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戦艦大和を考える 11

2018年04月08日 | 国家防衛

戦艦大和を考える 11

兵器なのだから攻撃力は重要だ、重要なので考える。
46センチ砲、攻撃力は高いと言われ、強力だと宣伝されて来た、
けれど正確な数量評価なのか?
主砲弾約1トンとして何発命中で撃沈出来るのか?
4発なら4トンに過ぎず、至近弾は計数しないが命中弾の50倍は撃つ。
4発命中に200発以上の砲撃が必要なんだよね・・・
これを重量で考えると・・・
砲弾4トン、250キロ爆弾16発と同じとなるんだ。
ここで兵器としての重量効率を比べよう。

兵器の目的。4トンの攻撃力を2万m以上の敵に投射する事。
火薬カタパルトで離艦する250キロ爆弾1発の使い捨て高速攻撃機を
4機、巡洋艦に搭載する。遠方目標でも5万mなら10分で往復可能。
つまり巡洋艦4隻で攻撃力を達成できるんだ。
飛行時間20分の攻撃機で爆弾だけなら高性能機の実現は容易。
近距離で操縦員の疲労無し、爆撃の命中率は充分に高いだろう。
大口径砲は必要ない。

なのにどうして作るのか?
それは敵の兵器と比べる、という誰でも馬鹿でも出来る行為による。
大砲と大砲を比べ、戦艦と戦艦を比べる、戦闘機と戦闘機・・・
戦争において有効な兵器というのは比べる事では生まれない。
戦場を想定し有利な兵器を装備し低い損害で作戦目的を実現し続ける。
これが戦略の基本型。

戦場と言うのは兵器や兵士の戦闘では無くて、戦力の衝突なのだ。
そして戦力は戦術と兵器から構成される、兵士も兵器の一つ。
海の戦場を艦艇同士の戦闘と思い込む愚か者だけが大鑑巨砲に走る。
たとえばビスマルク。
あんな大戦艦を作るより高速魚雷艇を多数作る方が戦力は大きい。
想定戦場はドーバー海峡なんだもん・・・
そこに遊弋するイギリス艦隊を排除出来ればイギリス侵攻は実現した。
上空を空軍が支配すれば機甲部隊の上陸でイギリスは負けただろう。
ヒトラーも兵器と兵器を比べるに過ぎない戦争を知らない人物・・・
カタログ性能に感心する人物に戦争の勝利は無い。

戦艦大和・・・戦略の意味さえ知らぬ者達により作らされた無用兵器。
次は戦車について考える。


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