町工場 職人の声

職人と現場人間の想いを誰かに伝えたい!

2011年を迎えて

2010年12月31日 | 戦後現代史
年末が来るたび日本人とは何かを考えます。

在る人は文化といい歴史の長さと言う。天皇家の存在を
日本という者も居る。あるいは遺伝子を持ち出し血統を
主張する者もいます。それらを聞くたびに釈然としません。

だから考え込んでしまうのですよねえ~
本年最後に考えがたどり着いたのは考え方が日本人を決める。
という事です。考え方の特徴とは何でしょうか?

日本では1000年以上の長期に渡り心で考えを点検するという
事が大勢により行われて来たと言えると想うのです。
言葉は単語や文章を作り出します。ともすれば考えを点検する

という作業まで単語や文章で行ってしまう事が多いのです。
西洋ではこれが発達した事により論理や弁証で教義の正しさを
主張し正義を旗印に圧制や悲惨を社会にもたらして来た。

しかし単語や文章というのは実用的方便に過ぎずそれ自身には
永続性も正義も適切も無いのです。言葉が戦乱をもたらした例
の何と多い事でしょうか。そしてそれらは悲惨な戦いです。

日本人的とは自分の心や他人の心で考えを点検し正義と適切を
考えに導き出し自らの行動を律する人間なのだと想うのです。

愛知県幡豆町に在る三ヶ根山の山頂に在る殉国七士の墓つまり
東京裁判で死刑にされた日本の指導者の墓そばに在る展示エンジン
がB29ではなくて日本製であった事を思い出してほしい。

この様な間違いをしでかすのは知識の不足によるものでは無い。
敵であれ味方であれエンジンを心血注いで作り上げた人々の心で
考えと判断を点検しない事による。心に考えを至らせれば正確を

期す為に専門家の意見と考えを求めたことだろう。
心を忘れてエンジンという言葉を自らの考えに利用する事だけに
目が行く。それは日本人的な考えの姿勢では無いと想うのだ。

2010年は終わる。人という者は何らかの姿勢をよりどころに考え
そして行動する。もしブログを見ている人の中に若い人達がいるなら
単語や文章ではなくて自分自身を含めて多くの心で考えを点検して

欲しいと心から願う。その点検に耐えた考えこそが日本を導くと信じる。

離島海域防衛 19

2010年12月31日 | 国家防衛
防衛方策を起てようとする時に遭遇する意見に我国国土の狭さが在ります。広大な領土
を持たない国土防衛の脆弱性を指摘する物です。そこで防衛をあきらめてしまう意見さ
え在ります。しかし防衛方策とは考えられる前提条件における最適作戦を導き出すのが

目的であり価値なのです。我国の地勢的条件は変更出来ない条件の一つに過ぎません。
防衛の必要性から言えば北にはロシア、南西には中共国。西には北朝鮮、韓国が在る。
場合によって南に中華民国。防衛対象を現在の政治状況から選び出せば中共国。ロシア。

北朝鮮を対象とする事が妥当と考えられます。それには韓国と中華民国の二国に対して
友好政策を取り脅威を減少させて置く事が我国の防衛政策の歴史です。北海道の戦力で
ロシアに対峙し南西方面の戦力で中共国に対峙する。北朝鮮には中央戦力で対処するの

が基本でしょう。そこで現実的な防衛方策をどうすれば良いのかです。北部方面防衛は
機甲部隊を温存強化する事。ミサイル防衛力を向上させて敵の攻撃力を減殺する。対地
上攻撃力を強化拡充して地上侵攻を阻止する。地対地ミサイルや対艦ミサイル強化が含

まれます。重要性が増すのは機甲部隊の広域展開能力の増大です。航空移動力を追加す
る事で機甲部隊の防衛力はその能力を極限まで発揮できるようになります。南西方面防
衛は離島海域防衛の強化拡充が最大の課題です。島々に航空基地とミサイル基地および

防衛用小艦艇の基地建設と永続的維持が必要な事です。対空ミサイルと対艦ミサイルの
展開を優先します。重要なのは防空力強化により巡航ミサイル撃破を可能とする事です。
これにより我艦艇の安全を増大する。南西海域全体を有事の際には領土のように防衛領域

とする為です。北朝鮮に対しては航空防衛力強化により対応する。弾道弾迎撃ミサイルと
戦闘爆撃機の配備と強化。同時に小艦艇による海洋防衛力を展開し相手の海洋侵攻を阻止。
北部方面防衛力と南西方面防衛力の統合により支援体制を作る。具体的には射程3000~4000

キロの地対地ミサイルを多数展開する。これにより相互の戦闘支援が可能と成る。南西方面
防衛にさいしては艦隊との相互補完により戦力の機動的運用が可能となります。ミサイル戦
を基本とした航空機の配備を進めるのは当然の事です。高速で移動するミサイル発射台です。

さらに航空機による戦力移動により我国全領域において防衛力を機動的に運用すれば防衛作
戦をより良い形に計画できます。大規模侵攻に対する反撃力としては潜水艦隊が最適でしょう。
核武装論が在りますがそれは以上の方策を実現した後で無いと重要な意味は持たないと思える。

