町工場 職人の声

職人と現場人間の想いを誰かに伝えたい!

敗戦の罪と責任6

2017年02月24日 | 日本近代史

明治維新の元勲と呼ばれた人達が明治の社会発展を見届けて死を
迎える時、大学教育や陸軍、海軍の教育体制から生み出された国
の幹部候補に優秀さを認めてつつ、根源に置いて危うさが在る事

を言葉で残した・・・元勲たちは理解していたんだろうねえ・・・
明治教育体制が団結と知識普及により国力増大を意図した。
経験を完全無視しての教育である点に危うさが在るのだから。

それで優秀な人達はどう考えてどう行動したか?
優秀な者達で団結した。
現代でもこの点は同じだよね、たとえば東大閥とかの団結・・・

戦前は飛び級というのが在って優秀だと学年を特別に早く終了し
上の学年に成れた。大学や士官学校に特別優秀な学生が集まり
そこで国力を投入した知識教育をしていた。

そこから社会の指導層に入った幹部たちは統治判断を求められた。
しかし統治判断というのは前例も無いし前提条件も不十分で行う。
普通なら社会経験という多数の判断を積み重ね思考方法を身につける。

経験無視の教育で思考方法は身につかない・・・
国の幹部に思考方法を身につけていない者が大部分となっていた。
これらの幹部は知識の選択を思考と思い込む。

総力戦研究・・・知識を集め選択して見たら日本敗戦・・・
思考方法を身に付けた者なら、ここから先に考えを進めるが・・・
知識と団結の者達に思考方法は無い。

中堅幹部から内閣に至るまで団結と知識だけの大日本帝国。
特別高度な国家戦略において思考方法の経験と高度化は必須。
アメリカと日本の勝敗が技術や兵器や物量というのは違う。

戦争初期には技術、兵器、物量で優る時期が在った。
庶民や兵士なら知識の選択でも良い、しかし幹部以上は思考方法
こそ必要なのだ。日本は思考方法で敗れたのだ・・・

知識の選択は思考方法で無い事を日本人は深く自覚するべきと思う。

 


敗戦の罪と責任5

2017年02月23日 | 日本近代史

 

敗軍が勝軍となる可能性は多かった・・・では勝軍となる要員は何か?
指導者に将来を未定とし不十分な情報で正しい選択を積み重ねた
経験が充分に在るか?それこそが勝敗を決める。

日露戦争・・・天皇が死を覚悟し大臣がゲリラ戦士と成る覚悟を持つ。
      幹部は民族絶滅を賭けて勝利に全力を尽くした。
大東亜戦争・・天皇は自身の評判と安寧を優先し大臣は命を惜しみ
      責任を果たさず。官僚は知識で敗戦の将来を決めつけた。
      幹部は天皇制護持を主張し自身の都合を優先した。

どこから違いが出たのだろうね?
大東亜戦争を指導したのは高度の教育で優秀な成績を収めた者達。
頭が良いので将来はこうなると決めて行動し出世した者達である。
日本敗戦を真っ先に決定、それならと自分の都合を最優先・・・

現代日本を見て御覧・・・将来はこうだ!という者達の多い事。
優秀な凡人が大声の日本なんだよねえ・・・


敗戦の罪と責任4

2017年02月22日 | 日本近代史

距離で補給困難となるのでは無い、敵の攻撃で困難が生じる、
ハワイとミッドウエーに敵の基地が在ると言う事は日本から東南方向
に占領を進めれば東北からの全域攻撃にさらされる・・・

航空哨戒で基地を防衛されながら潜水艦で日本の船舶は海に沈んだ。
これに対して日本海軍は潜水艦の警戒で事に当たったが・・・
数が足りるはずが無いよね。

陸軍が戦域拡大に反対したのは適切、海軍こそ戦域を考えず
単なる艦艇と艦隊の手柄だけで事を進めたと思う。
戦争開始時の太平洋地域の戦力は日本が圧倒していた。

特に空母と戦闘機で優れていた。ならば敵が準備する前にハワイ
占領こそ戦略。達成すればアメリカ西岸全域が日本の攻撃圏内に
入る。本土防衛を優先しドイツ戦線への派兵は無くなる。

