映画と音楽そして旅

主に懐かしい映画や音楽について…
時には新しい映画も…

(映画音楽)「今甦る!魅惑のミラー・サウンド」①

2006-08-04 00:05:52 | 映画音楽
 先日買った大特価DVDの「グレン・ミラー物語」を見ました。
 この映画をリアルで見た頃はまだ夢多き十代でしたが、あれからもう半世紀以上の歳月が流れたのですね。
 我が古き良き時代…それは敗戦後まだ10年足らず…終戦直後に比べれば落ち着いたとは云え、現在に比べると物質的にはまだまだ不自由な時代でした。
 そんな時代にも拘わらずわが青春を心豊かに彩ってくれた、あの映画と音楽の世界…このミラー・サウンドが…数十年の時の流れを越えて今再び甦って来ました。
 
 この映画で最も感動した場面と音楽は…今までブログで何度も何度も繰り返し執拗に書きまくりましたが…やはり文句なしにあの「真珠の首飾り」ですね。
 愛用のトロンボーンを質草にするぐらい貧しい青年のミラー(ジェームス・スチャート)が、恋人ヘレン(ジューン・アリスン)に贈ったプレゼントにまつわる微笑ましいエピソードが最高に心に残りました。
 貧しかった時代に本物を贈ることが出来ずに「ニセモノだ」と云ってイミテーションを贈ります。彼の率直で誠実な気質に惹かれたヘレンは「ニセモノ」を承知で受け取ります。
 彼が後日に成功した時に改めてヘレンに、「本物」のパールの首飾りと共に贈ったのが永遠の名曲あの「String of Pearls」でした。(写真はそのときの情景)

 すでに婚約相手があったヘレンを夜に電話に呼び出して、しかも一方的にプロポーズするミラー…戸惑いながらも婚約者との婚約を破棄してミラーの元へ駆けつけるヘレン…しかも、しかもです、ヘレンを駅まで送って行ったのは,「元婚約者」だった…と知って父親は唖然とします。この二人の固い愛は元婚約者の心を動かしたのでしょう。
 思い出深いこの電話番号…「ペンシルヴァニア6ー5000」…若い二人の胸のときめきが甦って来そうな楽しい曲でした。
 
 彼が求めていた新しいサウンドは…なかなか見出すことが出来ず、長い試行錯誤の日々が続きますが、ともすれば挫折しそうな彼を暖かく支え励ましていたのがヘレン夫人でした
 ある日彼の楽団で今までリード役を務めていた、トランペット奏者が突然に唇を切って演奏が出来なくなります。そこで急場しのぎにクラリネットが、トランペットをやサックスをリードする形に、アレンジがなされます。
 この思い切った楽器編成で木管楽器特有の柔らかい感じの、新しい世界…独特のミラー・サウンドを生み出します。
 こうして生まれた「月光のセレナーゼ」などの、グレン・ミラーの音楽は1939年から42年までの全米のレコード売り上げの首位を独走するのです。
 この映画の封切後は日本でも彼のレコードが上位を占め、当時のラジオ人気番組の「S盤アワー」でも長い間首位を占めていたように思います。
 ちなみにこの頃にミラーの曲の外のヒット曲は…今流で云えば暖かい独特の雰囲気で「癒し系」歌手No1 ダイナ・ショアーの「青いカナリヤ」がヒットしていました。
 華やかなキャラクターが主流だったハリウッド・スターの中で、家庭的で穏やかな人柄で「癒し系」女優と云えば…勿論、ジューン・アリスンでしたよ…
 でも、この彼女が永遠に帰らぬ旅路についたのは、つい先日のことでしたね。
 
 …などと書き始めたら止まりません。
 「以下次号」でございます…

 
 
 
 

(清水・鞍馬)「清水寺眺望」

2006-08-04 00:04:48 | 旅 おでかけ
 二年ほど前に発願した「法然上人二十五霊場」の「朱印帳」はすでに完成していたのですが、途中から「掛け軸」の制作を家内が思いついたので、またまた同じお寺を二度三度とお参りすることになりました。
 この清水寺は西国三十三箇所の札所になっているので、朱印を戴きにお参りするのはこの二年間で三度目になります。
 法然上人が誕生された岡山県の「誕生寺」から四国に渡り、高松の「法然寺」へ…このニつのお寺を手始めに、伊勢路や大和路 紀州を徘徊しまくりました。平素なら殆どお参りすることがない…と思われる、播磨高砂市の「十輪寺」へもお参りすることが出来ました。
 西国三十三箇所と重なって二度お参りしたお寺はこの清水寺のほかに、摂津の「勝尾寺」大和の「當麻寺」などがあります。
 
 大半が京都市内にあったのは大助かりでしたが、それでも「京都市北区」とは云いながらも中心から北西方向…愛宕山の峰続きで標高は700m台と思われる「月輪寺」への、二度のお参りは大変でしたがお寺からの眺望や、下山してから山麓の清滝川の清流の畔での食事は最高でしたよ。
 近年はあまり行けなかった八瀬・大原それに嵯峨野など…洛北から洛西の落ち着いた雰囲気を味わうことが出来て良かったです。
 
 清水寺では「満願お祝い」として「ねぎらい」の言葉と、記念の品を戴きましたが何の事故もなく、無事に目標を達成出来たことはいい気分でした。
 でもまだ西国三十三箇所の一番札所「那智山青岸渡寺」が残っています。四国まで遠征したのですからマイカーでも、行けそうなんですが…何故かな…??ここはコースが大阪廻り、伊勢廻り、大和廻り、それともツアー??などとコースが多すぎて選択に迷いますがここまで来たのですからいずれ又…
 
 この日の清水寺の舞台からの眺望は京都市内の一部や洛西の山々が見えました。
 ここにもやっぱり京都タワーの影が… 小さいので見えますか…?

(清水・鞍馬)「清水寺・音羽の水」

2006-08-04 00:04:03 | 旅 おでかけ
 お参りを済ませて石段を降りて行くと有名な「音羽の滝」ですが、滝と云うと絶壁から七色の虹彩を放って舞い降りる水流を想像します。
 でもこの滝は写真でも見てお判りのように全然大違いで、石の庇(庇)状のトユが三本突き出ていて、三筋の水がちょろちょろと流れ落ちています。この日も高校生の群れがそれぞれ「ひしゃく」で受けて戴いていました。
 
 実はこの滝の水を戴くのには独特の戴き方があるそうですよ。この三筋の滝は
 滝に向かって左が「学問成就の水」 真ん中が「恋愛成就の水」 右が「延命長寿の水」だそうです。
 どれか一つだけの願いをこめて一筋だけの水を、一口だけ口にするのだそうです。三筋の滝の水を三筋とも全部戴くと却って願いは成就しないそうです。また二口に戴くとご利益は二分の一に、三口に戴くと三分の一に減るそうです。
 
 清水寺は観音様のお寺なのでどんなお願いでも、すべて聞き届けて下さいますが、これは一度に欲張るな…と云う「戒め」と理解すると納得出来そうですね。
 「二兎を追うものは一兎も得ず」のことわざのように、なにか一点に全力投球しよう…と云う教えかも判りません。
 私はなにをお祈りしたのかな…ご想像にお任せします。