逆に言えば方策実現さえ出来ずには核武装は不可能。そこに離島防衛の重要性が在る。

離島海域防衛 18

2010年12月27日 | 国家防衛
三ケ根山に展示を決めた人達は自分達の考えや判断がいかに戦時中を生きた人達の想いを
無視して傷つけるかを考えない。自分を権威や権力の中に置きたいがゆえのご都合主義に
毒されていたと言える。東京裁判の不正儀と理不尽はわかる。戦犯という烙印に対する抵

抗もわかる。だからといって確認もせずに友軍が心血を注いだエンジンを敵のエンジンと
して展示するとは何事か。戦死した将兵に対する敬意と尊敬がどこに在ると言えるのか。
とまぁ~製造業に身を置く者としては怒る。問題なのはこのような人達が大勢居るという事。

大局を忘れないがしろにして目先の言葉をもてあそぶ。自分を律せず他人を誹謗中傷する。
左翼右翼を問わず大局や大義の言葉を発する者はとても少ないのです。南西方面防衛には
日本防衛という大局を先に考える必要が在るのです。その大局とは南西方面と北部方面

(北海道)の防衛力を連動して侵略に対処し中部方面の防衛力を支援戦力として用いる。
というのが提案です。

離島海域防衛 17

2010年12月26日 | 国家防衛
当時の海軍や軍令部を構成した人達を派閥的つまり学閥や地方閥の点で非難するには理由
が在るのです。それは昔の問題点だけではなく現代日本の問題点でもあるからです。大局
を忘れおろそかにして小異を争い私益を求め責務を放棄する優秀なる人々がいる。

その結果が近年日本の閉塞感の大元である長期の不況。自分達の私益を求め日本国民に間
違いを信じさせた例が在る。単なる間違いでは無くそこに大局も大儀も無い。愛知県幡豆町
に三ケ根山という場所が在る。そこには殉国七士廟という記念施設が長年に渡り存在する。

当時のアメリカ爆撃機エンジンR3350として展示公開されていた物が実は日本軍爆撃機、飛龍
のエンジンで在り三菱製のA18エンジンだった事が2010年に有志の人達により調査決定さ
れました。戦時中の人達を弔い祀るという名分を標榜する人達が当時の日本人多数が心血を

注いで作り上げていたエンジンを敵の物として展示公開していたわけです。なぜこういう事
が起こるかと言えば自分達の私益に都合が良いという理由が在ります。私益にかなうように
行動を選んでいるから。エンジンが発見されたなら専門家に調査を依頼し評価を得る事が責任

在る行動です。それをしないでB29のエンジンであると結論を下した。そのほうが都合が良い
からと思えるのです。軍令部もこういう人達で構成されていたと容易に推測出来るのです。
展示物なら間違いで済むが国家指導者なら決断の間違いは国を荒廃させ消滅も在り得る。

欧米では組織上の間違いは個人責任追及により正す事が出来る。だが日本では個人責任追及は
無い。似ているがいけにえの選択に過ぎない。歴史的に組織の間違いを日本で正して来たのは
道です。道の復活がとても重要なのです。








離島海域防衛 16

2010年12月24日 | 国家防衛
確実で圧倒的勝利の可能性を減少させる事で連合艦隊司令部に手柄を立てさせない目的。
それが嫌なら作戦を止めろと言う事ですね。山本長官は空母機動部隊同士の相打ちでも
2隻の空母は残ると考えたと思います。損害を受けた空母が逃げ込む為の艦隊が大和を

旗艦とする本隊だったろうと考えます。厳密な無線封鎖は本隊の位置を秘匿する為でし
ょうね。この無線封鎖も作戦妨害者に利用されたと考えられます。軍事上の必要性から
言えば敵空母発見の情報を南雲艦隊に一刻も早く打電するべきです。本来なら情報を伝

え作戦を指導するのが司令部の役割ですよね。空母壊滅という結果が出て初めて撃沈を
命令指示するというおかしな態度が在ります。無線封鎖で作戦を有利にする為には臨機
応変に変更するのが戦術上での要諦なのです。なのに無線封鎖を盾に軍事情報を伝えな

かった。妨害者がいたという事。敵軍に勝つ事よりも派閥を大事にした人達が上層部に
多くいたという事です。この人達は戦後にも責任追求を逃れて安楽な一生を終えています。
会社の派閥みたいな組織で戦争をしていた・・・

それではとても勝てないでしょうね。

離島海域防衛 15

2010年12月22日 | 国家防衛
軍令部を構成していた人々のほとんどは薩長派閥と言える出身地の偏りが在ったのです。
その様な出身地を背景とした立場の発言力が強かった。国家全体としての戦略決定組織
が無い中では薩長派閥と高学歴を標榜する軍令部は自画自賛となる。山本五十六は長岡

当たりの出身であり明治維新の時には薩長兵に町を焼かれ男は殺され女娘は強姦された
地方の出身です。幕府方に付いた地方出身者が海軍の命令的要職に就く事は少なかった。
もちろん大義名分としては差別は無く公平という事。海軍の状況は軍令部という特権集団