ハワイ占領を出来ないなら敗戦は確定する。
英米戦争開始とはハワイ占領の可否で勝敗が決まり日本国の
運命が決まる政策。現実にハワイの様子は必要程度判ってた。

占領後の防衛はハワイ王朝を復活させ島民に軍隊を組織させ
武器と訓練を与えつつ陣地を強化。基地航空隊で防衛。
施設を復旧し艦隊根拠地を維持。

現代アメリカ軍人からもハワイ占領作戦の無い点に疑問が在るとか?
まあねえ・・・
戦争決定、なのに陸軍はアメリカ攻撃の意志は無し・・・
海軍は艦艇優先の考えで陸軍への補給無視で戦域を拡大・・・
これもね・・・陸軍の非協力に対する嫌がらせと思うんだよ。

陸軍、海軍、政治家、官僚全員が将来を判ると傲慢にも思いこんで
いたから大日本帝国は滅びた・・・招来なんて判るもんじゃ無いんだ。
判らない将来を自国有利にする役目こそ国の指導者。


敗戦の罪と責任3

2017年02月13日 | 日本近代史

この道を潰したのが近衛だ、ソ連と親密な近衛こそ大罪人。
陸軍の北進妨害を画策し英米と深刻な対決に向かう仏印進駐を実行。
松岡の不可侵条約締結の大罪、近衛の仏印進駐の大罪。

大日本帝国崩壊の罪と責任は二人に帰す。
責任の大罪は北進を決定し命令しなかった昭和天皇に50%は在る。
国璽を使う立場とは国の運命を優先する事に在る。

法律だ条約だという言い逃れで国を運営し導く事など出来ない。
民族の運命を好転させ国の威信を高め安寧を図り福を増進する。
ソ連攻撃を主張した陸軍は適切であり、
アメリカを全力で攻撃した海軍は不適切。
日本を不利益に縛る条約を結んだ外務省は大罪の中心。

 


敗戦の罪と責任2

2017年02月13日 | 日本近代史

国家の大局である戦争は条約だけでは決まらない・・・
条約を含めて関連国の動向予測により自国の国策を決定するんだ。
つまり条約というのは有力な行動予測要素なんだよね。

日本は結んだ条約によりイギリスやフランスやアメリカと敵対
する国策を取るだろうと予測されていたと見るべき。
その状況で仏印進駐という南方に軍隊を派遣した・・・

周辺はアメリカやイギリスやオランダやフランスの権益の地。
素人が考えても全力で日本を妨害するさ・・・
自国の権益が消えるかも?軍隊を使ってでも維持を図る。

しかも、同じ立場の国は多い・・・連携して日本攻撃は容易。
陸軍はそう考えるから北進と言うソ連攻撃を主張した。
ソ連戦争で生まれる戦時重要をアメリカや東南アジアからの

輸入で賄う。その利権を餌にアメリカと融和を実現する。
もちろん占領地や満州や中国大陸の利権も餌にする訳さ・・・
作戦研究を積み重ねたソ連戦なら攻撃も補給も充分さ。

満州と樺太から進撃しシベリアを西進・・・ドイツは喜ぶ。
そこで技術導入を進められるんだ。
アメリカがソ連に武器を売ろうとしても日本の妨害で不可能。

儲けるには日本に売るしかない。ドイツに売るとイギリスが
抗議するからね。大不況の続くアメリカは大量注文を無視しない。
陸上兵器と燃料を大量にアメリカから輸入できたろうねえ・・・

この道を潰したのが近衛だ、ソ連と親密な近衛こそ大罪人。


敗戦の責任と罪。

2017年02月10日 | 日本近代史

 

日本が戦争に負けたのは軍人の責任では無い。外務省のせいだ。
ハワイ占領を軍令部に却下された時点でハワイ作戦は愚策と成
り果てた・・・しかし戦争の勝敗は大局によるのだよ。

ドイツとの防共協定で軍事技術導入を計画したのはまだ良い・・
その後の日ソ不可侵条約は何なのさ?これでドイツの対日不信は
強化された。ドイツとソ連が戦争しても日本が他国のソ連支援
を妨害出来ない状況を日本が確立。

ドイツが日本を味方と判断するはず無い。
ソ連は支援しそうな他国に日本の攻撃は無い点を主張して有利に
交渉できた。日本の外交とはね・・・

条約でイギリスアメリカフランス等と敵対・・対日経済封鎖。
条約でドイツとの協力が頓挫した・・・軍事技術提供の妨害.
条約でソ連の活動に幅を与えた・・太平洋ルートからの武器援助。

