「ちょっと気になっているんですよね~」
と弾き終わってK君が言う。
「この曲っていつ作られたんですか?」
「え、ギロックの曲だから20世紀で割と最近だと思うよ。」
「じゃあ、やっぱり銃か~う~~~ん」
と考えている。
何でも追跡の最後で獲物を仕留めるときの様子が
銃なのか、弓矢なのかで自分の感じがちがうそうな。
「Kくんはどっちだと思う?」
「僕は弓矢かなぁって思うけど」
作曲はギロックだけど、
作風はバロック風で1600~1750年くらいをイメージしてるよ。
テーマがカノンで追いかけていているし。
「ジャンヌダルクとかの時代はまだ銃はないから弓矢だと思うけど」
「うん、でも15世紀くらいだと音楽はルネッサンスでまた違う形になるから
この曲の感じはバロック時代ととっていいんじゃない?」
文庫にあるジャンヌダルクの絵本をみてみると
中世の兵士は槍を持っていて、銃は持っていない。
「えっと~種子島の鉄砲伝来は○○年で、
火薬の発明されたのは○○年でそれから銃が発明されたから。。。」
「発明されたからすぐ使えるって訳じゃないしね。
ものが普及するには時間がかかるから」
Kくん、楽譜を見て弾きながら
「ここで追いかけて一旦追い詰めるんだけど狙いが外れて、
もう一度追いかけて、追い詰めて、ここで狙って仕留める感じ、
それが弓か銃かどっちかなぁって」
・・・うん、でもいろいろ考えて弓ということにしておこう!
あっ、だいぶ時間かかってしまった
」
と焦っていたけど、ものの5分くらいのことだから
おもしろい話ができてよかったわ
そのあと私も猟銃とか狩りのことを調べてみたけど
ヨーロッパの王侯貴族の楽しみとしての狩りは
たくさんの勢子や家来と猟犬たちをつれて追わせて
最後は犬が獲物を仕留める。
その様子を見て楽しむ。
なんてこともあって、かなりの大人数と犬が動いていたのですね。
一人の猟師が弓矢を持って。。。というイメージは全然違うし、
ネットで絵でも探してみましょう。