るんるんぴあの♪

ピアノレスナーERIKO。のつれづれ日記
大阪市都島区友渕町のピアノ教室です

王様の狩りの一考察

2009-05-28 | レッスン
「ちょっと気になっているんですよね~」
と弾き終わってK君が言う。
「この曲っていつ作られたんですか?」
「え、ギロックの曲だから20世紀で割と最近だと思うよ。」
「じゃあ、やっぱり銃か~う~~~ん」
と考えている。
何でも追跡の最後で獲物を仕留めるときの様子が
銃なのか、弓矢なのかで自分の感じがちがうそうな。
「Kくんはどっちだと思う?」
「僕は弓矢かなぁって思うけど」

作曲はギロックだけど、
作風はバロック風で1600~1750年くらいをイメージしてるよ。
テーマがカノンで追いかけていているし。

「ジャンヌダルクとかの時代はまだ銃はないから弓矢だと思うけど」
「うん、でも15世紀くらいだと音楽はルネッサンスでまた違う形になるから
この曲の感じはバロック時代ととっていいんじゃない?」
文庫にあるジャンヌダルクの絵本をみてみると
中世の兵士は槍を持っていて、銃は持っていない。

「えっと~種子島の鉄砲伝来は○○年で、
火薬の発明されたのは○○年でそれから銃が発明されたから。。。」
「発明されたからすぐ使えるって訳じゃないしね。
ものが普及するには時間がかかるから」

Kくん、楽譜を見て弾きながら
「ここで追いかけて一旦追い詰めるんだけど狙いが外れて、
もう一度追いかけて、追い詰めて、ここで狙って仕留める感じ、
それが弓か銃かどっちかなぁって」
・・・うん、でもいろいろ考えて弓ということにしておこう!
あっ、だいぶ時間かかってしまった

と焦っていたけど、ものの5分くらいのことだから
おもしろい話ができてよかったわ

そのあと私も猟銃とか狩りのことを調べてみたけど
ヨーロッパの王侯貴族の楽しみとしての狩りは
たくさんの勢子や家来と猟犬たちをつれて追わせて
最後は犬が獲物を仕留める。
その様子を見て楽しむ。
なんてこともあって、かなりの大人数と犬が動いていたのですね。
一人の猟師が弓矢を持って。。。というイメージは全然違うし、
ネットで絵でも探してみましょう。


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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
素晴らしい! (まーさん)
2009-05-28 09:22:54
単に楽譜の音符の玉を追いかけるのでは無く、曲の時代背景や登場人物の動きまでイメージして弾くなんて、すごいですね!まるで音大生みたい・・本当に音楽(音を楽しむ)ですね。ピアノだけでなく、色んな事にチャレンジして頑張っているK君は立派です。将来が楽しみですね。                          
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えら~い (ともっち)
2009-05-28 09:42:30
Kくん、そこまで突っ込んで曲を考えられるって、すごいですね。
そういう指導をERKO先生が普段からされてるからなんでしょうね~。素晴らしいです。

それもさることながら、種子島の鉄砲伝来や、火薬が発明されたのが、○○年、とすぐに会話に出てくるところが、歴史がさっぱりダメな私としては、尊敬してしまいます。

ちなみに、K君は何年生ですか?
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凄い! (いるか)
2009-05-28 09:44:47
ごぶさたしております。いるかです。
K君はおいくつなんですか?
私には到底思いつかなく楽譜のまま弾いているだけなのに。。。
エンディングがどのようなイメージで作曲されたのか、それが銃なのか弓なのか・・・・
確かにどちらを感じるかで表現はかわってきますよね。同じ曲でも。。。
まーさんもおっしゃってますが本当に音楽をしてるんですね。
勉強になります!
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何年生? (ERIKO。)
2009-05-28 13:11:41
えっと~Kくんは何年生だっけ?
ギョ!もう5年生なんだ~
大きくなったなぁ~(って遠い目)

