今年もまたトウモロコシ畑で見付けてしまいました。
「トウモロコシ黒穂病」です。
昨年畑で初めて発見し、余りに異様な存在にびっくりしたものです。
昨年、色々調べて記事にしたのでよかったら見て下さい(黒穂菌の記事)。
今年のものは、トウモロコシの先端が、さやを突き破って爆発しているかのような外見です。
(カラスだかタヌキだかがMyトウモロコシ畑で大フィーバーしているのですが、黒穂病のトウモロコシには見向きもしないようです。)
今回見付けたものは、なんだか新鮮なせいか、結構綺麗です。
・・・・どうしよう。
いや、何を迷っているかというと、この黒穂菌に冒されたトウモロコシは南米ではウイトラコチェ(もしくはウイトラコーチェ HUITLACOCHE ―アステカ語でトウモロコシのきのこ―)と呼ばれて珍重されるというし、食べてみようかと思って。
あのね、結構不気味な外見のものなのですよ。
でも、もしかして美味しいかもしれないし。
挑戦あるのみ!
(勇敢?というか食いしん坊?)
食べてみると・・・。
表面がつるつるして、中は胞子のせいか、ザラザラしています。
内臓系?と思った先入観が影響しているのかもしれませんが、鶏レバーみたいです。鶏レバーも表面がつるつるで中がざらっとしていますよね。
軸にくっついていたつけ根部分は、やや固めの食感で、鶏のハツのようにも思えます(どうも内臓系から離れられない)。
何だかちょっと気持ち悪いです。
でも、野菜でもキャベツの葉のつけ根など、シャキシャキしているし、と気を取り直して食べ進んでみました。
味は、思っていたよりもきのこ味がしません。
これだけ胞子が形成されていると、よく育ったマッシュルームなどのように濃厚な胞子の香りがするのかと思いましたが、むしろザラザラ感だけが目立つ感じです。
(もしかしたらもっと胞子を成熟させないといけないのかもしれません)
マコモタケのような若いきのこの味(若いマッシュルームのカサの味)もあまりせず、何を食べているのかよく分からない感じでした。
HUITLACOCHEでグーグル画像検索をすると、非常に沢山の画像がヒットするのでお勧めします(スペイン語や英語サイトが多いです)。
市場で山積みにされて売られている写真も!!
中には非常に洗練された美味しそうなお料理の写真もあります。
・市場に山積みのウィトラコチェ
・HUITLACOCHEを練り込んだパン
・ウィトラコチェのエンチラーダのレシピ
・ズッキーニの花とあわせて恐らくトルティーヤの具にするもの
・ズッキーニの花とチーズをあわせた美味しそうなトルティーヤ
・鶏胸肉にウィトラコチェソースを詰めたもの
・ウィトラコチェのカナッペ
小さめに刻み、(普通の)コーン、タマネギ、ズッキーニの花、チーズ、青唐辛子などと組み合わせて薄いパンでくるむ料理(タコス、ケサディーヤ、トルティーヤ)などに使われることが多いようです。
今回はシンプルなバター炒めでしたが、もっとしっかり味付けするといいのかもしれないなあ。
缶詰ではなくて新鮮なHUITLACOCHEが手に入るなんて、ある意味日本ではなかなかないことなので、もしまた上質なものを見付けたら、今度はもうちょっと上手にお料理してみたいです。
(日本でもトウモロコシ栽培をしている農家では相当数発生しているのではなかろうか。だとしてもこの不気味さでは日本の産直に出回る日はきっと来ないだろうな・・・。南米出身の人が多い地域(豊田とか?)では売れるかもしれないけど・・・)
それにしても、最初にこれを食べた人はすごいなあ。
よっぽどお腹が減っていたのか、チャレンジ精神旺盛な人だったのか。
(え?私もそう?)