岡崎直司の岡目八目

歩キ目デス・ウォッチャー岡崎が、足の向くまま気の向くまま、日々のつれづれをつづります。

狩浜本浦の集落。

2007-02-20 02:08:05 | 季節感
西予市明浜町の狩浜。
ここの段畑石垣が凄いので、所用もあり久々に出かけたが、上から垣間見ると、宇和海に面した狩浜集落の佇まいもなかなかに捨てがたい。

井上家住宅、その九。

2007-02-20 01:40:46 | 建見楽学
珍しいものを見つけた。
「NHK」の商標。これを知ってる人は、かなりのNHKツー。

この商標は、NHKの初期のもので、今では使われていない。今のは斜体になっているハズ。
実は、このことを教えてくれたのは、保内の町並みをロケハンに来られた作家早坂暁先生から。確か「ゆめへんろ」の関係で、もう随分と以前の話だが、白石和太郎洋館(ドレメ)をご案内した際に、ドレメに同様のものが張ってあり、その時のお話。
では、何故商標登録が斜体のNHKに変わったかというと、全く同じマークが当時の別会社にあって、そちらに先有権があり、NHK側が譲歩したそうな。その会社は「日本発条株式会社」、ナルホドNHKだ。因みに、発条とは“バネ”のこと。スプリングを日本語で発条という、というのもその時に教わった。

井上家住宅、その八。

2007-02-20 01:27:06 | 建見楽学
雨戸にしつらえられた無双窓。

フツー雨戸にここまでの細工はしない。でも何枚かはこうした設計になっていて、芸の細かさが伺える。勿論手間仕事であるワケで、コストを考えると、まだそうした建具大工のいい職人が居た時代だということも言えるのかも知れない。
今だとどうだろう。

井上家住宅、その六。

2007-02-20 01:02:18 | 建見楽学
こういう部分がまた松村さんっポイ。
トイレの手洗いを外側に設けている。場所の節約か、外部で使用するためのものか。
思えば、その昔、旧家や地方の農家でよく見かけた、便所へ行く手前の縁側などに上部から吊ってあった手洗い用の小さなプラスティック容器。下側の突起をプッシュすると水が少し落ちる仕掛けのヤツ。そうした発想ですれば、外側に手洗いがあってもおかしくは無い。現代的に見ると、やはりヘンだけど、なんとも。

井上家住宅、その五。

2007-02-20 00:54:39 | 建見楽学
しっかりと組まれた櫓(やぐら)こたつ。
建物が壊されて、コレがどうなったか少し気になる。

因みに、解体理由は、県道宇和・八幡浜線の道路拡幅工事。歩道付きの立派な二車線道路になるためとのこと。
で、この掘りごたつのことだが、注目は天板の素材。「デコラ」と言っても、若い人にはもう既に伝わりにくい言葉になってるような気がする。
当時ここの工事に関わった地元の大工さんのご子息がおられて、その話によると、「デコラ」という素材が当時は分からなくて、東京の方まで問い合わせたりして、父が随分苦労していた、とのこと。
とても重い天板だが、戦後の地方における文化住宅?の匂いが伝わってくる。
いつの間にか、気がつけば「デコラ」なんてすっかり見かけなくなったような。

井上家住宅、その三。

2007-02-20 00:41:07 | 建見楽学
一階の座敷に面した所に設けられた開口部だが、一間(いっけん)幅で全てが開放出来るように、障子やガラス戸、雨戸などが収納出来るように工夫されている。
今では、特にナンてことのないやり方だが、それが昭和34年という時代を考えると、随分と進歩的。
一緒に実測で頑張ってくれた松山建築“楽”会のメンバーも感嘆しきり。

この一階も、二階同様に戸を開け放つと、南北にとてもよく風が通る。風通しの良い家というのは、とても重要な優良住宅の基本条件である。

井上家住宅、そのニ。

2007-02-20 00:33:01 | 建見楽学
こういう手摺りの部分は、松村さんっポイ。
窓ガラスの引き戸のレール部分もゆったりと座る幅を取ってあり、手摺りも充分な肘掛となる幅を持たせている。
また、この二階部分の南面した側は、開口部を充分に取って、明るい部屋になっている。反対側の窓を開けると当然風通しも抜群。

井上家住宅、その一。

2007-02-20 00:27:21 | 建見楽学
しばらくぶりでブログに向かう。

中には毎日覗いて頂く方もいるかと思えば、誠に申し訳ない限り。
話は今月頭にさかのぼる。
この住宅は、八幡浜市の双岩(若山)地区にあった建物。過去形で書く以上、もう既に存在しない。実は、県道拡幅工事のために先日取り壊しとなった。

でもこの建物は、日土小学校を設計した松村正恒さんの作品であり、それも日土小完成の翌年に出来ている。所有者の方とちょっとしたご縁で、壊される前に記録保存のために実測調査とあいなった。それが今月初め。
松山建築“楽”会を中心に何人もがそのボランティア調査に応援に来てくれた。

建物の方は、見たとおり別段どうってことない外見なのだが、そこはソレ松村作品。間取りや何か、部屋内の細部を見てゆくと、やはりと言うべきか、様々に工夫の跡が見て取れた。