町工場 職人の声

職人と現場人間の想いを誰かに伝えたい!

戦車について考える 3

2018年04月12日 | 国家防衛

戦車について考える 3

ティーガー戦車、重量57トン・・・重すぎるよ。
それに兵器としての要求仕様の目的は何なんだろう?
砲塔1回転に1~2分もかかったら近接戦に大きな不利・・・
傾斜装甲の不採用は厚い鋼板を斜めにした時の溶接線が長すぎて
充分な強度の溶接が出来なかったのかも知れない・・・
加工として重量物の斜め加工は労力がかかる点も在る。
砲塔が11トン、これを振り回すも困難だ。

戦車全体重量を30トンにして50ミリ傾斜装甲、砲塔40ミリ傾斜装甲。
車体幅を狭くし転輪も単純配置、区動輪減速を止め車内で減速。
正面に廃土板を備え油圧で上下操作、これを正面装甲厚の不足に対処。
88ミリ砲はそのまま搭載。
ガソリン採用は当時の石炭液化だとガソリンが多く出て来るそうだ・・
砲塔は1回転6秒としたいよね。
照準器も通信機も性能は充分だよ・・・
廃土板を付ければ自分で戦車壕を作れる。

ティーガー1両つくる生産力で3両は作れる、と思うんだ。
必要なのは88ミリ砲であって装甲では無い、どうしてかと言うと
88ミリの射程と命中率は高い、遠距離戦なら特別の装甲は不要だ。
近距離戦でも照準が早ければ発砲も早いので不利は無い。
戦車の機動力とは、同じ攻撃力を搭載した場合の優劣である。
機動力と装甲のどちらが戦力に寄与するかを考えれば機動力となる。
戦車はトーチカでは無いのだから・・・
現実に自走砲で20両のシャーマン戦車を破った例が在るらしい。

30トン戦車なら輸送も整備も修理も大きな問題は無い。

 


戦車について考える 2

2018年04月11日 | 国家防衛

戦車について考える 2

戦争には無視する人の多い真実が在る!
戦場における勝敗とは戦力で決まる、が戦力の意味を知る者は少ない。
戦場における総合戦闘力こそが戦力だ。
総合戦闘力とは兵器の性能差の事では無い・・・
気象や地形や地面や植物や動物や明るさや指揮官や将軍の忠誠心や
政治家の考え・・・・とても多くの条件が戦場に集約される。
多種類の兵器や規模も条件を構成するのは言うまでも無い。

端的に言おう!
ドイツのタイガー戦車は最強と思う人は多いが、海上で使おうと言う
者はほとんど居ない、それなのに泥の地面で平気で使う者は多い・・・
ヒトラーの作戦命令は後世から見ると兵器で勝敗が決まる、と思い込ん
でいた様に見える・・・巨大な列車砲、巨大な戦艦、巨大な要塞、
巨大な戦車、巨大な輸送機、高性能の戦闘機・・・

零下45度の戦場に夏服の兵士を投入、でこぼこと泥沼に重い戦車、
燃料不足なのに1000キロ越える進軍命令、補給に馬を使ってるのに
荒野のソ連に突撃ばかり・・・
どんなに装甲が厚く、大砲が強力でも戦車の障害物は数多い・・・
川や湖でさえ戦車に不利、重い程不利である。壕に落ちたら登れない。
兵器の特定性能は戦場の条件次第で有利不利は決まる・・
適材適所、大昔から伝えられ続けている事なのだ。
これを忘れれば、数千両の戦車と数百万の将兵を投入しても敗北する。

戦車は確かに強力だが武装の主力にした場合、撃滅されたら軍は壊滅。
戦場数学という考えは有用と想う・・・軍事数学より広い範囲を扱う。
戦場数学を用いて想定戦場を計算し自軍有利の戦場に導き勝利を得る。
単純に言えば、ソ連の数千両の戦車を阻止する方策は何が効果大か?
5000の戦車を5000の戦車で阻止確実とは、とても言えない。
しかし、充分な対戦車壕を敵の移動速度より早く建設できれば阻止確実。
阻止出来れば、対戦車砲や迫撃砲や火炎放射機で攻撃できる・・・
壕は狭いので命中率は高く、攻撃効率は上昇し兵器消耗は少ない。

戦車を作るのは製造に困難が多い、厚い鉄板の機械加工は労力を要す。
新型戦車の開発は容易で無い・・・
日本の戦後、残った戦車をブルドーザーに改造し事業を始めた人が居る。
この会社、今も健在で活動中・・・
明確に言える。土木機械の方が戦車製造より容易である!
対戦車壕を大平原に作るには、バックホーと自走ベルトコンベアだろう。
仮に10台で1日0.1キロとすれば、100台で1キロ、500台で5キロ・・・
10日あれば50キロの対戦車壕を作れる。1000台なら100キロだ。
敵の予想に無ければ侵攻は混乱し100キロ移動完了には数週間を要す。
奇襲的に対戦車壕を作れれば阻止は確実。