と元幕府方という現場集団の軋轢。その中間に中立集団がいたのです。山本連合艦隊の立
てた作戦の多くが軍令部に反対され変更を命令されたのは偶然でも軍事思想の違いでも無
いのです。それらは派閥対立から起きていた事でしょう。南雲司令長官は中立派という立

場であったろうと思います。だからこそ司令官個人としての決断による命令を出せなかった
と思う。それがミッドウェーでの不決断と成った。

離島海域防衛 14

2010年12月20日 | 国家防衛
ミッドウェーを例に戦略の意味や作戦について検討しているのですが願望に優先順序を
付けて統一的に表現する意味での戦略決定組織が存在しなかったという点が有りました。
作戦について検討する前に連合艦隊案では空母6隻を用いるのが2隻をアリューシャン方

面作戦に用いた為に4隻での戦闘作戦に変更されたという事。間違いなく勝利出来るであ
ろう空母戦力の優位をなぜ落としたのか?日本本土への空襲が原因との説が在りますが私
にはそう思えないのです。南雲司令官が優柔不断である為に航空部隊の発進が遅れたのが

敗因との説も在ります。まともな作戦が外部からの圧力で致命的な変更を余儀なくされた
のが敗因と考えています。連合艦隊司令部というか山本指令長官が置かれていた状況から
考えて行くと作戦の全貌が見えて来ると思う。



離島海域防衛 13

2010年12月19日 | 国家防衛
戦略決定組織を持たない当時の日本において願望の優先順序はどのように決定されたの
でしょうか?組織別に個人別に決定されていた事に成ります。つまり軍事作戦の前段階
である戦略としての願望順序は軍令部や大本営で決定されていたと言えるのです。

しかし組織目的は作戦計画の作成と実行の評価。戦略決定を行う組織的能力は在りませ
んでした。戦略決定は作戦主任の個人レベルで行われたのが現実でしょう。もちろん知
り合いに相談はするでしょうが。作戦に引きずられる戦略決定が生まれてきた原因です。

本来は戦略に対する貢献度を用いて作戦行動を評価する訳ですがその戦略を作戦主任が
決めるのですから評価検討をしないのです。作戦当事者つまり軍令部の無責任体制が出
来上がる。日本軍の作戦失敗において作戦主任や作戦参謀が重大な責任を問われた例を

知りません。ミッドウェーで機動部隊の壊滅という重大な敗北を喫しても軍令部での責
任追及とはなりませんでした。こういう状態の組織においては作戦とは手柄に出来そうな
目的を探して選び出し命令下の部隊を組み合わせて命令を下す事だと考える愚かな作戦

当事者が多数生まれる。作戦実行部隊として海軍では2個以上の艦隊で構成される艦隊を
連合艦隊と呼び司令部を設けていた。これが連合艦隊司令部であり平和時には特別の権限
など在りません。海軍の役職で上級では在るが平和時の重要性は低い。会社を例にすれば

閉職つまり窓際族に似ています。山本五十六は閉職である連合艦隊司令官でした。





離島海域防衛 12

2010年12月14日 | 国家防衛
敗戦前の日本には海軍を統括する軍令部という組織が在りました。上司は天皇であり直属
です。つまり海軍の最高意思決定の機関としての存在。海軍の作戦計画を初め海軍全体を
支配していた集団。頭が良く学問教養全般に通じたエリート中のエリート。およそ70名ぐ

らいだったと伝えられています。軍令部の下に各種の組織が置かれていた。もちろん海軍省
は管轄外でしたが予算などの軍政面の担当でしたから実戦部隊は軍令部の命令下でした。
こういう組織体系においては願望に優先順序を与えるという戦略決定を担当する組織が存在

しません。在るとすれば天皇ですが一人で日本国全体の戦略決定の能力が在るはずが無い。
陸軍でも大差は無い。天皇の下に大本営が在り陸軍部隊がその下に在る。敗戦前の日本には
国として最重要である戦略決定を担当する組織が存在しなかったと言えるのです。作戦担当

者がそれぞれの考えや状況で作戦を立てる際に願望を選択していたに過ぎないと言えます。
日本軍の混乱は戦略決定組織の不存在が理由です。


離島海域防衛 11

2010年12月13日 | 国家防衛
日本海軍についての参考サイトです。


(1)http://www.d4.dion.ne.jp/~ponskp/yamato/technology/onchi-1.htm

(2)http://nozawa22.cocolog-nifty.com/nozawa22/2009/08/post-b338.html

(3)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%B8%9D%E5%9B%BD%E6%B5%B7%E8%BB%8D

(4)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8D%E4%BB%A4%E9%83%A8

これらの記載内容から見えて来るのは統一性の無さです。目的の不明確と混乱、責任
所在の不明、精神論による議論封じ。この様な混乱がなぜ起きたかという事を問うつ
もりは有りません。大集団で何かを計画して実行に移せば混乱するのは当然だから。
それを知る者は防止策としてまず戦略を決定するのです。その戦略とは何か?