戦う前に日本は完全に孤立してたんだよ・・・
しかも・・・それは日本の外交による当然の帰結・・・
外交を含めた戦いと見れば日本はドイツを含む全世界と敵対した。
これを招来したのは外務省。他国と比較出来ない害夢症・・・

日本左翼の戦後宣伝でソ連の味方をした外務省の罪の糾弾は無い。
日本焦土の責任は軍隊で無く外務省に在るのだ。


日本帝国敗戦の原因 21

2015年08月20日 | 日本近代史

京都権力が利用出来たのは長く続いた主従関係の配下と明治政府下
で冷遇されていた軍人。さらに軍隊と対外組織的活動で軋轢が増大
した外務省である。軍隊が海外でする活動が外務省と重なった。

冷遇された軍人の例として海軍において旧幕府軍関係の出身者は艦艇
乗員の配置で機関員に多く振り向けられ重要指揮の地位に付く事は特
別でめずらしい事であったと伝えられる。指揮は薩摩長州、命令で動

くのが旧幕臣という図式。表面的には軍人平等の扱いでは有るけれど
現実の人事において差別は当然とされ続いていたと言われている。
艦艇沈没の場合は艦底要員は離艦が困難であり死んで行く・・・

上部要員は離艦が容易であり指揮に近ければ生存の可能性は高い。
海軍における人事評価はどうであったか?
海軍で平時の戦闘は多く無い。戦闘による評価は出来ないのである。

そこで出自、学歴、卒業年次となり人脈関係が重なる。
山本五十六は出自において海軍の出世コースに乗れなかった訳なのだ。
砲撃戦を理解し将来の航空戦闘を理解していた将官は海軍のカヤの外。

山本に内緒で大和級戦艦建造が計画され実行されたと伝えられる。
莫大な予算を投入し建造設備の建設と改修がなされ設計、建造された。
ネットでも多くは言われないが設備の準備に膨大な予算と知恵を投入。

貧弱な経済力の日本を理解していたなら空母艦隊と巨大戦艦部隊の
両方を実現する無謀と困難を避けるべきなのだ。なぜ両方に資金を?
軍事理論で空母艦隊に反対は出来ない。だが中心の山本は出自で気に

入らない。空母艦隊実現整備を邪魔する目的で巨大戦艦建造が出たと
考える。秀才たちは馬鹿では無い。戦艦の時代遅れは理解していた。
邪魔は成功した。大和計画の予算と資源を空母艦隊建造に向けていれば

6隻の正規空母は可能だったろう、また対空型駆逐艦数隻も可能。
海軍の中枢における出自主義による空母艦隊への不平不満・・・
京都権力が将官を利用する土壌が醸成されていたのだ。

そして指揮官を支配下に取りこんで行った・・・

 

 


日本国敗戦の原因 20

2015年08月19日 | 日本近代史

明治維新をどう見るかという事が始まりと言える。
簡潔に言えば京都権力と薩摩、長州権力の対抗であろう。
長い歴史と権威の在る京都権力を支配下に置くには新事業つまり

外国文物導入により民の意識を変え権力行使の統治機構を刷新
する点に在った。明治政府が急速な変化を全面で実行したのは
日本近代化政策という点はあるがそれ以上に大きいのは権力維持

の必要からであったろう。新しい貴族体制を作り公家以外の貴族
を増やしたのも京都権力の弱体化を意図したと考えられる。
多くの弱体化政策が在った事だろうが最大の効果が明治天皇の東京

への移動と思う。偽物天皇説を説く人が複数存在する疑惑の移動な
のである。偽物かどうかは知らないが明治天皇が移動したのは薩摩
長州権力に取って天皇の権威を東京に取りこんだ大成功だったろう。

そして薩摩長州権力強化の為に近代的軍隊が建設され強化が続く。
京都権力は権勢が衰え続ける不安と焦燥が続く事になった。
表面は天皇により統一された日本であるが権力の対立は深刻化。

つまり日本の軍事的成功は京都権力の衰退と同義なのだ。
そこから日本軍の弱体化による支配権力復活という策が出たかも。
それには外国軍隊の利用が必要となる。

明治政府が軍隊を基盤とするなら京都政府実現の時は別の基盤が
望ましい。選ばれたのが共産主義と考える。ソ連の陸軍は強力で
領土も近い。こうして京都権力はスターリンのソ連に接近。

海軍の弱体化はどうするか?これはイギリスとアメリカしか無い。
なぜなら日本海軍に勝てるほどの規模で来襲出来るから。
こうしてソ連との友好、英米との対決という画策がなされたと思う。

 

 


日本帝国敗戦の原因 19

2015年08月18日 | 日本近代史

アメリカ社会の根本とは何か?

