採集生活

お菓子作り、ジャム作り、料理などについての記録

台湾2015:ドライライチ(荔枝乾)

2015-12-01 | +海外

10月下旬に台湾に行った際、珍しいものをみつけました。
 

ドライライチ

ライチのドライフルーツです。(荔枝乾)
龍眼の干したものは比較的よく見かけますが、ライチのは(私は)余り見たことがありません。


ドライライチ

割ってみると、こんな感じです。
トゲトゲの殻は、割る際にちょっと指に痛いですが、慣れるとコツをつかんで、簡単に割れるようになります。
中は、生のときはみちみちにゼリー状の果肉が詰まっていますが、こんなカポカポになるまで随分縮んでいます。
 

果肉はもとは乳白色ですが、茶色っぽくなっています。
タネの周りに果実が貼り付いているような状況で、口のなかでモゴモゴと剥がしとりながら食べます。
意外なことに、結構たっぷりと果肉がついています。
ペッタンコに干からびて、食感も何もないだろうなあ、と予想して口に入れましたが、もちもちしているのです。
味は、甘く、酸味はあまりなく、ライチの風味というかいい香りがします。
それだけでなく、ちょっとコンガリしたスモーキーな、日向臭いような風味も(気になる程ではないが、フレッシュのようなフルーティさはやや薄れ気味)。
乾燥させるのに、薪の火を使ってある程度温度を上げるようで、半煮えになったからなのか、燻製がかっているのか?

スモーキーな風味といい、何だかウィスキーなどのお酒に合いそう。
手で殻を割ったり、種からこそげとるような手間が、飲んでいるときの手慰みにぴったりです。

お菓子に使うには、もうちょっとコンガリ感がないといいなあ。
台湾の方の情報では、(加熱せずに)天日干ししたロンガンはとてもフルーティで美味しいのだそうです。そういう干し方のライチがあったら、是非食べてみたいものです(自家製で天日干ししても作れるそうで(下記参照)、おそらくよりフレッシュな味になりそうです)。


■参考情報
(1)自家製ドライライチの作り方(台湾の方のブログ)
殺菌のため30秒熱湯に通し、水にとり、これを天日で乾燥させるという方法。
出来上がりは、果肉がミルクティー色というか、上の写真よりだいぶ白っぽいです。
業務用だと、かなりの高温条件下で乾燥させますが、自然乾燥だと果肉が変色しにくいのかもしれません。風味もよさそう。
新鮮なライチが手に入ったらやってみたいな~。

(2)業務用ドライライチの作り方(中国語文献検索サイト百度文庫)
分かるところだけ要約するとこんな感じでしょうか。
・8-9割の成熟度の果実を選ぶ。
 製品を100kg作るのに、生果実は400~430kg必要となる。
・初回火入れ:65~70度の温度で、24~26時間加熱乾燥させる。この間2~3時間おきに果実をかきまぜるようにする。冷ます。この段階で水分含有量は34%程度。
・ねかせ:2日間ほどねかせ、水分を平均化する。
・第2回火入れ:55~60度の温度で12~14時間乾燥させる。この間2時間おきにかきまぜる。冷ました後、3~5日間ねかせる。
・第3回火入れ:果実が大きい場合など必要があればもう一度乾燥させる。3回目は、45~50度で8~10時間。最終的には水分は30%以下にする。
・天日晒し・色調製:乾燥後のライチは皮がくすんだ色になるので、少量の水分を噴霧して天日に晒す。こうすることで皮の色が赤っぽい綺麗な色に戻る。


(3)呉寶春麥方店のドライライチとバラのパン(日本語紹介記事 はこちら とか こちら
世界パン職人コンテストで優勝した台湾人パン屋さんのパンで、「荔枝玫瑰麵包」(ライチとバラのパン)はお店の看板商品。
台北と高雄にお店があるようです。
予約必須の人気商品だそうです。いつか食べてみたい・・。


おまけ

龍眼の花ドライ

龍眼の花を干したもの。
何に使うのでしょう?お茶かな。

色が褪せて茶色っぽかったし、ご一緒した台湾の方もピンときていないようだったので買いませんでしたが、気になる・・。

コメント
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