寺社縁起研究会・関東支部

@近畿大学東京センター

関西支部シンポジウム「俗化する高僧絵伝と明治時代」

2015年12月20日 | お知らせ

関西支部シンポジウムのご案内を掲出いたします。

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◇期日 平成27年12月26日(土)10時30分~17時00分
◇会場 キャンパスプラザ京都:2階ホール(京都市下京区西洞院通塩小路下る東塩小路町939)
          
シンポジウム「俗化する高僧絵伝と明治時代―寺社縁起における近代とは何か?」
明治期は、廃仏毀釈や神仏分離に象徴されるように、民衆の信仰心を生活圏から引き離し、その心を国家主導の殖産産業へと向けさせた時代です。ところが、寺社縁起の歴史では、明治期はじつに多くの高僧絵伝や縁起書が新たに作りかえられた時代でした。しかもその縁起世界からは、旧来の伝承を引き継ぎつつも、聖・俗が入り乱れる信仰や物語を知ることができます。
そこで本シンポジウムでは、寺社縁起と〈近代〉の結び目に着目することで、在地の伝承や信仰が、失われるか否か、その狭間で、人びとが、戸惑い、結束する時世について考えます。

午前の部 10:30~12:00
「増福院縁起絵巻」と語られる怨霊譚―寺社縁起から「九州一の怪談」へ
  鈴木堅弘(京都精華大学特別研究員)
『金丸山霊宝録』と『金丸山舞寺開帳霊宝録』―宝物開帳と「武家」の誇り
  鬼頭尚義(京都精華大学非常勤講師)
ゴジラのイメージはいかにして形成されたか―怪獣観の変遷をたどる
  橋本章彦(同志社大学非常勤講師)

午後の部 13:00~15:00
田中長嶺の描いた三河真宗
  塩谷菊美(神奈川県立平塚商業高校教諭)
二十四輩絵伝の近代―讃岐に渡った親鸞伝説
  堤邦彦(京都精華大学教授)
『小敦盛』の近代―縁起と物語のはざま
  佐谷眞木人(恵泉女学園大学教授)
作品と商品―仏像の近代
  佐藤守弘(京都精華大学教授)
 
パネルディスカッション 15:30~17:00(質疑応答含む)
寺社縁起における近代とは何か―絵伝・物語・仏像から―
パネリスト:塩谷菊美、堤邦彦、佐谷眞木人、佐藤守弘
司会:鈴木堅弘