2号戦車は500両を軽く超える数が在ったし移送も軽量で問題無し。
改造も製造上の問題は無い、30日以内に500両の土木機械が完成。
その後、30日で500両を改造、2カ月で1000両を新設の工兵隊に装備。

対戦車壕という阻止線が確立してこそ、自軍戦車に有効性が生まれる。

 


戦車について考える 1

2018年04月09日 | 国家防衛

戦車について考える 1

弟二次世界大戦頃の戦車について考えてみる。
基本は鉄資源と戦力構成時の効果から・・・有名なドイツ戦車。
2号戦車、約9トン、時速40キロ、行動距離200キロ、140馬力。
20ミリ機関砲、乗員3名・・・1000両以上生産された。
装甲の薄さと攻撃力不足から戦車の主力とはされず偵察などに使用。
まあ・・・あまり戦力には成らなかったんだろう。

ここで戦力の基本は攻撃力である事を忘れてはいけない。
2合戦車の装甲を6ミリに変更し、砲塔の代わりにバックホーユニット
を搭載する、前方に廃土板を付けてブルドーザーを兼ねる。
油圧専用小型エンジンを搭載し土木作業車を実現。燃料タンクを増量。
強力な牽引力を利用し攻撃ユニットを多数牽引し移動攻撃力を実現する。
たとえば。

土木作業車・指揮通信車・箱型荷室・食堂車・シャワー室・野戦病院・
箱型荷室・箱型荷室・箱型荷室・伸縮塔式偵察車4台。

土木作業車・対空機関砲・88高射砲・88高射砲・88高射砲・
対空機関砲・迫撃砲30門・PaK36対戦車砲10門・弾薬車。

土木作業車・箱型荷室・箱型荷室・箱型荷室・箱型荷室・装甲燃料タンク・弾薬車・弾薬車・弾薬車・作業車。

土木作業車・対空機関砲・88高射砲・88高射砲・88高射砲・
対空機関砲・迫撃砲30門・PaK36対戦車砲10門・弾薬車。

バックホー専用車40台・箱型荷室20・装甲タンクローリー2台。
シャワー室4個。飲料水タンク車20・40トンクレーン2・ハーフトラック6台。

歩兵隊120名を入れて530名。工兵隊主体の機動兵力・・・
対戦車戦闘と対空戦闘を任務とする部隊。
言いたいのは2号戦車1000台より土木車両の方が戦力を高く出来る事。
120度対戦車壕を作り88高射砲を広く配置し幅17キロを防衛。
多数の土木車両で陣地と対戦車壕を極短時日で作り上げる能力こそ戦力。
単純に5300名で170キロを防衛。53000名なら1700キロ。
つまり2号戦車の資材で5200で台作れば1700キロ防衛が可能・・・

鉄の重量で検討だから約46800トン・・・まあ、50000トンだよね。
80センチ列車砲、1350トンを2門と言われているけれど線路や輸送など
を計算すると10000トンを超えるんで無いのか?2号戦車1000台6000トン。
80センチ砲で1100台、2100台分の鉄は在ったんだよね・・・
不足は3100台分・・・
戦車はまだ在る、3号戦車は4000両以上で22.7トンだから90800トン。
不足の鉄は3100台分18600トンだ。3号戦車の3ぶんの1で充足する。
88ミリ高射砲の鉄量は、48トンの100倍で5000トン・・・
他の使用鉄は合計5000トンとしても10000トンであり3号分で調達可能。

鉄資材と平原対戦車戦を考慮して出る戦略は機動工兵陣地戦、と想う。
戦車と戦車で戦えば資源量で勝敗が決まる、独ソ戦が実例だよね・・・
防御は大規模有効な対戦車壕で行い、攻撃は長射程の88ミリ高射砲。
敵の爆撃機に対する戦力として使えるから高射砲が最適。
装甲が無くても陣地を急速に作れれば砲身ぐらいしか敵には見えない。
対戦車壕に落ちたら37ミリ対戦車砲と迫撃砲で上部を砲撃し撃破。

クルスク戦車戦では現実にソ連軍が対戦車壕と地雷で防衛し対戦車砲
を多数使ってドイツ軍を阻止、作戦を混乱させ戦車と戦車の消耗戦に
導いて勝利した。

機動工兵陣地戦。
機械化工兵と迅速な移動と対戦車対空攻撃力を組み合わせ陣地で阻止。
戦車の大群、怒涛の侵攻を1週間でも阻止すれば次の防衛線を作れる。
クルスクで現実に1週間阻止している、人が作った壕と陣地でね・・・
土木機械で作った壕と強力な88ミリ砲なら数週間の阻止または突破不能。
実際の戦闘なら航空機と戦車が使われ複雑ではあるが・・・
歩兵に対戦車兵器を装備すれば戦力は強化され敵の突破はより困難だ。
鉄はこういう事だが燃料だって節約出来る。
多数の戦車を走り回らせては燃料の無駄・・・
戦車を破壊されれば兵士、弾薬、燃料、鉄、生産労力が大量に無駄。
燃料を土木機械に集中するだけで無駄は消滅、戦車の機動力に使える。

ドイツはソ連に大量の戦車で侵攻され敗れた・・・
と言う事は、戦車の大群を阻止破壊すればソ連を止められた。
その間に、空軍を再建すれば制空権は戻った、と想う・・・
ドイツに必要だったのは優秀な戦車で無くて多数の土木車両。
6000台の土木車両を製造すればドイツは勝てた、かも知れないね?

