映画と音楽そして旅

主に懐かしい映画や音楽について…
時には新しい映画も…

(ジグソ^-)「魅惑の宵…南太平洋」

2006-08-17 00:14:15 | 映画音楽
 1952年頃…マントバーニー・オーケストラが演奏する「魅惑の宵」を、初めて耳にしたとき…私の背筋はほんとに凍りつきましたね。
 元来はミュージカル「南太平洋」の音楽でしたが、後年になって「バリ・ハイ」と共に映画「南太平洋」に挿入された有名な曲です。
 この映画は1959年の公開ですから勿論、この曲がFEN(米駐留軍放送)あたりから流されていた頃は、まだ製作されていませんでしたし、私が好きになったミッチー・ゲイナーもまだ映画デビューしていなかった時代でした。
 開放的で魅惑に満ちた南国の夜を想像して、心を躍らせた我が青春の日々…
 私の思いを知ってた訳がないのに、娘が作ったジグソーでは何故か一番マトモな作品で、わが子ながら褒めてやりたいと思います。(親馬鹿! 阿呆ちやうか…?)

 前にも触れましたが伊勢湾を挟んで、対岸の伊良湖崎には島崎藤村の「椰子の実」の句碑があります。
   実をとりて胸にあつれば 新たなり流離の憂い
   海の日の沈むを見れば 激り落つ異郷の涙
   思いやる八重の汐々 いずれの日にか国に帰らん
 ふるさとの南の島を離れて、波枕数千キロ…長い旅路を終えた、椰子の実にとって日本列島が、余生を送るのに相応しい…安住の地であってほしいと思いますね。

 


(バーチャル・ツアー)(6)「上高地 大正池」

2006-08-17 00:13:47 | 旅 おでかけ
 例の書物の記載に拠れば大正4年6月6日…突如起きた焼岳の噴火で流出した泥流は、梓川をせきとめて現在の大正池を形成しました。
 標高1534mの大正池は白樺の木立を水面に映して、上高地のシンボルでもあります。昭和初期にはこんなにひっそりとしていた大正池も、今は上高地観光の起点として多くの人々で賑わっています。
 昔は立て枯れの木立が水面に映えて、幻想的な風景を見せていましたが、今はその数もめっきりと減って池自体も土砂の流入などで、年々面積が狭くなって行く傾向にあるそうです。

 井上靖「氷壁」では…11時に沢渡を出発した魚津と小坂は、積雪をかき分けながら3時ごろまでかかって、やっと焼岳が見えるところまで辿りつきます。
 焼岳は岐阜県と長野県に跨る北アルプス唯一の活火山で、緩やかな噴煙が登山者を出迎えてくれます。
彼らが大正池に着いたのは3時45分で、目指す穂高の一部が雲の切れ目に見え出します。