さんは2種類を作っていたようですが、成長するに従い友人やご主人から別のものを教わったようです。筆者による分類は次の通り。なお、「名称はおそらく人により異なるでしょう」と但し書きがついています。

=(以下要約)====

ケララ地方の名物パンケーキ、いわゆるAppamは、タミルナドゥ地方(インド最南端東海岸側)ではAappamとして知られ、スリランカではAppa や Hopper と呼ばれます。Appamはケララ地方のシリア系クリスチャンの間で特に人気があります。ケララに移住してきたユダヤ人から持ち込まれたという説もありますが、今では全てのケララ人の故郷の味といえるでしょう。

Palappam:筆者のお母さんが作っていたもののひとつ。お米をすりつぶしたものとココナツミルクを使用する。筆者の姑さんはココナツミルクでなく牛乳を使う。

Kallappam:筆者のお母さんが作っていたもののひとつ。伝統的にはToddy(ヤシ酒?)を使うが、今ではイーストで代用される。お米をすりつぶしたものと、おろしたココナツ、エシャロット、クミンを使う。

Velayappam:ケララ地方北部の呼び名。パラッパムに幾分似ており、生地はおろしたココナツとお米を一緒にすり潰して作る。ココナツミルクは使わない。

Appam:一番シンプルなもので、米粉とココナツミルクを使う。

Hopper:(Fujika追記)Wikipediaによるとホッパーは米、イースト、塩、砂糖を使うとあり、ココナツ関係は生地には使わないとあります。(でもホッパーのレシピでもココナツを使うものもあるし、結局よく分かりませんが)
Milk hoppers というものは焼く際に真ん中に濃いココナツクリームを加えるようで、これはインドネシアのソロで食べたスラビserabi, srabiにすごく似てます。びっくり◎_◎

■パラッパム参考情報
アッパム/ホッパー解説
egg hoppers レシピ:生の米、ココナツミルク、炊いたごはん使用。鍋に生地を流して卵を割り入れ同時に焼く。
Vellayappam/Palappamレシピ:生米、炊いたごはん、おろしたココナツ使用。
Appamレシピ:生の米、米粉(煮る)、ココナツミルク使用。
ケララ米(Rose matta Rice)の写真
 バスマティ米より短く、やや大粒で、玄米の状態ではいわゆる赤米。五分搗きにすることでピンク(Rose)色になる。生米の色は結構赤っぽく、炊くと点々混じりの白いごはんになります。サラリとしたカレーにあう、ふわっとした食感のようです。
◎インドネシアのスラビの写真(スラビで検索すると沢山出ますが、例えば・・):
http://www.wendytour.com/blog/index.php?itemid=3534
http://homepage3.nifty.com/kenoguti/indonesia/solo/solo_02.html

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