町工場 職人の声

職人と現場人間の想いを誰かに伝えたい!

小説「2023年日本転移」47話

2020年12月31日 | 小説

     47話 先道隊上陸

全長20mの船艇24隻に第一上陸隊が乗り組み海岸から
1500mで停止。8隻が横に並び前方100mから海岸まで
16連対潜迫撃砲を海面に打ち込み危険生物を排除。
地球なら一撃で危害半径300mの性能。
異世界での効果は不明だが予備砲撃は上陸兵の気休め。

2隻が海岸に前進、1隻に26名が乗っている。
最大火力は35ミリ自走機関砲、文字通り自走であって
装甲車両では無い、それは小型で軽トラの運転台を前後
逆向きにし荷台に35ミリ機関砲を搭載、乗員4名、1台。
同様な車両、12.7ミリ機関銃を搭載、乗員4名、1台。
40ミリグレネード装備隊員6名、小銃隊員12名。
チェーンソー6個。ウインチ4個、その他装備・・・

26名の指揮を取る階級は少尉。
湾の奥だと言うのに海岸は砂で無く5センチぐらいの黒石。
海から砂浜の様に100mは続く。
黒石に生物は見られない、居るのかいないのか・・・
しかし100m前方の陸地には植物が茂り動物の姿が見える、
さらに遠くに森さえ見える。
形は違うが地球の様に多種多様の生物相。

「上陸!」少尉の命令が静かな海岸に響く。
前扉を倒し車両2台が海岸に乗り出し50m前進して止まる。
上陸先道隊、総員52名が上陸し車両位置で散開。
黒石の途切れる所、2mの段差に接近・・・
車両は海岸50mで援護体制。
草むらから何かが黒石に落ちて来た、隊員達は悲鳴を堪えた
(うわーーー1mのゴキブリーーー)

少尉でさえ息を飲んだが指揮官であることを思い出す
「鈴木伍長、2名で銃撃!」
近くで震えそうな2名の肩を叩いた
「聞こえたな、直ちに銃撃」
訓練は偉大だ・・・
素早く構え点射で発砲、わずか15m・・・全弾命中。
生物は5分もがいて息絶えた、確かに死んだが小銃弾なのに
貫通せずに体内で停止、侵入深度は10センチ・・・
これを確認した隊員は喉を抑え何かを堪えてる。
「小銃で殺せましたね・・・」伍長は呑気と少尉は想った
(あの黒岩石族・・・知ら無いのが羨ましい・・・)

森の手前の空中はおびただしい鳥?が飛んでいる。
先道隊は段差を登り、森までの前進を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


コメントを投稿