お歌を歌ってリズムボールや体操していたのは
ついこの間のようですが、
いつの間にか成長してますね~。

前のレッスンで
「どんな情景かお話を考えてみようね」といってたのを
ちゃんと考えてくれてました。
(しかも細かい設定で)
それでこそオタクです
知識を融合させてピアノを弾くって楽しいですね。
ただの年号暗記じゃなくて、生きた歴史になります。
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Kくんのファンより (piyo)
2009-05-28 20:59:48
素晴らしいですね
Kくんが一生懸命、研究した「王様の狩」
ぜひ、聴いてみたいです
がんばってくださいね
応援してますよ
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まけそ・・・(^^;) (リッド(兄))
2009-05-28 23:11:37
横から失礼。

調べてもうわかったかもしれないですけど、
1400年代(15世紀初期)には、もう銃は軍隊の武器として普及しています。

また、当時の王様(貴族)は、お抱えの私軍を持っているものですから、主である王も銃を使っていた、と考えるほうが自然ではないかと。

また、セッター・スパニエル・ハウンドなどの狩猟犬で検索してみると、関連する絵が出てくるかもしれませんよ。

バロック時代とするなら、世界観は「王は踊る」を参考にすればよいのではないでしょうか。
あれは、バロック全盛期のものですし。
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こんばんは (まみどん)
2009-05-28 23:23:39
Piyoさん いつも気にかけていただき、ありがとうございます。毎日あーやこーやと楽しく練習しています。私も、仕上がりがたのしみです。また、リッドさんさすがですね。恐れ入りました。
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リッドさん、ヒントありがとう (ERIKO。)
2009-05-28 23:49:35
銃はかなり早くに普及していたのですね。
1400年代ならバロック以前ですが、
ギロックが厳密に年代指定してるわけではないので、この辺はさておくとして。

猟に銃と猟犬を使うというのが
かなり濃厚になってきました。
「猟犬」で調べてみると、
「イヌの本」(原典を当たってないのであくまでも孫引きですが)

=====================
「コッカー・スパニエルについては、「スパニエルは、おそらく(スペインの犬)を意味する古いフランス語(espaignol)の変形であろう。スパニエル種は、その名の示すとおり、十四世紀のスペインに元をさかのぼる。一六〇〇年代までに、西ヨーロッパでは、多くのスパニエル種が銃猟犬として使われ、十八世紀までにイギリスで二品種の改良に成功した。大きい方がスプリンガー・スパニエルで、もう一つがコッカー・スパニエルだった。今日、知られている品種は、十九世紀後半に固定され、一九三〇年代までに、イギリスでもっとも人気のある犬となった。この最も優れた銃猟犬は、ヤマシギ、ヤマウズラの猟鳥を飛び立たせて、水陸両方から回収することができる。」とある。

===================

とすでに1500年代には猟犬も猟銃も使われていたような記述があります。

グレーハウンドも王家の紋章として使われたなど、猟犬とのつながりは濃い様ですね。


そうそう、「王は踊る」ですが
この曲の前に弾いた「大宮殿」の解釈の時に
Kくんにはビデオを見てもらいました。
この映画は外せません!!
でも冒頭のリュリが自分の足を杖で突き刺す場面はあまりにグロいのでカット。
そこはもう少し大きくなってから観てもらいます(笑)

「王は踊る」に狩りの場面があったらよかったけどどうだったかな~。
バロックダンスとかならたくさん出てきたけど。。。


引き続き調べてみますが、
銃を使っていたとなると、
Kくんの表現はまた変わってくるでしょうか。
○猟犬が獲物を追い詰めて、人はイヌたちと鹿や小動物の戦いを観て楽しむ、
○あるいはイヌが獲ってくるに任せる、
○噛み合いを観て、とどめを人間が銃できめるという
バリエーションがありますね。

Kくん、どこまで具体的にやる?
『中間部 追跡』の場面の終わり方はイヌ?
それとも銃で撃つ?

こっちも盛り上がってきたわ(笑)
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