町工場 職人の声

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小説「2023年日本転移」46話

2020年12月31日 | 小説

     46話 若い妻達

ユウマ家の統領と副統領タダシは家族の為と長期の
猟を重ねていた。
命がけの慌ただしい作業の連続に体力と精神は痛む。
規模は拡大し二人に休む暇は無い・・・
二人は想う
(帰れば幸せが待ってる・・・それまでは・・・)

家では妻たちが二人で会話していた。
「ねえ、元気ないよねミチ」
「うん・・・だって・・・寂しいから」
「わかる、わかる、夜なんか泣いてるもん・・・」
「ナツでも泣くの?」
「さびし過ぎるから・・・かくれて泣くのよね・・・」
「会いたい・・・」
「あいたいよねえ・・・」

帰宅は予定通りでも数か月は先だった。

寝たきり老人12名は苦しいうめき声を出さなくなった。
胸の記念品に手を触れ幸せそうに横たわる。
身動きできない寝たきりから、ひじから先を動かせる様に。
介護の女性たちは感じた
(回復に向かうなら、最後を幸福に想うわね・・・)
多少腕を動かせても・・・歳には勝てないのだから。
介護は長い、情が移って看取るのが・・・つらい。


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