最近はなぜ日本で英雄物語がはやらないのかから見る。

知力や体力ではどうしようもないと人生を諦めているから。
大勢が共感するのは偶然と奇蹟による成功物語~
少し前にカードバトルがはやったでしょう、でもね・・・

偶然要素が減少すると人気も落ちた。
監獄学園 を面白いと感じ笑えるのは偶然の効果。
昔も今も偶然というのは面白い

幼いころアメリカ軍からタンクローリーでガソリンを盗んだ
事件が報道された。てっきり死刑にされたろうと思っていたら
20年ほど後で人生で関わった。郵便貯金に3億円は貯め込んで。

元泥棒のアメリカ軍基地での仕事仲間の一人が立川のシンニョウイン
教祖。元泥棒が失ったのはアメリカ軍基地からもらえたはずの年金のみ。
しかしなんだね・・・アメリカ軍の刑罰判断は想像を超えてるよね~

カンズメや古着を売りさばいて大きな罪に問われた者は大勢居た。
そこにタンクローリーでガソリン泥棒だよ?
死刑が当然。 でも現実は懲戒解雇で年金無しだけ・・・

つまりアメリカ社会の特徴は罪の有無では無いのだよ。
自分の役に立つか立たないか? だけが最重要と言う事。
カンズメ泥棒は役に立たないから罰する、けれどタンクローリー泥棒は

役に立ちそうなので罰せず配下に取りこんで行く。
有力な強盗を優遇し保安官に雇って役立てたのも社会の特徴。
ワイアットアープ保安官・・・州を逃げ出すほどの強盗犯だったんだよね・・・


日本帝国敗戦の原因18

2015年08月16日 | 日本近代史

豊かな暮らしが出来ているから戦争について考える要は無いという
意見がまかり通る。軍隊は不要で生活向上さえしていれば良いとかも。
つまりは戦争遂行能力が無ければ戦争は起きないという主張。

愚論である。戦争の原因は戦争遂行能力では無い。
相手国の行動による国の危機、あるいは侵略成功の見込みの
高さで起こされる。よってもって戦争は危機と欲望が真の原因である。

敵対の意志を持つ国による戦争遂行能力に対する打撃や国力への打撃
が危機を増大し戦争に進む。特に軍事力や条約の構成が重みを持つ。
戦争遂行能力で最大に重要で必要不可欠なのが戦争指導力。

戦争指導力とは勝敗にかかわらず国や民族を維持する事が最優先。
ゆえに戦争指導力とは外交の根底でなのだ。外交と戦争は根底が同じ。
評論家の意見に戦争を否定し外交のみで良いと在るが愚論だ。

豊かな社会が現実なら戦争は起きない。馬鹿は順序を間違える。
少なくとも一方の側にとって戦争は生死をかけた重大事。
戦争がどうこうでは無い、戦争指導の在りようが最重要である。

負ける可能性の戦争はしない・・馬鹿の愚論の代表だね。
戦争指導とは戦争目標である国家や民族の存続を実現する事。
マンネルハイムを研究し深く意味を学ぶべき。

大日本帝国の戦争指導はどうであったか?
ハワイもミッドウエーも占領出来ない状況でオーストラリアを攻撃?
ガダルカナルに飛行場?2倍も遠くに戦力を送って勝てるはず無い。

陸軍の反対を無視して海軍がそこまで広げた戦闘地域。大馬鹿決定。
そういう戦闘以前に結ぶ必要のない条約をドイツとソ連に結んだ愚策。
そんな条約で日本は資源はもちろん何にも得られない、いや敵を得た。

戦争指導とは武器と手柄だとした日本政府と日本軍。
状況を戦闘で変化させ最適な外交を希求したマンネルハイム。
同じ時代の戦争に対する戦争指導の結果は大きい。

日本は原爆まで落とされて領土縮小、本土壊滅。
フィンランドはドイツ側でソ連と戦争しつつも独立を維持し蹂躙を避け得た。
戦争の可否は考える要が無い。 考えるべきは戦争指導なのだ