 


戦艦大和を考える 11

2018年04月08日 | 国家防衛

戦艦大和を考える 11

兵器なのだから攻撃力は重要だ、重要なので考える。
46センチ砲、攻撃力は高いと言われ、強力だと宣伝されて来た、
けれど正確な数量評価なのか?
主砲弾約1トンとして何発命中で撃沈出来るのか?
4発なら4トンに過ぎず、至近弾は計数しないが命中弾の50倍は撃つ。
4発命中に200発以上の砲撃が必要なんだよね・・・
これを重量で考えると・・・
砲弾4トン、250キロ爆弾16発と同じとなるんだ。
ここで兵器としての重量効率を比べよう。

兵器の目的。4トンの攻撃力を2万m以上の敵に投射する事。
火薬カタパルトで離艦する250キロ爆弾1発の使い捨て高速攻撃機を
4機、巡洋艦に搭載する。遠方目標でも5万mなら10分で往復可能。
つまり巡洋艦4隻で攻撃力を達成できるんだ。
飛行時間20分の攻撃機で爆弾だけなら高性能機の実現は容易。
近距離で操縦員の疲労無し、爆撃の命中率は充分に高いだろう。
大口径砲は必要ない。

なのにどうして作るのか?
それは敵の兵器と比べる、という誰でも馬鹿でも出来る行為による。
大砲と大砲を比べ、戦艦と戦艦を比べる、戦闘機と戦闘機・・・
戦争において有効な兵器というのは比べる事では生まれない。
戦場を想定し有利な兵器を装備し低い損害で作戦目的を実現し続ける。
これが戦略の基本型。

戦場と言うのは兵器や兵士の戦闘では無くて、戦力の衝突なのだ。
そして戦力は戦術と兵器から構成される、兵士も兵器の一つ。
海の戦場を艦艇同士の戦闘と思い込む愚か者だけが大鑑巨砲に走る。
たとえばビスマルク。
あんな大戦艦を作るより高速魚雷艇を多数作る方が戦力は大きい。
想定戦場はドーバー海峡なんだもん・・・
そこに遊弋するイギリス艦隊を排除出来ればイギリス侵攻は実現した。
上空を空軍が支配すれば機甲部隊の上陸でイギリスは負けただろう。
ヒトラーも兵器と兵器を比べるに過ぎない戦争を知らない人物・・・
カタログ性能に感心する人物に戦争の勝利は無い。

戦艦大和・・・戦略の意味さえ知らぬ者達により作らされた無用兵器。
次は戦車について考える。


戦艦大和を考える 10

2018年04月05日 | 国家防衛

戦艦大和を考える 10

戦争に備えた資材人員の使い方として最大の効果を期待出来たのか?
国運を賭けた大戦争に備える時代であり国家の重大事でも在った・・
そこで重要な戦争資材である鉄について考える。

大和級は60000トンかける3隻分でたぶん180000万トン使う。
ドイツの88ミリ高射砲、アハトアハトは約7.5トン。
すごーく単純に計算すると24000其の88高射砲と同じ鉄の量・・・
そこでですね・・・
大和級3隻と24000の88ミリ高射砲のどちらが戦力として効果を持つか?
この高射砲、対空有効射程7600m最大低空射程11900mというから
7000mぐらいの爆撃機に対し有効性の高い砲撃ができたと思う。
しかも砲撃早さ毎分15~20発可能と言うから高射砲として優秀だ。
対地目標射程は14800mというからほぼ14キロ・・・
高射砲だから地上目標に直接照準砲撃が得意、つまり戦車や艦艇に
対し有効性の高い攻撃が出来た。

重要拠点防衛や本土空襲に対する反撃戦力として適してる、と想う。
戦力の建設早さで考えると・・・
高射砲なら生産分から配備可能、戦艦は施設準備に8年建造に3年・・
実戦で多数の高射砲を破壊するのは困難だし部品は残る・・
でも戦艦は沈んだら部品一つ残らない、将兵のほとんども戦死する。

24000基の88高射砲、1其に10名としても240000万の兵数となる。
輸送や予備兵を考えると36~40万の高射砲部隊となるよね。
現実は大和級3隻で、兵力50万高射砲24000門の大部隊を作れる。
こういう部隊に野砲や対空機関砲等を配備し対空と近接防衛に活用。

良く出来ている大和級戦艦、しかし戦争を指導するなら88ミリ高射砲
の大量生産と想うのだ。7.5トンなら当時の日本輸送船で運べるから。